インタビュー & 特集

「役に共感はできなくても通じるものはあると思う」相葉裕樹さんインタビュー

能・狂言を土台に現代演劇を創作する「現代能楽集」シリーズ最新作『幸福論』が、11月29日(日)に幕を開けます。記念すべき第 10 弾となる今回は「道成寺」「隅田川」に材を取り、6人の出演者がそれぞれの作品で、現代に生きる人々の「幸福論」を描きだします。出演者の一人、相葉裕樹さんにお話をうかがいました。(撮影/増田 慶 文/臼井祥子 ヘアメイク/AKi  スタイリスト/小田優士)

INTERVIEW & SPECIAL 2020 10/25 UPDATE

––久しぶりにお客様が入る舞台に出演されますが、ステイホーム期間はどう過ごしていましたか?

『アナスタシア』が途中で中止になり、『ノンセクシュアル』がリーディング配信という形に変更、『スクールオブロック』も中止になって、仕事をしたくてもできない状況でした。『プリズンブレイク』をあらためて最初から最後まで観たり、一日中YouTubeを観ていたり、毎日お餅を食べていたら体重が増えてきたので「ビリーズブートキャンプ」をやったり、皆さんが通ってきたようなことをしていました。

インターネットの力には助けられましたね。『ノンセクシュアル』もそうですし、朴 璐美さんがプロデュースされた「神楽坂怪奇譚『棲』」体感型生配信リーディングや配信トークイベント『井上芳雄 The Amazing 3』に出演させていただきました。それとニコニコチャンネルに自分の番組『相葉裕樹の夜ふかし。』を持っていたから、ちゃんとつながっている実感を持ててありがたかったです。

––ツイッターを拝見していると、相葉さんがヴィル役で声の出演をしているアプリゲーム『ディズニー ツイステッドワンダーランド』を熱心にプレイしていらっしゃいましたね。

そうなんですよ。今までゲームをそこまでやったことがなかったんですけど、時間があったので。『ツイステ』はたくさんの方がプレイしているそうなんです。舞台でもアニメでもそれほど多くの方に自分の声を聞いていただくことはこれまでなかったので、なんて言うか、ちょっと怖いですよね。それだけ多くの『ツイステ』ファンの方の期待に応えられるよう、ヴィルを演じていかないといけない。自分もプレイヤーなので、一ファンとしても大事に演じていきたいです。ヴィルは一人称が「アタシ」で中性的、中身は男です。バランスが難しいキャラなので、最初は本当に苦労しました。

ゲームのアフレコって一日二日でまとめて録ってしまうことが多くて、テレビアニメみたいに毎週あるわけじゃないんですよ。もちろんその時は全力で演じるんですけど、終わったらあまり思い出さないことも多いです。でも自分がゲームをプレイすると愛着がわきますし、ファンの皆さんに共感できることもたくさんあったので、またヴィルを演じるときに活かせたらいいなと思っています。

––そんなステイホーム期間を経て、11月末から、現代能楽集Ⅹ『幸福論』~能「道成寺」「隅⽥川」より に出演されます。

舞台に立つのは『アナスタシア』ぶり、ストレートプレイへの出演は約6年ぶりになります。それなりにいろいろな経験を積んできて、自分がどういうお芝居ができるようになっているのか、挑戦させていただけることがまずうれしいです。自分がどう成長できているのか、わかるのが自分で楽しみです。「道成寺」も「隅⽥川」も、決してハッピーな話ではないんですけど、お芝居の好きな方には好きになっていただける作品になるんじゃないかと思います。

––『道成寺』では医大生の清史郎を演じられますね。どんな役でしょうか。

まだプロットを読んだ段階なんですが、思ったより嫌なやつだなと(笑)。利己的な人間です。彼の愛は自己愛で、他人じゃなく自分に向かっている。両親の言うことを聞いていたら幸せになれるからと言われて、勉強もしてきたし、お金もあって、容姿にも恵まれた。この世界は自分のものだと思い込んでいる感じがするんですよね。そういう価値観の中で生きてきて、それが崩される、否定されるのが嫌で…。本当に醜い人間の姿を演じることになります。

そのためには、今まで開けたことのない引き出しを開けないと難しいんじゃないかな。でも、誰でも自分のために生きている部分はあると思うんですよ。だから気持ちはわかる。清史郎に共感はできないし、彼は愛の形が歪んで執着になってしまっているけど、僕の中にも通ずるものはあるはずで、それをうまく引き出して稽古場で提示していけたらなと思っています。ただひどい人間だというだけじゃなく、彼なりの悩みや苦しみをうまく表現できたらいいなと思っています。

––久しぶりに毎日舞台に立つことになりますね。体力的にはいかがでしょうか。

毎日舞台をやっているほうが健康になると思うんですよ。仕事ってもちろん大変な時もあるけど、表に出るからこそ体力維持もできるし、勉強してスキルアップもできる。何もなくても自分で自分の尻を叩ける人はいいけど、僕はそこまでストイックに頑張れないので(笑)、自分の尻を叩いてくれる場があることはありがたいです!

このインタビューのロングバージョンが、11月5日発売予定の『omoshii pressオモシィプレス』vol.10に掲載されます。現在ご予約受付中です!

[プロフィール]

相葉裕樹(あいば・ひろき)

1987年10月1日生まれ、千葉県出身。
『アナスタシア』『レ・ミゼラブル』『タイタニック』『ダンス・オブ・ヴァンパイア』『HEADS UP! 』などミュージカルを中心にさまざまな舞台に出演。ドラマ『侍戦隊シンケンジャー』、アニメ『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』、ゲーム『ディズニー ツイステッドワンダーランド』など映像や声の仕事でも幅広く活躍している。2021年2月にミュージカル『新テニスの王子様』The First Stage、5月〜7月にミュージカル『レ・ミゼラブル』に出演する。


[公演情報]

現代能楽集X『幸福論』 ~能「道成寺」「隅田川」より

11月29日(日)~12月20日(日) シアタートラム
作:長田育恵(弐「隅田川」)・瀬戸山美咲(壱「道成寺」)
演出:瀬戸山美咲  監修:野村萬斎(世田谷パブリックシアター芸術監督)
出演:瀬奈じゅん 相葉裕樹 清水くるみ 明星真由美 高橋和也 鷲尾真知子
お問い合わせ:世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00~19:00)
公式HP:https://setagaya-pt.jp/performances/202011koufukuron.html


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