インタビュー & 特集

「僕らがお互いにないものを合わせていくと強いシンができると思う」 シン役 植原卓也×上田堪大 対談

★★開幕記念ミニ連載 part.4★★
12月8日、世界初演、初日を迎えたミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』。稽古真っ最中の11月に、ユリアを愛し、ケンシロウと敵対する男・シンをダブルキャストで演じる二人の、お互いへの思いを聞いた。(文:臼井祥子)

INTERVIEW & SPECIAL 2021 12/9 UPDATE

●『北斗の拳』がグランドミュージカルと聞いてびっくりしました。

上田 僕も最初にお話を頂いた時は、「ついに2.5でも『北斗の拳』をやるんだ?」って思ったら「グランドミュージカルだよ」と言われて。「え?『北斗の拳』を?」って(笑)。でも、グランドミュージカルだからどうというより、石丸さんの演出のもと、僕らが全員で一から作っていくことが面白い。僕たちがやるからこそ新しい発想が生まれるんだと思っています。

植原 グランドミュージカルじゃなきゃダメってことはないと思うんだけど、大きい舞台だからこそできるものが多々あるんですよ。『北斗の拳』の最大限を生かしていく舞台ができるんじゃないかな。例えばワイヤーアクションとか。あのメインキャラクターたちが日生劇場を舞うところを想像すると、すごいですよね。めちゃくちゃ飛んでて、空中で戦ってるんですよ。そんなの過去のミュージカルにはないんじゃないかな。芝居、歌、ダンス殺陣だけじゃなくて、飛ぶ練習をみんなでしています。

●お二人は『北斗の拳』世代ではないと思うのですが、もともと読んでいらっしゃいましたか?

植原 すっごい昔に読んでいたので、ストーリーを明確には覚えてなかったけど、ケンシロウが技を繰り広げて、敵が破裂したりとか、強烈なものが脳裏に焼きついていて、あれだ!と思いました。

上田 僕はバラエティ番組でアニメの主題歌を知っていたくらいで、存在は知っていましたけど、読んではいなかったです。

植原 今までいろんな作品をやらせてもらったけど、お父さんのリアクションが一番よかった(笑)。出ることを伝えたら、速攻原作を読みはじめて。だからお父さんたちが世代の作品なんだなと感じました。

上田 僕も前にアルバイトしていた所の店長さんとか、プライベートでお世話になっている皆さんの反応がよかったです。一個前の作品で共演していた先輩俳優さんたちも「『北斗の拳』やるの?」って言ってくれました。

●お互いの第一印象と稽古で印象が変わった部分は?

植原 僕が以前出ていた『ミュージカル「黒執事」』に、同じ時期ではないのですが、堪大くんも出て、そのときに僕に「見てました!」ってことを一生懸命伝えてくれたんですよ。「わざわざ言ってくれなんて、この人はすごくいい人だ!」って思いました。

上田 ご本人がいる前で言うのはあれなんですが、マジで好きなんですよ。芝居が好きで、歌もダンスもすごくて、ダブルキャストで出演が決まった時にラッキー!って思いました。それから周りの人に話を聞いたら、「たっくん、めっちゃいいやつだよ」ってみんな言うんですよ。稽古が始まって、たっくんといろいろ話しているうちに、みんなが言ってることはそういうことなんだって思ってます。

植原 僕も稽古が始まってみたらイメージ通りでした。今回ダブルキャストで、一緒に作っていかないといけないという意識があったから、僕は最初からいっぱいしゃべろうって決めていて、本稽古が始まってまもない時に、一緒に帰りながら30分くらいお互いのあれやこれやを話したんですよ。だから今は変な遠慮もなくすごくいい関係です。

●お互いに、ここは参考にしたいなと思っていることはありますか?

上田 (植原は)すごくダンスができる方なんですよ。僕は舞台で初めてダンスを踊ったくらいのレベルで、ダンスの一つ一つの動きを見て、マジで素敵だなと思うんです。芝居においても、たっくんは常に挑戦する気持ちを持っていて…これはあまり言いたくないんですけど、自分的には追いついてない感がすごくあるんです。今のままじゃ自分にとっても(芝居の)相手にとっても失礼なので、自分が作っている変な壁をぶち壊さないとダメだなと思っています。

植原 堪大くんは、太道(たいどう)をやっていたんで、シンプルに足の置き方一つをとっても、型ができているんですよ。そういう、僕にないものを持っている。『北斗の拳』は熱い男たちの話だから、自信を持ってやっていくのがいいと思うよ。僕のほうも「あれ? これはどういう型がいいんだろう?」って思ったら、堪大くんに相談したりしてます。稽古中、急に「このツーエイトの中を戦いの動きで埋めて」みたいに言われたときに、足元をこうしたらいいんじゃないかとか考えてくれるんですよ。堪大くんとダブルキャストで本当によかったです。

上田 僕もたっくんにダンスの動きを聞いて教えてもらってます。そもそもこういったダブルキャストが初めてで、どういう風に作られていくのかわからなかったんですけど、稽古が始まってすぐに、たっくんが「話し合って作っていきたいね」って言ってくれたことが一番の救いです。

植原 そうやって僕らがお互いにないものを合わせていくと強いシンが出来上がると思うから、一緒に頑張ろう。

上田 はい!

[公演情報]

ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』
<東京>
2021年12月8日(水)~12月29日(水)
日生劇場
<大阪>
2022年1月8日(土)・9日(日)
梅田芸術劇場メインホール
<愛知>
2022年1月15日(土)・16日(日)
愛知県芸術劇場 大ホール

原作:漫画「北斗の拳」(原作:武論尊 漫画:原 哲夫)
音楽:フランク・ワイルドホーン
演出:石丸さち子
脚本・作詞:高橋亜子
振付:辻󠄀本知彦 顔安(ヤン・アン)
出演:大貫勇輔 平原綾香・May’n(Wキャスト) 加藤和樹・小野田龍之介(Wキャスト) 植原卓也・上田堪大(Wキャスト) 川口竜也 白羽ゆり 松原凜子 伊礼彼方・上原理生(交互で役替わり) 福井晶一・宮尾俊太郎(Wキャスト) ほか
https://horipro-stage.jp/stage/musical_fons2021


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