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『少年たち To be!』SixTONESとSnow Man、5年目の舞台は伝説に。
2019年9月、東京・日生劇場で上演された『少年たち To be!』。故・ジャニー喜多川氏が企画・構成・総合演出の舞台『少年たち』シリーズは、50年前の1969年に初演され、以来、アレンジを加えながら何度も再演を重ねてきた、ジャニーズにとっても大切な歴史ある作品だ。今回、メインキャストを務めたのはSixTONES(ストーンズ)とSnow Man。その囲み会見とステージでの様子を振り返る。(写真:左のグループ:Snow Man/上段左から目黒蓮、宮舘涼太、阿部亮平、佐久間大介。下段左から向井康二、渡辺翔太、深澤辰哉、ラウール、岩本照。右のグループ:SixTONES/上段左から田中樹、髙地優吾、森本慎太郎。下段左からジェシー、京本大我、松村北斗)
NEWS & INFORMATION 2019 9/10 UPDATE
2020年にジャニーズ史上初の同時デビューが決まっているSixTONESとSnow Man。名実ともに良きライバルである彼らによって、この秋、感動を生んだ舞台が『少年たち To be!』だ。すでにデビューを飾っているKis-My-Ft2、A.B.C-Z、ジャニーズWESTら、先輩たちがジャニーズJr.時代に出演してきた『少年たち』シリーズは、ジャニーズの“若手の登竜門”ともいえる作品。これまでにSixTONESとSnow Manは、2015年『少年たち 世界の夢が…戦争を知らない子供達』、2016年『少年たち 危機一髪!』、2017年『少年たち~Born TOMORROW~』『少年たちLIVE』、2018年『少年たち そして、それから…』に出演してきた。今年も、映像化された『映画 少年たち』に出演し、12月4日にはDVD発売も決まっている。今回の新作は、彼らにとって5年目の舞台『少年たち』だ。
初日公演に先駆けて行われた囲み取材では、SixTONESのジェシー、京本大我、松村北斗、髙地優吾、森本慎太郎、田中樹、Snow Manの岩本照、深澤辰哉、ラウール、渡辺翔太、向井康二、阿部亮平、目黒蓮、宮舘涼太、佐久間大介が登場。二つのグループが一堂に会すと、場がパッと華やかに。SixTONESのジェシーは「(『少年たち』を)5年もやり続けられたのは僕たちが初めて。しかも映画もやって、今年はちょっと変わった形でお届けしたんですが、ジャニーさんの思いがより伝わったのでは。その思いと、僕たちのリアルな思いも伝えながら、ちょっと大人の僕たちも見せられるんじゃないかなと思います」、Snow Manの岩本は「この人生に偶然はないんだと改めてジャニーさんに教わった感覚があります。『少年たち』をやらせていただく度に学ばせてもらった。観ている人もやっている僕たちも、心に感じるものが絶対にあるメッセージ性のある作品なので、僕たち2グループの5年間の集大成をナマで感じてほしいと思います」と、それぞれ意気込みを語った。
『少年たち To be!』では、ジャニーイズムの継承者で事務所の新副社長でもある滝沢秀明の演出によって、舞台上でジャニー喜多川の肉声が流れされた。打ち合わせで初めてその声を聞いたときに、みんなボロ泣きしてお互いの顔を見られなかったという。SixTONESの森本は「久しぶりにジャニーさんの声を聞くと安心感がありますね。ホッとする」と言い、同じく京本は「いつもジャニーさんが観てくれていた場所に写真を置いて、今までと変わらずジャニーさんが観てくれていると信じて、最後まで全うしようと思っています」と、キャストたちが写真にむかって毎回挨拶していることを明かした。
今回初参加となるSnow Manのラウールと目黒、関西ジャニーズJr.での参加経験はあるもののSnow Manの一員としては初参加となる向井はそれぞれ、「歴史のある作品で、自分がここに立てることがうれしいし、傷はつけられないものなので、稽古から全力でぶつかりました」(ラウール)、「ずっと出たかった憧れの場所だったので、本当にうれしい。2幕のショータイムは特に、今までジャニーさんに人間としても育ててもらって、アイドルとしても育ててもらったので、それをしっかり出せればと思っています」(目黒)、「すごく素敵な作品なのでうれしい。(メンバーとして)雪のようにトロけていければいい」(向井)と本作に参加できる喜びを露わにした。
会見では、あちらこちらに「ジャニーさん」という名前が飛び交った。今日の舞台の出来をジャニーさんなら何と言うか?という記者の問いに、「ジャニーさんだったら、『まだまだだよ』とか言いそう」と岩本。ギネスブックにも掲載されたように、ジャニー喜多川氏は、常に誰にも真似のできない最高のショー&エンターテインメントを追い求めた。ジャニーイズムは、ジャニーズの時代を担う二つのグループに、そして彼らの舞台に、しっかり受け継がれている。
少年たちは、SixTONESとしてSnow Manとして未来にはばたく
『少年たち To be!』の第1部は芝居、第2部はショーの2部構成。
とある少年刑務所で様々な犯罪に手を染めた少年たちが、青房と赤房の二つの房に収監されていた。互いをライバル視し、ケンカに明け暮れていた彼らだが、共通する思いはただ一つ。「俺たちの未来はこんなところにはねぇ。自由は、塀の外にある!」
これまでの公演同様、赤と青のつなぎに身を包んたSixTONESとSnow Manが、刑務所での鬱屈した気持ちをぶちまけるように歌い踊る。これまでは少年刑務所を舞台に描かれた物語だったが、今回はストーリーを大幅に変更し、なんと開演してからあっという間に、彼らは少年刑務所を脱走することに!
