インタビュー & 特集

「柿澤勇人くんの潜在能力を探りたい」「鋼太郎さんはむちゃくちゃ繊細なんじゃないかな」吉田鋼太郎×柿澤勇人インタビュー

著名な推理小説家とその妻の浮気相手がぶつかり合う、濃密なサスペンス『スルース〜探偵〜』。1970年にイギリスで発表され、ブロードウェイ版はトニー賞を受賞、日本でも繰り返し上演されてきた芝居が、2021年1月に、吉田鋼太郎演出・出演で上演される。傑作ミステリーに挑む、吉田鋼太郎と柿澤勇人に話を聞いた。(取材・文/臼井祥子)

INTERVIEW & SPECIAL 2020 12/21 UPDATE

●今回、お二人が芝居をするにあたって『スルース〜探偵〜』という作品を選んだのはどうしてですか?

吉田 先に柿澤くんと芝居をするということが決まっていて、年齢差のある男二人がやる芝居となると作品が限られているんですよね。僕らの年齢にちょうど合うのが『スルース』だったというのが一つ。それにこの作品はこれまで、北大路欣也さんと田中明夫さん、日下武史さんと山口祐一郎さん、西岡徳馬さんと新納慎也さん・音尾琢真さんなど、いろんな俳優が演じてきた作品で、どうしてこんなに上演されてきているのか、興味がありました。みんなどこに惹きつけられているんだろうって。
柿澤 僕は粗訳を読んで、映画も観ました。1972年に公開されたローレンス・オリヴィエとマイケル・ケインの映画と、2007年公開のマイケル・ケインとジュード・ロウのものも。そっちは現代に舞台が置き換えられているんだけど、面白い作品はリメイクしても面白いんだなと思いました。
吉田 イギリス人にしか理解できないセリフとか、翻訳劇には一定のハードルがあるんだけど、妻を寝取られた男が妻を寝取った男にあの手この手で復讐するっていう物語は面白いよね。僕らの演技合戦になると思う。
柿澤 心理戦というか、騙し合いが繰り広げられるので、10回に1回くらいは勝ちたいなと思っています。

●お二人は、『デスノート THE MUSICAL』や『アテネのタイモン』で共演されていますが、お互いのことをどんな風に思っていますか?

吉田 『アテネのタイモン』で共演したとき、すごい役者がいると思ったんですよ。圧倒的にパワーがあって、若いのに色気もあって、劇場を支配してた。劇団四季で鍛えられた体の動きや滑舌も素晴らしかった。全部持っていたと言っても過言ではない、あとはこれに本を読む力が加われば。
柿澤 『デスノート THE MUSICAL』で共演する前に藤原竜也さんに「鋼太郎さんと共演するんですよ」と言ったら「日本一の役者だから、何がなんでも食らいついていけ」って言われたんですよ。その意味を、稽古の初日からまざまざと見せつけられて。『デスノート』は夜神月(ライト)が主人公だけど、(吉田が演じる)リュークの話になってました。僕は完全に食われてました。『アテネのタイモン』の時は、僕にとって初めてのシェイクスピアで、僕は武将の役だったけどあまり体が大きいほうじゃないから、稽古に入る前に「体を作ったり何か準備をしたほうがいいですか」って聞いたんですよ。そうしたら「何もいらない。俺がいるから」と言ってくれた。かっこよかったです。
吉田 柿澤くんは俺の若い頃に似てると思う。目がギラギラしている。「必ず何かにたどり着きたい。到達したい。いつか日本一、世界一のスターになってみせる」と思ってるよね。それはなんの根拠も保証もないただの闇雲な目標なんだけど、しっかり信じてとにかく前に進む。でもけっして品行方正ではない。俳優の魅力として、いろんなものを持っている、という意味で。…ま、自分がそうだったと今、言ってしまっているわけですけど(笑)。
柿澤 (笑)。僕は今33才なんですが、鋼太郎さん、33才の頃何してましたか?
吉田 商業演劇に足を突っ込みはじめて、やっと芝居でご飯が食べられるようになった頃だなあ。そこまで芝居を続けていたのはもちろん芝居が好きだからなんだけど、それだけじゃなくて、稽古場に行くとアドレナリンが出るんだよね。全員負かしてやりたくなる。俺のほうがうまい。あいつより滑舌がいい。あいつより早くしゃべれる。そう思って積み重ねているうちに一つの俳優の形が出来上がっていったと思ってる。

●柿澤さんにもそういう闘争心はおありですか?

