インタビュー & 特集
INTERVIEW! 納谷 健さん part.1
関西で活躍する劇団Patchのホープ、納谷健さん。舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺 小夜左文字役で注目を集め、劇団公演『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~天晴版』や、ミュージカル『薄桜鬼』など様々な舞台に出演しています。現在、舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜に出演中の納谷さんに、役者を志したきっかけやオーディションの話、これまでの舞台のことなどをたっぷりうかがいました。
(撮影/笹井タカマサ 文/臼井祥子)
INTERVIEW & SPECIAL 2017 6/7 UPDATE
●納谷さんが役者になろうとしたきっかけを教えてください。
小さい頃から憧れていて、将来は芸能界に入れたらなと漠然と思っていました。小学校の卒業文集に書いた将来の夢は「俳優」で、中学のときは「スーパースターになりたい」でしたね(笑)。テコンドーを13年くらいやっていたんですが、小学6年生の終わり頃にダンスも習いはじめ、オーディションを受けたり、小劇場の舞台に誘っていただいて出演したりしながら、高校と専門学校はお芝居を学べる学校に進み、専門学校に通っていたときに、劇団Patchのオーディションにやっと受かりました。
●テコンドーを習っていたのはどうしてですか?
幼稚園の頃、父の友達が子どもにテコンドーを習わせていて、「うちの子も習わすわ」みたいな感じで(笑)。そのおかげでアクションに燃えて、ヒーローに憧れる気持ちも生まれたので、そういうことの積み重ねで、この仕事を目指すようになったんじゃないかなと思います。
●劇団Patchのオーディションについて教えてください。
高校を卒業してから、周囲の子たちがいろんな舞台に出たり、東京に行くことになったりして、焦りがすごかったんですよ。それで専門学校に通いながらいろいろなオーディションを受けて、劇団Patchのオーディションに受かるまでは死に物狂いでした。劇団Patchのオーディションはまず書類審査と面接があって、3次審査は、最終審査の公開オーディションにむけてダンスとワークショップを兼ねたものでした。最終審査の個人アピールの時間には、ダンスを取り入れた一発ギャグをやったんですが、それも必死で考えて…、未経験の人たちよりはできる自信もありましたし、本気でグランプリを取るつもりで臨みました。でも結果は準グランプリで……そのときのリアクションは「あー……」でしたね(笑)。残念な気持ちのほうが強くて、後から喜びがやってきました。
●そこから舞台『刀剣乱舞』への出演につながって行きますね。
はい。まず、劇団Patchの4期生のお披露目公演『Four Contacts ~よん!ろしくお願いします!! 劇団Patch4期生お披露目祭!!』に出演しました。劇団に入って仲間たちとお芝居ができるのは、すごく幸せな時間でした。その少し前に舞台『刀剣乱舞』への出演が決まっていまして、僕がツイッターに載せた蹴り技の動画を目に留めていただいたようで、お声がけいただいたそうです。
●いきなり大きな舞台への出演ですね。
当時はなんとも思ってなかったんですよ(笑)。僕が初めて観た2.5次元の舞台は『ミュージカル「黒執事」』で、そこに出演していた佐々木(喜英)さんと共演できることがうれしかったり、そういう気持ちはありましたけど、憧れて目指していた場所でしたので、驚きはしなかったです。小劇場で舞台をいくつか踏んでいたこともあったので、まったくの未経験ではなかったし、大きな舞台すぎてよくわからなかったのかもしれない。
●すごいことだと実感した瞬間は?
