インタビュー & 特集

『CLUB SEVEN ZEROⅡ』スペシャルpart.1 男性キャスト座談会:レジェンド集合!

あらゆる要素を取り入れたニュー・エンターテインメント・ショー“CLUB SEVEN”。ソング&ダンス、ドラマティックなミニミュージカルや抱腹絶倒のスケッチ、そして「あ」から「ん」まで五十音全部で始まる曲をノンストップで歌い上げるCLUB SEVEN名物の五十音順ヒットメドレーと、息つく暇もない盛りだくさんの公演が、現在、東京・シアタークリエにて好評上演中だ。東京の後には、さらに、愛知、大阪公演と続く。そこでomoshiiでは“CLUB SEVEN”スペシャルとして、男性5人座談会と公演レポートをお届け! まずは、男性キャストたちの仲の良さがにじみ出ているスペシャル座談会をどうぞ!(取材・文/大原薫 写真/平岩享 ヘアメイク/福島久美子、後藤満紀子)

INTERVIEW & SPECIAL 2019 6/26 UPDATE

レジェンドメンバーが6年ぶりに集まり好評を博した前作“CLUB SEVEN –ZERO-”から更に進化して、『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』として再び帰ってきた。本番間近、脚本・構成・演出・振付・出演の玉野和紀と、出演者の吉野圭吾、東山義久、西村直人、大山真志が現場の熱気を伝える。

 

――レジェンドメンバーが集まった『CLUB SEVEN -ZERO-』がさらに進化した今回の公演。どんな内容ですか?

玉野 当初は男性5人女性2人で上演していた『CLUB SEVEN』が、シアタークリエで上演されるようになって客席のキャパシティが大きくなり、男性7人女性2人で上演するようになっていたんです。2017年の『CLUB SEVEN -ZERO-』で原点に返るという気持ちで、男性5人女性2人で上演してみたら、「全員が主役で、全員がアンサンブル」という感覚が蘇ってきた。前回以上にその感覚がありますね。みんな本当に大変だけど、ぼくがこんなに大変になると思わなかった。

一同 (笑)。

玉野 みんなに「こんなことをやってもらいたい」と配役していって、残りを自分で埋めたら大変なことに……(笑)。でも、みんなが光ってくれたらそれでいいので。

吉野 覚えている段階はハードなんだけど、それを越えたときにいつもすごいものができるんです。今回も7人全員キャラクターが違うから、面白いものになると思います。乞うご期待(笑)。

東山 前回の『ZERO』は7人で上演して、2人少ない分やることも多いし、いろいろなところで活躍されている皆さんが汗だくになりながらやっていることに感動しました。今回は僕もみんなも2歳お年を召しているわけですよ。特に玉野さんが……(笑)。

玉野 え、心配してくれてるの(笑)?

東山 心配したけど、玉野さんを筆頭にみんなまったく衰えがないのがすごいなと思う。前回の『ZERO』を超える公演になることは間違いないと思います。

西村 アナログ感満載なのが『CLUB SEVEN』。大人のショーって最近あまり見ないけれど、アナログのおじさんたちとちょい若の真志くんとで作るショーはどんなお客様がご覧になっても楽しんでいただけると思う。今回はスケッチとダンスとメリハリが利いていると思うし、Aバージョン、Bバージョンともボリューム感満載ですよ。

大山 僕は4年ぶりに出演させていただきます。もう1回『CLUB SEVEN』に出たいなと思っていたので、また出演することができて嬉しいです。前回出演した10thは9人でも大変で「過酷なんだな」と感じましたが、今回は7人ということで、稽古が始まったとき「少ない!」と第一印象で思ったんです。その分、一人一人が濃いものを出しているのを見て、レジェンドの人たちはやっぱりすごいなと日々実感しています。

 

――見る側としては本当に楽しめる作品ですが、出演する側としてはこれほどハードな舞台もそうそうないと思うんです。一番ハードなのはどんなことですか?