柿澤 演劇はチームワークですから。
吉田 嘘つけ! そんなこと一言も言ったことなかったじゃないか(笑)。
柿澤 みんなでスクラムを組んで一つのゴールに向かっていくのが演劇。
吉田 前に藤原(竜也)くんと柿澤くんと3人でごはんを食べてて「一緒に写真を撮ってください」って声をかけられたことがあるんだけど、カッキーにカメラを渡して「シャッター押してください」って。
柿澤 ありましたね(笑)。
吉田 あれをすごく悔しがって、いつか逆転してやると思ってたでしょ。
柿澤 逆転は無理ですよ(笑)。
吉田 もう十分ミュージカル界では貴公子だし大スターなのにね。でもこれからは映像の世界にも出て行きたいって野心を燃やしてるよね。
柿澤 そうですね。

●お互いを探り合う、心理戦が繰り広げられる舞台になりますが、お二人が稽古と本番を通して、お互いについて探りたい、知りたいと思っていることを教えてください。

吉田 僕は柿澤勇人くんの潜在能力を探りたいです。それがどこまで広がってるのか、どこまですごいものなのかが、この舞台でつまびらかになると思うんですよ。なにせ2時間でずっぱりで芝居するわけですから。まず絶対そこじゃないかな。「こういうことをやってくれ」っていうリクエストに対して彼がどこまで応えてくれるのかは、すごく楽しみだし、興味がある。でも引き出してあげられる力がこっちにないと、せっかくのものが引き出せなかったりするので、そのためには僕も勉強していかないといけない。それくらい演劇界にとって宝物の俳優さんだと思っています。
柿澤 僕にとって鋼太郎さんは憧れですし、尊敬している先輩です。それはシェイクスピアを熟知してるということもあるし、あの蜷川幸雄が認めた人だってこともある。今は大河ドラマにも出るし、ドラマを何本も掛け持ちする日本一売れてる役者で、しかもミュージカルもできる。どういう風に生きてたらこうなれるんだろうって思うんですよね。今回の舞台を通して、もっと鋼太郎さんのことを知れたらいいなと思っています。無敵状態に見えて、実はむちゃくちゃ繊細なんじゃないかなと思っているんですよ。そうじゃないとあんなお芝居はできないから。そういう繊細な一面も見てみたいし、その繊細さが何に反応してるのかとか、そういうことも探っていきたいですね。

『スルース〜探偵〜』は1月8日〜24日まで、新国立劇場 小劇場にて上演されます。(その後、大阪、新潟、仙台、名古屋公演あり) 。詳細は公式サイト(https://horipro-stage.jp/stage/sleuth2021/)をご確認ください。

★『スルース~探偵~』アフタートークの登壇者&特別映像の配信が決定!

2021年1月8日より、東京・新国立劇場 小劇場にて開幕する舞台『スルース~探偵~』。
アフタートークの登壇者と特別映像の配信が決定いたしました!

①アフタートークの登壇者決定!
下記公演の終演後にアフタートークを実施いたします。
この度、アフタートークの登壇者が決定いたしました!

1月13日(水)14:00開演  吉田鋼太郎、柿澤勇人
1月17日(日)13:00開演 柿澤勇人
1月19日(火)14:00開演 吉田鋼太郎、柿澤勇人
1月21日(木)14:00開演 吉田鋼太郎、柿澤勇人
1月22日(金)14:00開演 吉田鋼太郎、柿澤勇人

司会:登坂淳一(17日を除く各回)

※ゲスト登壇者追加の可能性あり
 詳細内容は後日 公演HPにて発表いたします。

チケットも公演HP(https://horipro-stage.jp/stage/sleuth2021/)で発売中!


②特別映像の配信決定!
『スルース〜探偵〜』 特別映像の有料配信が決定いたしました!
アフタートークの模様や稽古場密着、バーチャルバックステージツアーなどがご覧いただけます。

本作品の理解を深め、キャストの一面を垣間見れる内容ですので、
劇場にお越しいただけない方、『スルース』の世界をより一層楽しみたい方など、
この機会にぜひご覧くださいませ。

詳細内容やチケット販売については、後日公演HP(https://horipro-stage.jp/stage/sleuth2021/)にて発表いたします。

※権利の都合上、舞台本編映像の配信や収録の予定はございません。

 


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