インタビュー & 特集
SPECIAL! 『あたっくNo.1』 Bチーム稽古場レポート
劇団EXILEの最新公演は、昨夏に続く上演となる『あたっくNo.1』。太平洋戦争の開戦秘話をベースにした、潜水艦乗組員たちの感動的なストーリーです。チケット即完売だった去年を受け、今年は青山劇場でAチーム/Bチーム2バージョンによる約1か月のロングラン上演を決行。今回は劇団EXILEのメンバーがメインキャストを演じる、Bチームの稽古場にお邪魔しました。(撮影/熊谷仁男、文/山上裕子)
INTERVIEW & SPECIAL 2013 8/12 UPDATE
物語の舞台は、昭和16年11月に広島の呉を出港した潜水艦イ18号。男ばかりの密室で、ライバル関係にある寺内中尉(青柳翔)と古瀬中尉(町田啓太)、寺内を慕う北少尉(秋山真太郎)を始めとする若き乗組員たちの日常、葛藤、そして友情が描かれていく。実際に乗組員だった叔父の手記を基に、作・演出の樫田正剛さんがエンタテインメントとして紡ぎ出したストーリーです。
稽古場を訪れた取材陣に、さっそく勝杜兵曹長役の春川恭亮さんが「ホント熱い話なんです! 劇団EXILEのメンバーが揃うのも2年半ぶりなんで、気合い入ってます!」と意気込みを語ってくれました。
さて稽古場では、まず全員に数ページの新規台本が渡され、10分ほど各自読み込んだ上で読み合わせ。どうやら青柳翔さん扮する〝テラさん〟こと寺内が、航行中に盲腸になるエピソードのようです。
続いて小澤雄太さんのリードで入念なストレッチを開始。難易度の高いポーズで小澤さんのお手本通りにならない福澤重文さんに、あちこちから「シゲさ〜ん!」「シゲさん違います!」と温かいツッコミが入るなど、半月余りの稽古を経たチームワークの良さが伝わって来ます。発声練習の後、樫田正剛さんからキャストに秘密の指令が……。さらに輪になって滑舌トレーニングを続けているところへ、飯田基祐さんが合流しました。
全員揃ったところで、スローモーションのシーンのチェック。冒頭の坂を登るシーンでは、舞台前方でセリフを担当する古瀬役の町田啓太さんが正面の鏡で全体の動きを確認し、「みんなバミリを見てしまっていると思うんですけど、もっと姿勢よくした方がいい」と指示。さらに撮影から戻った岸さんのフォームを修正します。次に白帽子と白手袋を付けた、クライマックスのシーン。どちらのシーンも、キャストたちが手足を使って描く軌跡の美しさに思わず見とれてしまいました。
続いて、飯田さん扮するコックの渡久保が、横川一等兵(佐藤大樹)の誕生会用ケーキを出す場面の稽古。ここで照明が落ち、本物のケーキが稽古場に! 実は前日が誕生日だった飯田さんのために、樫田さんが演出したサプライズなのです。
物語さながら、キャストの絆が深まったところで雰囲気を変えて、春川さん扮する勝杜の夢シーンの稽古へ。ここで劇団EXILE得意の太鼓パフォーマンスが登場するのは、Bチームだけのオリジナル演出。
セッティングから実演までの余りのスムーズさに驚きましたが、劇団公演のお約束パフォーマンスで、この夏はお台場合衆国〝居酒屋えぐざいるPARK〟で何度も披露しているだけに、彼らにとっては当たり前なのかもしれません。
これからは8月23日(金)の初日へ向けて、さらに完成度を高めていく段階。キャストがそれぞれの魅力を引き出し、積極的に作品と関わり合うことで、昨年とは違う熱を帯びた『あたっくNo.1』を見せてくれそうです。
[公演情報]
劇団EXILE「あたっくNo.1」
8月23日(金)~9月17日(火) 青山劇場
作・演出:樫田正剛
ゼネラルプロデューサー:EXILE HIRO
音楽:三沢またろう
出演:
【Aチーム】 KENCHI(EXILE)、NAOTO(EXILE)、NAOKI(EXILE)、山下健二郎(三代目J Soul Brothers)、岩田剛典(三代目J Soul Brothers)、小野塚勇人(劇団EXILE)、野替愁平(劇団EXILE)、八木将康(劇団EXILE)、平賀雅臣、岡森諦、小山弘訓
【Bチーム】 青柳翔(劇団EXILE)、秋山真太郎(劇団EXILE)、小澤雄太(劇団EXILE)、春川恭亮(劇団EXILE)、鈴木伸之(劇団EXILE)、町田啓太(劇団EXILE)、飯田基祐、菊池均也、岸洋祐、伊藤高史、福澤重文、佐藤大樹
問い合わせ:サンライズプロモーション東京●0570-00-3337(全日10:00〜19:00)
公式サイト●http://www.fujitv.co.jp/events/attack/index.html