鳴り響くサイレンの中、輝く未来を夢見て闇の中をひたすら走り抜ける。「50年後に必ず、また逢おう」。そう誓って脱獄した仲間たち。たった二人を刑務所に残して…。
仲間を逃がすために残った二人、そして塀の外に逃げた面々。皆、不安や希望、葛藤、さまざまな気持ちで、必死にもがきながら、それぞれの人生を生き抜いた。おのおのの役のセリフが沁みるのは、演じる本人たち自身と重なるからだろう。「今回は、ストーリーを作るときに自分たちのことを手紙に書いて、それを脚本家さんに渡して台本にしてもらった。よりリアルな等身大の自分たちの姿になっていると思う」という田中の言葉がうなずける。
そして50年後、いまはホテルとなった思い出の少年刑務所跡地に、年老いてすっかりおじいさん姿(宮舘は死んだ夫の代理の妻という設定で、おばあさん姿)になった15人が集結、青春の日々を思い起こす。
和気あいあいの雰囲気の中、ホテルの若返りの湯に入って青年の姿に戻ると、『少年たち』恒例の桶ダンスのシーンが! ピンクの照明も妖しい、見えそうで見えないダンスは、踊るほうも観るほうもお楽しみの人気コーナーだ(しかも今回ロングバージョン!)。松村は「ラウールが初めてやるんですけど、すごく喜んでます。『やった~!できる!』って。あと、田中が、普段こんなこと言わないのに『ヒジだけ張ってくれ!』って」と、桶ダンスへの皆のこだわりを明かした。
『少年たち』らしい、ひとしきり笑いに包まれたシーンの後は、日替わりのメンバーによる手紙の朗読が始まる。そしてラストには、ジャニー喜多川氏の生前の愛情溢れる声が劇場に響き、一幕が閉じた。
二幕はまるごとショータイム。両グループがそれぞれの新曲『PAM-PAM-PAM』(SixTONES)、『Cry out』(Snow Man)を披露した。お互いの歌を交換するスイッチメドレーでは、『IV Guys Snow Man』と『この星のHIKARI』をスイッチ。「覚えるのが大変でしたが、岩本くんが振付をマンツーマンレッスンしてくれて。逆に僕らの曲をやってくれたのも新鮮」(髙地)、「『少年たち』があってのSixTONESとSnow Manの出会いなので、グッとくるシーンになれば」(渡辺)、「もともとの振付の再現率を高くしたので大変でした」(佐久間)と、各自こだわっただけある完成度の高いパフォーマンスに。森本と宮舘のフライングでは、「初めてで怖かった」とおびえる森本に対し、滝沢歌舞伎でフライング経験のある宮舘は「約2日で仕上げたのでこれからどんどんうまくなっていくんだろうなって気持ち」と余裕を見せた。さらには、深澤、阿部、佐久間によるマジックも。マジシャンの教えを乞うた阿部は「ショーの途中でいきなりマジックが始まるのも、ジャニーズの舞台ならでは」と語った。クールで熱くて激しくて笑えて、個性を生かした盛りだくさんな構成はファンの心を鷲づかみにした。「この舞台を成功させて『SixTONESとSnow Manで良かったね』というのが、今一番欲しい言葉」だという深澤の希望もかなったことだろう。
ジェシーによれば「ジャニーさんは『Youたちは卒業だよ』って、本当はもっと後輩たちを出演させるつもりだった」とか。しかし、映画を見て「やっぱりSnow Man、SixTONESだ」となったと聞いたそうだ。おそらくこれが彼らの最後の『少年たち』。ジャニー喜多川氏が逝った今年、後世語り継がれるであろうSixTONESとSnow Man にとって5年目の『少年たち』は、ファンならばしっかりと心に刻んでおきたい公演となった。
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『少年たち To be!』 2019年9月7日(土)~28日(土)日生劇場
企画・構成・総合演出 ジャニー喜多川
SixTONES : ジェシー 京本大我 松村北斗 髙地優吾 森本慎太郎 田中樹
Snow Man : 岩本照 深澤辰哉 ラウール 渡辺翔太 向井康二 阿部亮平 目黒蓮
宮舘涼太 佐久間大介