インタビュー & 特集

珠城りょうさん、宝塚退団後の舞台初主演作は、日本人ダンサーの激動の半生を描いた『マヌエラ』

第二次世界大戦直前、上海の薔薇と呼ばれた日本人ダンサーの激動の半生を描いた舞台『マヌエラ』が、24年ぶりによみがえる。主人公のマヌエラを演じるのは、宝塚歌劇団退団後、舞台初主演となる元月組トップスターの珠城りょうさん。コンサートや舞台、ドラマなど多方面で活躍する彼女が、混沌とした上海で力強く生き抜いた実在の女性にどうアプローチしていくのか。稽古に入る前の意気込みを聞いた。(取材・文/小野寺亜紀、撮影/源賀津己)

INTERVIEW & SPECIAL 2022 12/2 UPDATE

1999年にPARCO劇場で上演された『マヌエラ』は、数々の名作テレビドラマや映画のシナリオを手掛けた鎌田敏夫さんが脚本を担当し、ストレートプレイとして上演された。今回は新たに千葉哲也さんの演出、玉麻尚一さんの音楽、本間憲一さんの振付による、音楽とダンスと芝居が融合したエンターテインメントとしてよみがえる。

「まず台本を読んだ時、とても重厚感があり、さまざまな人間模様が色濃く描かれているなと感じました。同時に、その国で認められていない労働者たちが虐げられていた状況にショックを受け、上海という異国の地でひとりの女性が生きていくのは、どれだけの不安があり、覚悟が必要だったのだろうと思いました。マヌエラはSKD(松竹歌劇団)の永末妙子さんという実在の人物がモデルなので、彼女を知っている方々にも失礼がないように取り組んでいきたいです」

マヌエラは生きていくために上海でダンスホールの踊り子となり、ムーラン・ルージュのスターのパスコラ(パックン)に見出され、国籍不明の美貌を誇る一流スターダンサーとして活躍する。宝塚時代、抜群のスタイルを活かしたしなやかなダンスで魅了した珠城さんだが、これまでの舞台で魅せてきたダンスとはまた違う表現方法となるようだ。

「ポスター撮影では、人に見せるためだけに踊るというより、自分の心を解放するために踊っていることを意識しました。千葉さんが初演よりもダンスで見せる場面を多く作りたいとおっしゃられていて、感情をきちんとダンスで表現するのは大きな挑戦です。私は日々、どんなダンスのジャンルがきてもいいように、体幹を鍛える筋力トレーニングや柔軟性を上げるストレッチを行っているのですが、稽古でもしっかり練習を積んでいきたいです」

マヌエラは日本海軍士官として上海に滞在する和田(渡辺大)と惹かれ合いつつ、お互い反発。青年チェン(宮崎秋人)や、クラブに出入りする怪しい貿易商の村岡(宮川浩)と出会うなか、第二次世界大戦直前の時代の波にもまれていく。

「最初マヌエラはかなり勝気で男に媚びず、とても強い女性なのかなと思ったのですが、その裏には過去の悲しみや国に対する疑問、ひとりの女性としての悩みが根底にあるのだと、台本を読み進めるうちに分かりました。気高くて、ただ気が強いだけの女性ではなく、弱い部分もあり、誰かに甘え、支えられたいという女性の愛らしい部分があるところも表現していきたいです。また、私と通じる部分というと、揺るがない信念があるところかなと思いました。私はそんなに強い人間ではないけれど、強くなれる理由が絶対あるんですよね。私の揺るがない信念は、“自分の価値観を信じる”ということなのですが、妙子さんの生き様には共感できる部分が多いです」

今年は宝塚歌劇OGの華やかな共演が話題となった舞台『8人の女たち』や、TBS日曜劇場「マイファミリー」などに出演し、さまざまな女性を演じる機会が増えてきた。

「宝塚を退団して思うのは、男役はとても計算し、常日頃意識して構築してきたということです。意外と女性を演じるほうがラクと言いますか、非常にナチュラルでいられます。歩幅や動きの速さなどは男役の習慣として染みついているなとは思いますが、『8人の女たち』で演じたピエレットは一番女性らしさが求められる役でもあったので、どうすればしなやかに見えるか、ということを研究しながら作っていきました。『8人の女たち』はエンターテインメントとして派手な部分がありましたが、今回はそれとは違う方向性でお見せするお芝居になると思います。共演者の皆さんの台詞の緩急など、非常に勉強になると思うので、リアルかつナチュラルなやり取りから、たくさんのことを学びたいです」

珠城りょう(たまき・りょう)
2008年宝塚歌劇団に入団後、 月組に配属される。2010年、『THE SCARLET PIMPERNEL』で新人公演初主演。2013年、バウホールで初主演を務めた『月雲の皇子』は好評を博し、同年12月にも再演される。2016年、入団9年目で月組トップスターに就任。2021年8月、『桜嵐記/Dream Chaser』で宝塚歌劇団を退団する。その後は、2022年に「珠城りょう 1st concert『CUORE』」、TBS日曜劇場「マイファミリー」、舞台『8人の女たち』などに出演と幅広い分野で活躍。また、2022年10月19日にオリジナルアルバム「Freely」、カバーアルバム「Shine」でアルバムデビューを果たした。

【公演情報】
PARCO PRODUCE 2023
『マヌエラ』
I am a dancer. Love me?

東京公演/2023年1月15日(日)~1月23日(月) 東京建物Brillia HALL
大阪公演/2023年1月28日(土)~1月29日(日) 森ノ宮ピロティホール
福岡公演/2023年1月31日(火) 北九州芸術劇場 大ホール

脚本:鎌田敏夫
演出:千葉哲也
音楽:玉麻尚一
振付:本間憲一
出演:珠城りょう 渡辺大 パックン(パックンマックン)宮崎秋人 千葉哲也 宮川浩 他

公式HP: https://stage.parco.jp/program/manuela/


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