玉野 まず、覚えることですよ、今回の五十音順メドレーは77曲あって、香盤表を見るとそれぞれ50曲くらい出てますから。

吉野 今回、玉野さんは猛烈に踊ってますよ。

西村 一番踊ってる。

玉野 おかしいなあ(笑)、踊りは若手の真志がやるはずなんだけど、真志のほうがキャラクターが濃いからそういう役になって、結果、僕がたくさん踊ることに。

大山 すみません(笑)。

玉野 2003年に始めたときはみんなアンサンブルだったけど、『CLUB SEVEN』を経てみんないろんなことを経験してプリンシパルになっていった。「誰もが主役で誰もがアンサンブル」というのが『CLUB SEVEN』。そのメリハリのよさが見せられるのが、今回の7人ならではですよ。宝塚トップスターだった北翔(海莉)がアンサンブル的なこともやっていたりするのを、お客様が観て楽しんでいただけるんじゃないかな。

――『CLUB SEVEN』名物の五十音順ヒットメドレーは、早替わりの連続ですね。

東山 あれはスタッフさんのおかげですよ。

玉野 本当に、スタッフさんがいないとできないですね。みんな持ち場以外のこともやってくれるようになって、メイクの人が着替えとか手伝ってくれる。最近はプロデューサーまでが舞台転換してるから(笑)。

一同 そうそう(笑)。

西村 ボランティアですね。

玉野 でも、それで一体感が出て本当にチームになるんですよ。僕らが必死になっているから、スタッフが何も言わなくても手伝ってくれる。ある意味、劇団みたい。

大山 衣裳のギミックを自分で考えて「こんな感じになるんですけど」と衣裳さんに相談したり。そういうのは、まず他の舞台ではないこと。

玉野 他のミュージカルは作品を光らせるために役者がいるけれど、ショーは本人が光っていることが大切。だから、僕もスタッフも、それぞれの一番得意なものをやらせたいし、個々の意見をよく聞くんだろうね。

――『CLUB SEVEN』では玉野さんが「この人にこれをやらせたい」というものを書いていらっしゃるんですね。

玉野 そうですね。それで16年ずっとやってきました。だって最初の頃は無茶ぶりをしても、直人だって「僕は嫌です」と言ってたもの。

西村 今でも嫌ですよ(笑)。

一同 (笑)。

吉野 好きになったわけじゃない。

西村 得意にもなってないです。

吉野 いいときはいいけど、ダメな時の敗北感。心が折れるとき、「ポキッ」て音がしてるのがわかるもの。

玉野 いやいや、一生懸命やる面白さというのがあって、かっこよさと面白さは紙一重。悲しさと笑いもそうだけど、そういう崩れる瞬間があるからこそ、決まったダンスがよりカッコよく思えるんだよ。

吉野 最初に『CLUB SEVEN』をやったときに金八先生の物真似があって、それをやるのがすごく恥ずかしかったんです。それが今は……(笑)。

東山 率先してやってしまう(笑)。

玉野 みんなそうです。圭吾も僕も、この16年で引き出しが増えました。僕も最初は女装に抵抗があって。

西村 よく言うわ!(笑)。

玉野 20代の頃ね。女装することの面白さで笑わせるのがいやだったんだよ。当時は新劇をやっていて、リアルに演じるのがお芝居だと思っていたから。でも、そこから考えが変わって、伝えるためにやっているんだから、手段はたくさんあったほうがいいと思うようになった。表現するためなら何でもやろうと思うし、女装することの面白さを超える楽しさが伝わったらなと思うんです。

吉野 その集大成が(玉野が演じる女性キャラ)玉子になったんですね。

西村 ふわふわしてる集大成だなあ(笑)。

玉野 「表現のためならなんでもやる!」というのが『CLUB SEVEN』。みんながかぶっていたものを脱ぎ捨てたから、なんでもできるようになったし、その一生懸命さがお客様に伝わればいいなと思いますね。

 

――これまでご出演なさった『CLUB SEVEN』を振り返ってみて、印象に残っていることを教えてください。

西村 最初の『CLUB SEVEN』はニューヨークのオフオフでやっているような雰囲気で、「面白いこともカッコいいこともダンスも歌も全部お見せしますよ」とやっていましたね。五十音順ヒットメドレーの最後で全員が輪になって必死で歌っているとき、みんなのエネルギーが動いたのが、今でも忘れられない。お客様はその汗とエネルギーをご覧になるんだろうなって。

