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唐&蜷川の伝説の舞台が、31年ぶりに再演
Bunkamura シアターコクーン リニューアル・オープン公演として来年1月に上演される『下谷万年町物語』の製作発表が、11月19日(土)に行われました。
NEWS & INFORMATION 2011 12/5 UPDATE
本作は1981年に西武劇場(現パルコ劇場)で初演された伝説の舞台です。時は、戦後間もない昭和23年。男娼たちが住みつく下谷万年町を舞台に繰り広げられる、わい雑で美しい、過剰なほどのエネルギーに満ちた幻想的な傑作戯曲。これを初演時と同じ、戯曲・唐十郎さん、演出・蜷川幸雄さんのコンビで再演します。
主演は宮沢りえさん。男装の麗人、キティ・瓢田を演じます。
「大好きな唐さんの戯曲、念願の蜷川さんの演出で舞台に立てることは夢のようです。楽しみと怖さが襲いかかっています。歌も踊りもあるプレッシャーの大きい役で、迷いもありましたが、この戯曲をほかの女優さんがやったら悔しいだろうと思いました。蜷川さんの胸に飛び込む、飛び降りる気持ちでやりたいです。(蜷川さんが稽古場で投げるといわれる)灰皿も、なんなら飛んでこいと(笑)」
万年町で起きる悲喜劇の目撃者となる少年、文ちゃんを西島隆弘さん。
「まさか蜷川さんに声をかけていただけると思わなかったので、今も手が震えるほど緊張しています。最近は(灰皿ではなく)靴を投げるとうわさで聞いたので、蜷川さんの靴がなくなるくらい投げられたいです」
男娼のリーダーお春の情夫で、物語のキーパーソンとなる青年、洋一役の藤原竜也さんは、蜷川さんの稽古について
「靴どころか椅子が飛んできます。殺されるんじゃないかと(笑)。でも、18歳のころに初めて蜷川さんの稽古を受けて、こんなに素晴らしい世界があったのだということを体感させていただきました。いろいろ厳しいことを言われながら発見させてもらって生きさせてもらえる。僕もダメ出しを受けたいです」
と熱く語りました。
演出の蜷川幸雄さんは
「三十数年前に上演した、叙情とわい雑さにあふれた戯曲には、いまも強烈な印象が残っています。今回はそれを再現できる最後のチャンス、傑作間違いない」
と断言。初演時のエピソードを聞かれて、
「大変でした。難問ばかりがト書きにあるから、意地になって全部やった」
と唐さんを見ながらコメントしました。
大人になった文ちゃん役(Wキャスト)で舞台出演もする唐さんは
「皆様の前に、乱痴気騒ぎのような光景が現われると思います。力づくと叙情が混合した波打ちぎわを、どうぞお楽しみください」
チケットはほぼ完売していますが、中2階立見前売り券は発売中です!
[公演情報]
『下谷万年町物語』
Bunkamuraシアターコクーン 2012年1月6日(金)〜2月12日(日)
作:唐十郎
演出:蜷川幸雄
出演:宮沢りえ 藤原竜也 西島隆弘 ほか
問い合わせ:Bunkamura 03-3477-3244 <10:00-19:00>
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/12_mannencho/