インタビュー & 特集

『パ・ラパパンパン』主演の松たか子、松尾スズキの演出作品に初出演!

人気脚本家・藤本有紀さんが手掛けるファンタジックなミステリーコメディー『パ・ラパパンパン』が、11月3日~28日に東京・Bunkamuraシアターコクーン、12月4日~12日に大阪・森之宮ピロティホールで上演される(11月10日にライブ配信も決定)。演出の松尾スズキさんと、鳴かず飛ばずのティーン向け小説家役を演じる松たか子さんに、現実と小説の世界が交差する今作についてお話を伺いました。(取材・文/小野寺亜紀、撮影/引地信彦)

INTERVIEW & SPECIAL 2021 11/3 UPDATE

2016年に松尾スズキさんが主演したNHK木曜時代劇『ちかえもん』で、第34回向田邦子賞を受賞した脚本家・藤本有紀さん。今年後期のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の脚本も担当する彼女が、松尾さんのラブコールに応えてミステリーコメディーの新作を書き下ろし、松尾さんが演出を担当。主役の小説家・来栖てまり役を演じる松たか子さんは、松尾さんと共演経験はあるものの、彼の演出作品には初出演となる。

松尾スズキ(以下、松尾)「『ちかえもん』に出演したとき、今までドラマに感じたことのない作劇の自由さ、台詞の面白さを感じてすごく新鮮だった。それで藤本さんとお友達になってもらい、何度かお食事するうちに、お芝居の台本を書いたことがあると伺い、『もし新作を書いてもらうならこの人だ!』と4年ぐらい前から声をかけていました」

松たか子(以下、松)「私はこれまで松尾さんが脚本を書かれた映画に出演したり、舞台で共演したりはしていたのですが、今回は藤本さんが本を書かれるという、松尾さんにとってもチャレンジの機会に呼んでいただけて、すごくうれしかったです」

松尾「僕も作劇はしますが、わりとカオスに寄りがちというか、いわゆるエンターテインメント的な、最後に(物語が)きれいに終わるという話を書けたことがないので、そういう作品を一度やってみたかったんです。映画やドラマにも展開できる、メディアミックス的なこともできたらいいなという思いもあり、僕が書けたことのないミステリー、しかもエンターテインメントでコメディーで、というお願いを藤本さんにしました」

「今回は推理とかトリック、アリバイとかいろんな情報が出てくるし、一つの場面に登場する人物も多くなったり、ギュッと(少なく)なったりと激しいので、なかなかパワーがいります」

松尾「ドラマの脚本家さんなんで、緻密なミステリー劇、へたしたら一幕ものぐらいが上がってくるかと思ったら、まぁすごい混沌としてて、現実世界と小説の世界の登場人物が行きつ乱れつみたいな(笑)。そういう中にしっかりトリックや伏線があり、最後に回収されていくという、演劇とドラマが合わさったような不思議な作品になってますね。すごく面白い本なんですが、舞台転換とか自由に書いてらっしゃるんで、そのへんが今苦戦しています(苦笑)。演劇的な自由さが、えぐいよね!」

「はい、えぐいです(笑)」

松尾「そのへんは楽しんでいただきたいと思いますね」

「本格ミステリーを書く!」と宣言したティーン向け小説家の来栖てまり(松たか子)が、担当編集者の浅見鏡太郎(神木隆之介)に呆れられるような小説の構想を練っていく。クリスマスシーズンということで、思いつきから『クリスマス・キャロル』の世界を舞台にし、極悪非道の貸金業者・スクルージ(小日向文世)が殺されるというミステリーを考えるが、現実でも事件が起きてゆくという、二重構造の物語になっている。

松尾「最初のシーンが松さんと神木くんで始まるんですけど、二人が喋っているポップさというのが、今まで自分が創ってきた芝居と180度違う感じで新鮮で、今そのシーンばっかり稽古をしてます。小日向さんと舞台を一緒にやるのは17年ぶり。テレビの人というイメージでしたが、あぁこんなに舞台の人なんだなというのをつくづく感じてます。『テレビの重厚な小日向さんはどこにいった!?』みたいな。稽古を楽しんでくれているようなのが、うれしいですね」

「演出家席にいる松尾さんを見て、『ほんとに演出家なんだ!』と思って、面白いです。松尾さんは仰ることはすごくシンプルだけど的確で早い。自分(の役)がうるさすぎないか、とか不安になったときは、皆川(猿時)さんに『大丈夫ですか?』と訊くなど頼りにしています。皆さんの稽古を見ているのが面白くて、こんなに楽しんでる場合じゃないことに、はたと気づくような稽古場です(笑)」

