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ツッコミの濱子とボケの宇多恵は腕のあるそこそこ人気の中堅漫才師。コンビを組んで25年と長い付き合いながら、仲の悪さで有名なふたりだが、ある日宇多恵が上方演芸大賞を目指そうと言いだして…。

『ええから加減』は、若手に疎まれ気味のベテラン漫才コンビが上方演芸大賞を目指して奮闘する様子を、笑いと涙とユーモアたっぷりに描く人間ドラマです。濱子を藤山直美さんが、宇多恵を高畑淳子さんが演じます。

製作発表には濱子役・藤山直美さん、宇多恵役・高畑淳子さんのほか、濱子の夫を演じる赤井英和さん、所属事務所の専務を演じる田山涼成さん、原作小説を書いた永田俊也さん、脚本・演出を手掛ける田村孝裕さんが出席しました。

「去年の震災以降、それぞれ状況は違っても誰もが不安を抱いています。それを忘れることはできなくても、劇場に来た時くらいは明るい気持ちになって楽しんでいただけたらと思っています」と藤山さん。

続いて、ずっと藤山さんのファンだったと言う高畑さんが「いつも短パンでスッピンで走り回っている私が、藤山直美さんとお芝居に出られるなんてうれしいです。絶対にかなわない人ですから。このチャンスをいただけたことに感謝しています」ユーモアたっぷりに挨拶しました。

25年来のコンビを演じることについて聞かれた高畑さんは「ちょうどそんな質問を藤山さんにしたばかり」とコメント。藤山さんの答えは「お芝居ですから、稽古せな」だったとのこと。それを受けて藤山さんは、「お互い50過ぎていますから、同じような人生の痛みを経験してきていると思うので、自然に長年一緒にやってきた感じが出ると思います」

また劇中で実際に漫才をすることについて質問されて、高畑さんは「藤山さんはちょいちょいのちょいでしょうから、問題は私です」。藤山さんは「どんなに頑張っても本物にはかないません。だから一生懸命頑張って、演芸場でトリが取れるほどじゃなくても、思っていたより面白いと思っていただけるようなチャーミングな漫才ができればと思います」と答えていました。

『ええから加減』は7月1日から、東京・シアタークリエで上演されます。

［公演情報］

『ええから加減』

7月1日〜7月29日　シアタークリエ
原作：永田俊也（講談社文庫「落語娘」所収）
脚本・演出：田村孝裕（劇団ONEOR8）
出演：藤山直美、高畑淳子、田山涼成、赤井英和　ほか
お問い合わせ：東宝テレザーブ　03-3201-7777 　（9:30～17:30）
http://www.tohostage.com/eekara