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演劇ライターが体験!「メズム東京の『オペラ座の怪人』コラボルームに泊まって、コースメニューを食べてきた!」

ミュージカルファンにおすすめしたいプランを発見! メズム東京、オートグラフ コレクションで堪能した『オペラ座の怪人』の世界をご紹介します!(取材・文/長谷川あや)

NEWS & INFORMATION 2021 12/15 UPDATE

★『オペラ座の怪人』コラボが2月末まで延長になりました!

 

JR東日本四季劇場[秋]にて上演中の劇団四季の人気ミュージカル『オペラ座の怪人』がいよいよ1月10日(月・祝)、千秋楽を迎える。「やっぱ生オケ、最高!」「演出、けっこう変わったよね……」、さらには、2020年10月からの公演期間中に3人の新ファントムがデビューするなど話題も豊富でおおいに盛り上がった。気づけば、千秋楽までのチケットは完売しており、筆者も手持ちのチケット枚数が減っていくのを切なく思う毎日だ。

そんな切なさを抱えながらも残り約1ヵ月。もっともっと『オペラ座の怪人』の世界観に浸っていたいという向きは、劇場に隣接するホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」(以下、メズム東京)に足を運んでみてほしい。

舞台の千秋楽となる1月10日(月・祝)まで、メズム東京には、『オペラ座の怪人』の世界観をイメージした、「クリスティーヌの楽屋」をテーマにした、コンセプトルームが設けており、1日1組限定で販売している。

チェックインを済ませると、ホテルスタッフがランタンを持って部屋まで案内してくれる。オープニングからすばらしい演出だ。きっとあの方も喜んでいらっしゃるであろう(多分)。客室へ案内されている最中、ホテルスタッフに話しかけられた。

ホテルスタッフ「『オペラ座の怪人』、ご覧になったことありますか?」
私「え、はい」
ホテルスタッフ「何回くらい観てます?」
私「……(「それが……わからないんです」)」

とりあえず、「手を目の高さに挙げておかなくていいですか」とかつまらないことを聞かずにすんだ。

客室内には、劇中の豪華絢爛な舞台美術や19世紀後半のパリを彷彿とさせるオリジナルアイテムやオリジナルアメニティが用意されている。窓の外を眺めれば、眼下には、四季劇場が! 

客室のエントランスには、怪人が着用している仮面のレプリカ仮面が飾られていた。作品のファンにとっては常識中の常識だが、ファントムの仮面は同役を演じる俳優に合わせて、オーダーメイドされている。ここに飾られているのも、実際にある俳優のために作られたもののレプリカだ。何度も見ているが、これほど間近で見るのは初めてだ。なかなか感慨深い。いつかクリスティーヌのように、匍匐前進で怒られてみたいものである(ファントムが誰かにもよるけど)。

劇中のオークションで落札された、劇中劇『ハンニバル』のポスターも飾られている。近くで見ると職人の筆のあとも表現されており、こちらもマジマジと眺めてしまう。19世紀後半のパリを彷彿とさせるデザインのヘッドボードも豪華絢爛だ。これらは劇団四季の美術チームとメズム東京のクリエイティブディレクター小泉堅太郎さんがタッグを組んで作った、唯一無二のもの。これが一晩独り占めできるなんて、なんて贅沢なのだろうか。まさに選ばれし者……。

具体的な金額は教えてもらえなかったが、ホテル側はこの内装にかなりの金額をつぎ込んだと聞く。たしかにすばらしい出来だ。千秋楽後も続けちゃえばいいのに、コラボルーム。きっとファントムロスに苦悶するヲタ、いや、ファンがこぞって足を運ぶんじゃないだろうか。

アーモンドとグラン・マルニエの風味豊かなフランス伝統菓子「パン・ド・ジェーヌ」の差し入れにもときめいた。こちらは作品の舞台となった、19世紀オペラ座の楽屋の差し入れをイメージして作ったものらしい。フランス産スパークリングワインとともに運ばれてくるのだ。ラウルからのメッセージカード付というのも気が利いている(ちょっとうれしい)。