ツイッターのフォロワー数が急に増えたことかな。あとは取材などで、「『刀剣乱舞』をきっかけに」と言っていただくと、ああ本当に大きな作品に出させていただいたんだなあと感じます。そうなってくると戸惑いが出てきて、今の自分のままでいいのか、もっと何か装うべきなのかなと考えたりもしました。でも専門学校にいた時に学科長さんが「納谷くんはもっと素直にやればいいよ」って言ってくださって、そのアドバイスを受けて臨んだオーディションをきっかけに、声優の仕事を頂いたことがあるんです。素直になれば、周りの人にちゃんと伝わって、心を動かすことができるんだって感じました。それを思い出して、素直に、ありのままに、頑張ってきました。
●舞台『刀剣乱舞』の後、『大正浪漫探偵譚』『ホイッスル!』など、次々と外部の舞台出演が続きました。
『大正浪漫探偵譚』で、しっかりストレートのお芝居に取り組めたことは大きかったです。舞台『刀剣乱舞』でご一緒した北村 諒くんと廣瀬大介くんがいて心強いなか、僕とニコイチ(二人で一つと言えるほど仲のいい二人)の役で出演した八島諒くんと一緒に、少年探偵団のメンバーとしてフルパワーで元気に演じました。『ホイッスル!』は役者本人や役者同士の関係性がそのまま役に通じるような、いい意味で部活のような現場でした。中学生の役なのでそれはあながち間違っていないと思いますし、舞台の上で常に自分が熱くなれたし、役としても熱くなれた、その感覚は今後も2.5次元の芝居に生きていくなと思っています。
●今年は、ミュージカル『薄桜鬼』に斉藤 一役で出演しました。
ミュージカル『薄桜鬼』は、それまでずっと子どもの役をやってきたこともあって、自分が斉藤 一をやっていいのかなという気持ちがありました。かっこいい役をやれるのはすごくうれしかったけど、それを皆さんが認めてくださるのかわからなかったし、アニメやゲームのトレースをするだけじゃ、役者としても作品としても広がらない。それに、僕、先代の(斉藤 一役の)松田 凌くんや橋本祥平くんが大好きなんですよ。だから観たら絶対真似しちゃうと思って、できるだけ過去の映像を観ないようにしていました。「間違ってないよ」という毛利(亘宏/演出)さんの言葉と、自分が稽古でやってきたことを信じて舞台に立って、それでも大阪千秋楽を終えるまではまったく自信がなかったです。今でももっと斉藤一に近づきたいなと思っています。
(part.2に続く)
[プロフィール]
なや・たける
1995年8月7日生まれ、大阪府出身。
2015年より劇団Patch に所属。舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺、ミュージカル『薄桜鬼』原田左之助篇など、舞台を中心に活躍中。
[オーディション概要]
「関西風味BOYS&劇団Patch 次世代スター発掘オーディション2017」
和田正人、城田優、瀬戸康史、志尊淳、など今をときめく俳優たちを輩出しているワタナベエンターテインメントが関西発のスターを発掘するオーディションを開催。関西を盛り上げ、ゆくゆくは全国に羽ばたく関西在住の13歳から22歳までの俳優男子、演劇男子を募集中。
●応募資格
13歳~22歳までの関西圏出身、もしくは関西を盛り上げたい男子
※特定の事務所・レコード会社・出版社に契約がないこと!
●応募期間
2017年6月30日(金)まで
※郵送の場合は必着
●選考の流れ
1次審査は全員面接を実施!
7月15日(土)もしくは16日(日)大阪市内で開催予定です。
※7月3日(月)までに応募者全員に連絡をいたします。
公式サイト:https://kansaipatch-ad.themedia.jp
[公演情報]
舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜
[東京]6月1日(木)~6月25日(日) 天王洲 銀河劇場
[京都]6月29日(木)~7月2日(日) 京都劇場
[福岡]7月13日(木)~7月14日(金) 福岡サンパレス ホテル&ホール
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
脚本・演出:末満健一
音楽:manzo テルジヨシザワ
出演:鈴木拡樹 荒牧慶彦 猪野広樹 東啓介 橋本祥平 健人 納谷健 和田琢磨/
富田翔 早乙女じょうじ 高松潤 ほか
お問い合わせ:株式会社マーベラス ユーザーサポート0120-577-405(土日祝日指定日除く11:00~17:00)
公式サイト:https://www.marv.jp/special/toukenranbu/index.html