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劇団☆新感線『シレンとラギ』製作発表
2012年4月から7月まで、大阪、東京で、劇団☆新感線の最新作『シレンとラギ』が上演されます。新感線初参加の藤原竜也さん、19年ぶりの出演となる永作さんがダブル主演。3月5日(月)に、主演のふたりと客演の高橋克実さん、そして古田新太さん、いのうえひでのりさん、中島かずきさんが出席して、製作発表が行われました。
NEWS & INFORMATION 2012 3/6 UPDATE
『シレンとラギ』は、日本でいう南北朝を思わせる時代を舞台に、二つの王国に翻弄される二人の暗殺者シレンとラギと、ふたりを取り巻く人々の愛憎入り組む人間ドラマ。シレンを永作博美さんが、ラギを藤原竜也さんが演じます。
「新感線にしては珍しく恋愛要素が入った作品になります。日本におけるハムレット役者で、蜷川さんのところの秘蔵っ子、藤原竜也さんをお借りして、日本アカデミー賞(助演女優賞)を受賞したかわいい演技派の永作博美さんを迎え、また高橋克実さんなど多数のゲストも迎えて、ドロドロした生々しい葛藤のドラマを作ります。新感線に期待されるチャンバラとか派手めな要素も押さえつつ、新しいことをやりたいです」
脚本家の中島かずきさんは、本作で挑戦する「新しいこと」について
「まず藤原竜也さんと永作博美さんの出演が決まって、このふたりでやるならどんなものが作れるかと考えました。新感線の芝居のなかではかなり異色なものになるけど、書かなければならないものを書いたという感じです。タイトルは、『ロミオとジュリエット』とか『アントニーとクレオパトラ』とかそういうタイトルにしたかった。すっきりしたタイトルにして中身をドロドロさせたい。そういったところではこだわった名前です」
「初めてで不安はありますが、信頼できる大好きな先輩たちに囲まれて稽古場でどんどん積み上げていって、最終的にはいいものをお客様に届けられたらと思います。わからないことだらけで(古田)新太さんにいろいろ聞いて教えてもらっています。どう稽古と向き合い、共演者たちともの作りをしていく中でどう変化していくのか、興味をもちながら楽しみながらやりたいです」
永作さんは19年前に『タイムスリップ・黄金丸』で初舞台を踏んで以来の新感線への出演。
「念願の2度目です。今回の作品はビックリするくらい新感線のイメージとは違うヘビーな要素が含まれています。私が演じるシレンという人は何段階もいろんな試練を越えてきただろうという人で、さらにその先の試練を越えていかなければならない。その先に何が見えたのか、そこを埋めていかなければならないので、どうやって埋めていこうかなと今、思案中です。皆さんに新鮮な気持ちで観ていただけるように作りたいと思っています」
さらに19年前の舞台について「その当時芝居をしたくなかったので、なんで芝居をしなきゃいけないんだという思いでいつも稽古場に行っていました。 軽く反抗的な目をしていたかなという覚えがあります」とビックリ発言も!
「とにかく稽古が大変で、朝から町内3周くらいランニングをした後に、腹筋背筋を100回ずつやったり声出しをしたり。ものすごい真冬のビルの屋上のテント小屋みたいなところで芝居をしているのに、大汗をかいて、それでも風邪を引かずにやり遂げた。ただただ必死な感じでしたね。でもこれが演劇なのかなと教えられた気がします。 もしもあの時いのうえさんに稽古を受けていなければ、今、もうちょっと違う仕事をしていたかもしれないし、違う役者になっていたかもしれません。私にとっては芝居を開眼させられた場所で、大事な思い出です」
これには、いのうえさんが
「確かに女優開眼の瞬間があったんですよ。だけどなぜ開眼したか僕にはわからなかった。 できてないから『もう一回、もう一回』って言っていました。僕も芝居の作り方がまだそれほど熟練していたわけではなかったから。 とにかく大変だったという思いと、そこで彼女は確かに女優になった気がしましたね」
と大きく頷いていました。
「客演の中で僕が一番年配です。年取ってますんで、とにかく体に気をつけることと、大阪公演から始まりますんで、大阪公演で飲み過ぎないことを気をつけようと思っています(笑)。『もう終電がないから』とか『次、現場があるんで』とか言えませんから、いかに古田くんと距離を保っていられるかということを考えています(笑)」
とコメントし、会場の笑いを誘っていました。
続いて、「一年半ぶりの劇団公演への参加になります。まあでもそんなにいつもと変わらないと思いますよ」とコメントした古田新太さん。ゲストの3人について聞かれて
「竜也はかわいいですね。お三方ともしょっちゅう飲んでいるので、あんまり初顔合わせという気がしないです。竜也くんはナイーブな青年をやらせるとすごく長けている俳優さんだと思うので、今回も充分に悩み苦しんでいただきたいと思っています。博(ひろ)ちゃんは7、8年ぶりにご一緒するんですが、その間に母親にもなりましたんで、お酒の飲み方も変わっただろうと思います。色気たっぷりでよろしくお願いします。克美さんはハンサムです。普段もハンサムですが役もハンサム。とってもハンサムな高橋克美をとくとご覧あれ」
また取材陣からの質問を受けて、古田さんが客演の3人にアドバイス。
「稽古場に入ったらわかると思いますが、新感線はすごく敷居の低い劇団なんで、いやすくいられると思うので、あまり構えず入ってきてください。まずはいのうえさんの指示どおりに動けばいい、自分のアイデアはその後でいいという、役者としてはラクな劇団なんで。博ちゃんは、19年前ほど、いのうえさんはしつこくないです。だからそんなにつらくないと思います」
この言葉に藤原さんは「古田さんの言葉に緊張をほぐしてもらって、楽な気持ちであまり構えずに、真面目に向き合っていこうかなと思います」
永作さんは「当時よりしつこくないのはうれしいです(笑)」
また、高橋さんは「いのうえさんに言われたとおりにできるのかというのが心配になってきましたけども(笑)。いのうえさん、開眼させてください」とお願いしていました。
『シレンとラギ』は、4月24日(火)〜5月14日(月)に大阪・梅田芸術劇場メインホール、5月24日(木)〜7月2日(月)に東京・青山劇場にて上演されます。
(書ききれなかった詳細は、後日、会員ページにてお届けします!)
[公演情報]
劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎『シレンとラギ』
4月24日(火)〜5月14日(月) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
5月24日(木)〜7月2日(月) 東京・青山劇場
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:藤原竜也、永作博美/高橋克美/古田新太/三宅弘城、北村有起哉、石橋安奈/橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、ほか
お問い合わせ:
キョードーインフォメーション(大阪)06-7732-8888
サンライズ東京プロモーション(東京)0570-00-3337
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