さて、夜はバスルーム(!)の鏡を通して怪人からの誘いがある(多分)のでしっかり心の準備をしておくべし。なお、メズム東京には全室にカシオのデジタルピアノ「Privia」が備えられている。怪人が現れた暁には、ぜひ歌のレッスンをお願いしてみたいところだ。

コラボルームは、1日1室限定という狭き門。が、お泊りは難しいという場合は、ランチ&ディナーをいただいてみるのも一興だ。

メズム東京16階のフレンチレストラン「シェフズ・シアター」(この名前がまた良いではないか!)では、こちらも千秋楽の日まで、『オペラ座の怪人』の劇中シーンを独創的に再現したコース料理を提供している。しかも、ランチは1幕(「チャプター1」)、ディナーは2幕(「チャプター2」)を表現するというガチっぷりだ。

料理長の隈元香己さんは、これまでミュージカル『オペラ座の怪人』を観たことがなく、コラボメニューを作れという指令のもと、お隣の劇場に初めて足を運び、その後は自ら映画を借りたり、資料をあたるなどして、今回のコースを作り上げたと聞く。いや、素晴らしい独創性、そして再現度だった。そのコースについても、簡単にレポートしたい。

順をおってランチ「チャプター1」からご紹介しよう。席に付くと、お皿の上にファントムからの手紙が置かれていた。いきなりテンションマックスで早くもシャンデリアを落としそう! ミュージカルファンなら喉から手が出るほど欲しい、ファントムからの手紙をついにゲットしてしまった(すみません、ちょっと盛りました)。

で、いきなり来ました、シャンデリア! アミューズブッシュ「Memories Come Back -蘇る記憶-」は、オマール海老のコンソメジュレで黄金色に輝くシャンデリアの光を表現している。「スプーンで崩しながら食べてください」と言われたが、シャンデリアを崩すのには心が痛んだ。いや食べますけどね。アミューズとしての華やかさも良き!

前菜の「Hannibal -歌劇ハンニバル-」は、脂がのった信州サーモンを塩・砂糖でマリネしオリーブオイルでコンフィした一品。付け合わせの色とりどりの季節野菜たちとともに、劇中劇「ハンニバル」の舞台稽古シーンを表している。なおコースには、モクテル、もしくはカクテルペアリングを付けることができるのだが(有料)、ワインはチュニジアの白ワインを用意。「ハンニバル」のリハーサルは、将軍・ハンニバルが自国カルタゴに凱旋するシーンなのだが、カルタゴは現在のチュニジアに当たるのだとか(知らなかった……)。

メインは肉料理「Angel of Music -音楽の天使-」、もしくは、魚料理「The Phantom of the Opera -オペラ座の怪人-」のいずれかの選択となる。

肉料理はクリスティーヌの楽屋の色味をイメージした仔羊のロースト。お皿の上に隠れファントムを配する遊び心にもにんまりしてしまう。

あのボート模した魚料理も捨てがたい。ボートは白身魚のすり身を調理したフランスの郷土料理「クネル」で作っており、コレがまた美味しいのだ。ちなみに、ボートのオールは、薄くスライスしたイカ墨のパンにタップナード(南仏のオリーブ、アンチョビ、ケッパーを使用した薬味)を挟み焼きにして表現している。この魚料理に合わせるモクテルは、マスカットに爽快感のあるミントを加えたドリンクだ。ブルーキュラソーシロップで青白く光る地底湖を表しているという。

デザートは、「Phantom’s Indignation -ファントムの怒り-」。アミューズ同様、オペラ座のシャンデリアを表現したパルフェだ。トップにはザクっとした食感が楽しめるクラッシュマロンのホイップ、クラッシュキャンディー、ベリーソースなどが散りばめられ、上から崩していただくことで、シャンデリアの落下の衝撃を追体験しようではないか。

ディナープログラム「チャプター2」のアミューズブッシュは、「Masquerade -マスカレード-」。この一品のためだけに特別に作られた階段に、可憐なアミューズたちが恭しく並べた。信州サーモンのマリネの上にのった緑鮮やかなレムラードソースは美しい緑のドレスを着た女性を、アナゴのフリットは鎧をきた騎士をイメージしているという。

