インタビュー & 特集
「初座長の芝居に、お二人がいる安心感がすごい」有澤樟太郎さん×北村諒さん×赤澤燈さん 座談会
誰もが個人チャンネルを持ち、夢を世界中に配信できる世界の中、日夜、ユーザーに様々なジャンルの夢を公開する『夢人(ユメジン)』たちの物語を描く舞台、高橋悠也×東映シアタープロジェクト TXT(テキスト) vol.1『SLANG(スラング)』。初めて座長を務める有澤樟太郎さんと、共演する北村諒さん、赤澤燈さんにお話をうかがいました。
(撮影/笹井タカマサ 文/臼井祥子 ヘアメイク / 古橋加奈子 スタイリング / ヨシダミホ)
INTERVIEW & SPECIAL 2019 6/19 UPDATE
−−皆さんが演じられるのは、「夢人(ユメジン)」ともう一役あるそうですね。
有澤 僕はバクという、人気の「夢人」を演じます。ヒカキンさんや、はじめしゃちょーさんみたいなカリスマ的存在。とにかくいろんなことを自由に配信してて。ビジュアル撮影の時の衣裳も、頭に目玉焼きやドーナツをつけていたり、口にジャムをつけていたりするので、グルメリポートとかもしているのかもしれないです(笑)。
北村 僕が演じるゴズは、ちょっと過激な配信をしてすぐ炎上するタイプの夢人です。燈くんのメズとコンビを組んでる。
赤澤 キタムーとペアで「悪夢ブラザーズ」というコンビで配信しています。僕がちょっとMっけがあって。
北村 ゴズはいたずらっ子というか、ちょっとSっけのある役ですね。
有澤 確かに(ゴズは)ビジュアルもちょっとSっけ強そうですよね。
赤澤 僕のほうは首輪をしています。すごく作り込んだ撮影で楽しかったよね。
有澤 こだわりが飛び交ってて、スタッフさんたちも皆さん楽しんでました。
赤澤 ビジュアル撮影であんなにワクワクしたのは久しぶりだった。
北村 あ、ねえ。首に「悪」の字が書いてあるのって俺だけ?
赤澤 みんな違うみたいだよ。僕は虚無の「虚」って字が書いてある。
有澤 僕は顔に「Z」です。眠ってる時の「ZZZ」みたいなマークがあるじゃないですか。あれが書いてあります。
−−演じる役とご自身と近い感じはありますか? 北村さんがSで赤澤さんがMなのは、なんとなくわかる気がしますが。
赤澤 どんなイメージですか?(笑)
北村 そんなことはないと思います!(笑)
有澤 あっはっは。
赤澤 まあ確かに、僕は割とかわいがられるタイプですし、キタムーは顔に出てますよね。
北村 出てないよっ(笑)。仏のような顔だよ。イタズラとかは好きなので、そこは近いですね。
−−有澤さんはカリスマということですが。
北村 それはもう見たまんまですよ。
赤澤 いますか? このスタイル!
北村 この長身で、歌って踊れて芝居ができて、イケメンで。
赤澤 声もかっこいい。
有澤 いやいやいや。
北村 欠点を教えてください。逆に。
赤澤 樟太郎の初座長の芝居に参加できるのが僕はうれしいです。
北村 初座長っていうのが意外だよね。もうとっくにやってそうなイメージがあったから。
有澤 初座長の芝居に、お二人がいる安心感がすごいです。『七つの大罪』や『トゥーランドット』で共演させていただいて、本当に仲良くしていただいたお二人なので。
北村 できることはするよ。サポートとかおこがましいことは言わないけど。
赤澤 うん。力になれたらいいなって思ってるよ。
有澤 お二人に共通していえるのが、甘えられる人ってことで、何をやっても拾ってくれるんですよ。一人で何かやって痛い子になってる時もフォローしてくださるし、一緒だと楽屋が楽しいです。
−−「夢人」は、睡眠時に見る夢を配信する職業とのことですが、俳優の仕事も夢を見せるという一面がありますね。
北村 うーん…。夢を見せるとか与えるとかは、ちょっと違うかなって最近思うんです。演劇って、心を動かすとか、明日も頑張ろうと思えるような糧にしてもらうとか、そういう意味合いのほうが強いんじゃないかなって。
赤澤 うん。そうだよね。
有澤 夢人はYouTuberみたいな職業で、影響力すごいじゃないですか。YouTuberって。
赤澤 普通思いついてもなかなかやらないことを、やろうと思ってやっちゃうのがすごいよね。
北村 ネット配信やYouTubeが広まってきたからか、何が良くて何がダメなのか、みんながケラケラ笑っていればいいのか、いやこれはアウトだろ、そういうのがわからなくなってきそうな感覚がある。夢と現実がわかんなくなっちゃうっていうか、この舞台ってそういう感じに近いのかなと思う。
有澤 今の時代ならではの作品ですよね。
赤澤 なんかありそうだよね。夢の売買とか、夢のレンタルとか。
有澤 舞台で日替わりネタをやらなきゃいけない時とか、毎日考えてるじゃないですか。そうすると夢に出てくるんですよ。夢の中では超面白いことを思いつくのに、起きたら忘れちゃうので、あれを記録に残せたらいいなあ。
−−夢はよく見るほうですか?
北村 見るけどあまりよく覚えていないです。
赤澤 あまり見ないから、人が見る夢をのぞいてみたいです。電車で寝てる人とかどんな夢を見てるんだろうって興味があります。
有澤 僕はたまに虎に襲われる夢を見るんですけど、あれをお見せしたい。
北村 虎に襲われる夢?
有澤 ショッピングモールの1階で虎を展示しているんですよ。で、その檻に入って、虎から逃げ回るゲームをやっていて、一度入ったら何分間か出られず、無事にその時間逃げられたら勝ちっていう。なぜかそのゲームに挑戦するんですけど、もう、めちゃくちゃ怖いんです。もし夢を配信する仕組みがあったら、あれを配信して誰かに見せたいですね。
赤澤 それはだいぶ身体をはるね!
北村 すごい。
赤澤 僕が一番最近見た夢は、ずっと沢庵を食わされる夢です。目が覚めたときに「俺、追いこまれてるなあ」って思った(笑)。
有澤・北村 (笑)。
−−最後に、この舞台で楽しみにしていることを教えてください。
北村 原作モノの舞台に出演させていただくことが多いので、オリジナルストーリーのストレートプレイを一から作ることが楽しみです。あらためて、人の力を感じていただける作品にしたいなって思ってます。「かましたろ」みたいな感じでおります!
赤澤 樟太郎の初座長公演で、キタムーとは久々の共演、というのが楽しみだし、この二役は、役者として挑戦だと思ってます。今までにないような自分を発見して、お客様にもお届けできるよう頑張っていきたいです。
有澤 高橋悠也さんと東映さんのシアタープロジェクト、これがVOL.1なんですよ。何事も最初って大事なので、いろんなものを背負っています。でも気負いすぎず、とにかくいい作品を作ることに集中したいです。頼り甲斐のある素晴らしいキャストとスタッフさんが揃っていますから、間違いなく楽しい作品になると思います。絶対楽しいよね?
北村・赤澤 うん! 絶対!
高橋悠也×東映シアタープロジェクト TXT(テキスト) vol.1『SLANG(スラング)』は 6 月 20 日(木)~30 日(日)、よみうり大手町ホールにて上演されます。
6月30日16:00開演の千穐楽公演をニコニコ生放送で、ライブ配信が決定
視聴URL:https://live.nicovideo.jp/watch/lv320531591
詳細は下記の公式サイトにてご確認ください。
https://www.txt-theater.jp