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『ラ・カージュ・オ・フォール』の日本初演は１９８５年で、２００８年からは鹿賀丈史のジョルジュ＆市村正親のアルバン（ザザ）が主役のゲイ“夫婦”役を演じている。この愛すべきカップルの息子（正確には一夜の過ちでできたジョルジュの息子）がジャン・ミッシェル。近年では山崎育三郎、原田優一、相葉裕樹が演じ、いわばヤング・ミュージカルアクターの登竜門のような位置づけだ。鹿賀＆市村コンビ10周年の今年、ジャン・ミッシェルを演じるのはグランド・ミュージカル初挑戦の木村達成。

俳優デビュー作は、ミュージカル『テニスの王子様』２ndシーズン（２０１２～１４年）。

「人前で歌った経験はそれぐらい。でもカラオケとか、歌うことは単純に好きで、ミュージカルにも興味がありました。子どもの頃からディズニー含めて洋画をよく観ていたのでミュージカルにも触れていて、テンションが上がってウキウキするというか、引き込まれるなって気持ちがあって。僕はとにかく楽しいことが好きなんです。役者になって、ミュージカルはやってみたい挑戦のひとつとして自分の中にありました」

メインキャストでは木村が唯一の新キャスト。不安やプレッシャーは相当なものだろうと想像できる。だが目の前の木村の表情は、サッパリと明るい。

「本当にすごい方たちと共演するんだってことは、最初実感がなくて。でも稽古の日が近づいてくるにつれて震えてくるというか（笑）、緊張はしました。新キャストが僕だけという不安は、最初あったんですけど今はないですね。演出家の方から、『木村くんが入ったことによって何かが変わろうとしている』というのを伝えられたときに、そんな心配いらなかったんだなって。役は同じでも演じる人が変わるだけで新たな作品になるし、僕がいい意味でのスパイスになって、変わってくれればいいなという感じです」

不安より、『ラ・カージュ・オ・フォール』という作品に出られる喜びを木村は語った。

「前回公演を映像でしか観ていないんですが、本当にショーを観ているようで引き込まれました。初稽古の後にも映像を見直してみたんですが、何か難しいことではなく、この作品に出演できることへの喜びを感じました。観ていて自然と口角が上がっちゃうようなワクワクできる作品に出演することができてうれしいです」

（『omoshii mag』vol.12（３月２３日発売）より抜粋）

『ラ・カージュ・オ・フォール』は、３月９日に東京・日生劇場にて開幕、福岡、静岡、大阪で上演されます。詳細は下記の公演データをご覧ください。

 衣裳／シャツ30,000、ジャケット79,000(以上すべてT-MICHAEL / UNIT & GUEST 03-5725-1160)

［プロフィール］

木村達成

きむら・たつなり
1993年12月８日生まれ、東京都出身。
ミュージカル『テニスの王子様』２ndシーズンの海堂薫役で初舞台を踏む。主な出演作に『ライブ・スペクタクル　NARUTO-ナルト–』薬師カブト役、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』影山飛雄役、舞台『暁のヨナ』ジェハ役、ドラマ『弱虫ペダル』今泉俊輔役などがある。

［公演データ］

ミュージカル『ラ・ カージュ・オ・フォール』 籠の中の道化たち

作詞・作曲／ジェリー・ハーマン
脚本／ハーベイ・ファイアスティン
原作／ジャン・ポワレ
翻訳／丹野郁弓
訳詞／岩谷時子、滝弘太郎、青井陽治
演出／山田和也
オリジナル振付／スコット・サーモン
出演／鹿賀丈史、市村正親、木村達成、愛原実花、真島茂樹、新納慎也、香寿たつき、今井清隆、森公美子　他

［東京公演］2018年3月9日(金)～31日(土)　日生劇場
お問い合わせ：ホリプロチケットセンター 03-3490-4949(平日10:00～18:00、土曜10:00～13:00、日祝・休)
［福岡公演］2018/4/7(土)～8(日)　久留米シティプラザ　ザ・グランドホール
お問い合わせ：ピクニックチケットセンター050-3539-8330 (平日11:00〜17:00)
［静岡公演］2018/4/13(金)～15(日)　静岡市清水文化会館マリナート　大ホール
お問い合わせ：キョードー東海052-972-7466（月～土10:00～19:00）
［大阪公演］2018/4/20(金)～22(日)　梅田芸術劇場メインホール
お問い合わせ：梅田芸術劇場メインホール06-6377-3800