松尾「松さんはすでに期待を上回ってらっしゃいます。もともと松さんとご一緒したくて、前から何度もオファーをしてたんですけど断られて。今回別の方の本となると、やる気が起きたと……」

「そんな、違います!」

松尾「僕は松さんの歌声が大好きで、はじめからそれありき、ということで今回お願いしました。クリスマスも近いことですし、(お客様に)気分的に同調してもらえる部分があると思います。クリスマスって価値観は違うでしょうが、おのおのにとって大事な日。その日にサスペンス、悲劇が起きるからこそみんなで解決していくアドベンチャー感もあります。わずか2日間の物語ですが、小説の世界と作家の現実の世界と両方でミステリーが起きる。うまく演出できたらとても楽しい作品になると思います」

「楽しいと思います! 『クリスマス・キャロル』をご存知の方もそうでない方も、てまりという作家が考えた頭の中の人たちなんだぞ!と思っていただければ。その中でリアルを追求したいです。大変ですが自由で、遊びや楽しみが詰まった舞台になるんじゃないかな」

松さんと言えば、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』などで見せたコミカルな演技にも定評があるが、コメディーを演じるコツはわからないという。

「私は全然面白いことを面白く話せない人間なので、脚本やそれを創る方に引っ張り出してもらっている感じです。とりあえず一生懸命喋ったり動いたりすることと、そこにいる人たちを面白がれるか、ということですね」

松尾「謙遜されてますけど、動きに無駄がなくて面白いんですよ。笑いの“間”は動きによって決まるので、無駄な動きが入ると“間”が崩れるんですけど、止まるところは止まる、動くところは動く、というのが出来ている。やっぱりそこらへんの40代とは違って、動きが面白いです(笑)」

「そんなに、いないですか!? 今回、編集長に『小説を書きさえしなけりゃいい女』と言われるんですが、それはどういう女なんだろうと、ずっと引っかかってるんです。そういう人で存在できているかな、って。いろんな人の台詞を聞きながら、少しでもてまりの魅力を出していければいいなと思っています。もしかしたら『クリスマス・キャロル殺人事件』は、彼女の容量を上回った想像力のお話なのかもしれない。でも思わぬ広がりを見せて、どんな人にもそういうささやかな奇跡は起こるのかなと思わせる、そんな彼女の2日間の物語です」

松尾「この主人公は『書け、書け』と言われたり、『書くな、書くな』と言われたり、がんじがらめの中で小説の世界に入り込んでいく。その筋立てには、きっと藤本さんが普段感じている想いとかが集約されているんだろうなと思います。自分も作家として感情移入するところは多分にあるので、『頑張れよ、てまり!』と思って稽古しています。ぜひファンタジックな世界に酔いしれてほしいですね」

「お客様には何も難しいことを考えずに楽しんでいただきたいです」


【公演データ】

COCOON PRODUCTION 2021+大人計画『パ・ラパパンパン』

2021年11月3日(水・祝)~11月28日(日) Bunkamuraシアターコクーン チケット発売中
2021年12月4日(土)~12月12日(日) 森之宮ピロティホール チケット11月7日(日)発売

演出:松尾スズキ
作:藤本有紀
出演:松たか子、神木隆之介、大東駿介、皆川猿時、早見あかり、小松和重、菅原永二、村杉蝉之介、宍戸美和公、少路勇介、川嶋由莉、片岡正二郎、オクイシュージ、筒井真理子、坂井真紀、小日向文世

URL https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/21_parumpum/
  https://otonakeikaku.net/
  https://kyodo-osaka.co.jp/search/detail/3391

【ライブ配信データ】
日程:2021年11月10日(水)18時公演
料金:4000円→(Go Toイベント適用価格:3200円)
販売期間:10月27日(水)10時~11月10日(水)18時半
視聴方法
■MY Bunkamura
https://my.bunkamura.co.jp/ticket/ProgramDetail/index/3758
■イープラス「Streaming+」
https://eplus.jp/parumpum-st/
※アーカイブ(見逃し配信)はなし

******************************************WOWOWオンデマンドでも11月10日(水)18時公演をライブ配信
※アーカイブ(見逃し配信)はなし
視聴URL https://wod.wowow.co.jp/content/092359
料金:WOWOWに加入中の方は無料


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