玉野 初めて「五十音順ヒットメドレーを歌う」と言ったとき、お客様は「“あ”から“ん”までと言っても、本当はどこか抜かすんじゃないか」と思われたんじゃないかな。でも途中から「これは全部歌うんだ」と気づいて、お客様がだんだん応援し始めてくれて。16年前は今と違って、客席がスタンディングオベーションになることなんて滅多になかったんだけど、あのときは皆一斉に立ち上がって本当のスタンディングオベーションになったんです。

西村 それで、終演後にはチケット売り場に行列ができて……。

玉野 客席のキャパが400人くらいなのに、初日の終演後にチケットが400枚売れたからね。

大山 すごいですね。

東山 印象に残ることというと、圭吾さんは役に入り込んでしまうと冷静さを欠いてしまうんです。

吉野 (笑)。

東山 7thの『妖怪』というミニミュージカルで、僕が妖怪の役で、圭吾さんが妖怪を刺し殺す役。後ろから刺してくるんですけど、何か悪寒が走ってきて。そしたらまんまと最後の最後に本当に刺してきて、思わず「痛っ!」と言ってしまった。妖怪はしゃべってはいけない役だったのに……。

玉野 それで圭吾が「ごめん」って言って、その場面が終わったからね(笑)。

吉野 僕は殺陣とかやっちゃいけないみたい。向かってこられると、防衛本能で本気で反応してしまうから。

玉野 いやいや、決めごとがあるの。お芝居だから(笑)

吉野 それ以来、殺陣はNGにしてますから(笑)。

大山 僕が出たのは10thの1回だけなんですが、そのときの五十音順ヒットメドレーの中で圭吾さんがいじられていて。まだご一緒する前だったから、どんなにパンチが利いた人なんだろう?と思ってましたね。

吉野 パンチは利いてた?

大山 利いてましたね。他の作品を見てもっとクールな方かなと思ったら全然違った。

玉野 皆他では違うところあるんじゃないかな? 『CLUB SEVEN』だと心を許してくれているからね。

――最後に今回の見どころを教えてください。

吉野 見どころは満載ですが、個人でなく全員を見ていただけたらと思いますね。

東山 こうしてレジェンドと言われる人たちだけでなく、今回真志と北翔さん、沙央さんも入って稽古で1か月半かけて過ごしてきた時間を本番でお客様と共有して、「明日も頑張ろう」と思ってもらえるようなひと時を過ごしていただけたらと思います。

西村 今回、玉野さんと沙央さんのダンスがあるんですよ。そこが見どころです。

一同(笑)。

玉野 それ、ディスってない?

西村 応援してるんですよ。ふたりは兄妹じゃないかと思うくらい、ダンスが似てる。

吉野 二人のきゃりーぱみゅぱみゅみたい(笑)。

西村 3時間の公演の中で、二人のユニゾンのデュエットダンスが30秒くらいあるんです。これは必見ですよ。二人で感じ合ってやってない?

玉野 うん、お互いを盗み見ながら。(イントロ曲のカウントを取って)「5,6,7,8」と来て、(踊り始める)「1」で二人で「……あれ?」って止まっちゃって。

吉野 失敗まで同じ(笑)。

東山 あれを見て、スタッフキャスト全員崩れ落ちたから(笑)。

大山 それなら、僕はレジェンド4人が奮闘してる曲を推しますね。

4人 ありがとうございます。

大山 最年少なのにあのシーンに入れなかったのが悔しいくらい。

玉野 本当だよね。あれ、なんでいないんだっけ?

大山 あるキャラクターに変身してるからです(笑)。めちゃくちゃ踊れる人たちなのに、稽古中とはいえ、あんなに踊れてない姿を初めて見ましたよ。

玉野 今回も盛りだくさんで、見どころは、全部です! ぜひみなさんに楽しんで、笑って、感動して、明日への活力にしていただけたらいいなと思います。

★舞台写真・公演レポートはこちら!

玉野和紀

吉野圭吾

東山義久

西村直人

大山真志

『CLUB SEVEN ZEROⅡ』
2019年6月15日(土)~30日(日)東京・シアタークリエ
2019年7月3日(水)愛知・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
2019年7月5日(金)~7日(日)大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
脚本・構成・演出・振付:玉野和紀
出演:玉野和紀、吉野圭吾、東山義久、西村直人、大山真志、沙央くらま、北翔海莉


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