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☆佐藤隆太さんのインタビューはこちらhttp://omoshii.com/interview/10388/☆

『ダブリンの鐘つきカビ人間』は、映画化もされた『パコと魔法の絵本』や、『人間風車』などで知られる後藤ひろひとの代表作の一つ。10年ぶりの上演にあたっては、2002年、2005年にも担当したG2が再び演出を手掛けます。囲み取材では、出演者たちが約1か月の稽古を終えて率直な気持ちを語りました。

まず、シスター役の篠井英介。「この二人と（＝白洲迅＆大塚千弘と、その他のキャストの衣装を見くらべて）同じ芝居に出演しているとは思えないですよね、演劇って不思議です。カビ人間が主役なのも珍しいですし、演劇ならではのファンタジーです。『なるほど、お芝居ってこんなに想像力をかきたてられて、別世界へ連れていってくれるんだ』、『遠いところへ連れていってくれて、一時、いろんな世の中の嫌なこと、つらいことを忘れさせてくれるんだ』と感じます。そして、観終わったときに余韻が残るお芝居になっています。若いパワーがみなぎる皆さんの後ろから、お芝居に深みなどを出せたら良いなあと思いながらご一緒しています」と語りました。戦士役の小西遼生は、「現実離れしたファンタジーの世界の中にも、毒があったり、シリアスな人間味のある部分もあったりします。生きていて楽しい世界です、本番を楽しみにしています」と初日前ですがリラックスした様子。

 パラレルワールドに迷い込んでしまうカップルを演じる白洲迅と大塚千弘。白洲は、「正直、まだまだ不安な部分もありますけれども、自分ができることを尽くして、とにかく楽しんで演じられたら」と意気込みました。大塚は、「1か月の稽古期間、毎日笑っていた思い出がたくさんあります。『この作品はお客さまとの呼吸が大事』と後藤（ひろひと）さんから教えてもらったりしたので、G2さんと作り上げたこの作品を、素敵なカンパニーの皆さまと一緒に、お客様の呼吸を楽しみながらできれば良いなと思っております」と笑顔を見せました。

タイトルロールのカビ人間役は佐藤隆太。「ファンタジーの世界ではあるんですが、まったくの別世界かというとそうではなくて、どこか自分と置き換えてみることができる側面もあります。リアルとファンタジーの世界を、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、お客さまにもすごく幅の広い旅をしてもらえる作品になっています」と作品の魅力を語りました。カビ人間とのピュアで哀しいラブロマンスを演じる少女・おさえ役に抜擢されたのは、東京パフォーマンスドールの上西星来。思っていることと反対の言葉を言ってしまう病に葛藤するおさえを体当たりで演じています。
「感情移入すると本当に思っていることを言ってしまい、セリフを間違えてしまったことがあって不安だったんですが、何度も稽古を積んできたのでもう大丈夫だと思います。役の感情があると、（感情とは反対の）セリフが出てこなくなってしまうことがあって難しかったです」と話しました。

囲み取材からも、佐藤を中心に和気あいあいとしたカンパニーの雰囲気の良さが伝わってくる『ダブリンの鐘つきカビ人間』。上演は10月3日（土）から25日（日）まで、東京・パルコ劇場にて。続いて福岡、広島、大阪、仙台、札幌を巡演予定です。
詳細はhttp://www.parco-play.com/web/play/dublin2015/をご覧ください。

『ダブリンの鐘つきカビ人間』
作：後藤ひろひと
演出：G2
出演：佐藤隆太　上西星来（東京パフォーマンスドール）　白洲迅　大塚千弘
小西遼生　中村昌也　木戸邑弥　明樂哲典
マギー　後藤ひろひと　吉野圭吾
篠井英介
村井國夫