前菜「Graveyard Duel -墓場の決闘-」のシーンの説明は不要だろう(笑)。墓石は竹炭で色を付けたシガレットで表現しており、その中にはフォアグラのプラッセが隠れている。……墓石って、美味しいんですね(笑)。

そして、出ました、みんな大好き(?)、「Don Juan Triumphant -ドン・ファンの勝利-」。皮目をぱりっと焼き上げた白身魚(この日はハタ)に、野菜やハーブ、ツブ貝、南仏の伝統料理「ブランダード」をのせることで、劇中劇の酒場のワゴンの祝祭感を創出。たしかに、あのテーブルの上、美味しそうなものがたくさんのってるしなあ~。劇中でクリスティーヌが手にするリンゴは、トマトとレモンを合わせたコンディメントで表現した。

メインディッシュの肉料理は「Beyond the Lake -ファントムの隠れ家-」。ブレス産鳩のもも肉を、黒ニンニクとドライトマトのコンディメントを巻き込んでローストし、むね肉はローストしキノコ風味のクランブルをのせて仕上げた(2021年12月現在は蝦夷鹿を提供中)。で、付け合わせがまたナイスなのだ。格子はビーツのパウダーで描き、付け合わせの銀杏、キノコ、パン生地に包まれた栗のピューレなどで、怪人の隠れ家の装飾をイメージした。こんな美味しそうでおしゃれな地下室ならぜひ住みたいものである。少なくとも、ノーマ・デズモンドの家よりずっといい(個人の意見です)。

デザートは、怪人の仮面をグラスロワイヤルで表現した「The End of Love -愛の結末-」だ。マスクを外すと、その下には、業火に焼かれた顔ではなく、フロマージュブランのムース、熟成をかけてからコンポートした桃(ペッシュ・ド・ヴィーニュ)が潜んでいた。ローズ風味のソルベに、ほうれん草のソースを添えたバラの花も美しい。このバラで哀しくも美しい愛の物語の結末を表現したという。

食べ終えてみて、改めて、この作り込みはすごいと唸った。そして、期間中、「シェフズ・シアター」では、コース料理はこちらのみの提供となる。有無を言わさず、『オペラ座の怪人』コースを食べておけ、ということわけだ(笑)。心決めて、運命に従おう。そして、このコースを食べ、「映画でしか観たことのない、『オペラ座の怪人』の舞台を観たいと思った!」とチケットを手配する人も少なくないという。

東京公演千秋楽まで残り約1か月。もうしばらく『オペラ座の怪人』の余韻に身を委ねてみては?

なお、メズム東京では、ホテルのコンセプト「TOKYO WAVES」とホテルのブランドカラーであるミッドナイトブルー、そして「SDGs目標14(海の豊かさを守る)」をテーマに、12月限定で、ホリデーシーズンのイベント『ブルー・ファンタジー(BLUE FANTASY)2021』を開催中だ。波の中を漂うようなミッドナイトブルーの照明で空間を演出するなど、盛りだくさんの内容となっているが、特筆すべきは、洋服やメイク、ネイルなどにブルーを身に着けて、バー&ラウンジ・ウィスクを利用すると、エコでサステナブルなドリンクがプレゼントしてもらえる(1日先着30名)。観劇の前後に立ち寄ってみては?

『オペラ座の怪人』ランチ&ディナープログラム
提供期間/~2022年1月10日(月)2月28日(月) ★『オペラ座の怪人』コラボが2月末まで延長になりました!
*クリスマス期間中は使用する食材のランクを上げたコースを提供
営業時間/ランチ11:30~15:00(L.O. 14:00)、ディナー17:00~22:00(L.O. 20:30)
場所/東京都港区海岸1-10-30 メズム東京、オートグラフ コレクション
レストラン「シェフズ・シアター(Chef’s Theatre)」
料金/ランチ5,700円、ディナー:11,400円
*ペアリング ランチ:ワイン(3杯)3,800円、モクテル(3杯)1,980円、ディナー:ワイン(5杯)6,400円、モクテル(4杯)2,640円
TEL/03-5777-1111(代表)
https://www.mesm.jp/restaurant/chefs_theatre.htm

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