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☆『十一ぴきのネコ』『マンザナ、わが町』公開稽古レポート・動画はこちらhttp://omoshii.com/news/2015/09/10393/☆

戦後70年の節目に、故井上ひさしの作品を精力的に上演しているこまつ座。10月1日より『十一ぴきのネコ』が、10月3日より『マンザナ、わが町』が開幕しました。同時上演中の2作は、どちらも約40年前に書かれた戯曲です。公開稽古で鵜山仁（『マンザナ、わが町』演出家）が「井上ひさしさんの作品は、舞台の可能性が感じられ、今後何千年先までもつながっていくエネルギーがある作品ばかりだ」と語っていたとおり、約40年前の作品でありながら普遍的な力を備えています。

前列右より山内圭哉、北村有起哉、福田転球、大堀こういち、後列（座り）右より木村靖司、菅原永二、辰巳智秋、後列（立ち）右より中村まこと、田鍋謙一郎、市川しんぺー、金子岳憲

公演期間中、スペシャルトークショーや子供向けのバックステージツアーも開催されています。
『十一ぴきのネコ』10月10⽇（土）17：30公演後と、10月12⽇（月祝）17：30公演後に行われるバックステージツアーでは、3歳～中学生のお客さまが舞台にあがり、舞台監督のガイドのもと、舞台の上から客席を眺めたり、舞台裏を覗いたり、本番で使っている舞台装置にふれることができます。
「井上ひさし戦後70年特別アフタートークショー」では、『マンザナ、わが町』10月19日（月）13：30公演後に、「正義と平和が抱き合う先に」と題して、エコノミストで同志社大学大学院教授の浜矩子が登壇予定です。その他、出演者によるトークショーも開催。
※バックステージツアーとトークショーの詳細・日程などは公式サイトhttp://www.komatsuza.co.jp/をご覧ください。

STORY 『十一ぴきのネコ』 
野良ネコにゃん太郎（北村有起哉）はいつもお腹を空かせていた。ある日、にゃん太郎は自分と同じようにお腹を空かせている十匹の野良ネコ仲間たち（中村まこと、山内圭哉他）と出会う。みんなで知恵を出し合って、色んなことを試しても、何も食べられなければ飢えて死んでしまう！　そんなときに鼠殺しのにゃん作老人（勝部演之）に出会い、目の覚めるような話を聞いてしまった。「あの星の下に大きな湖があって、そこには途方もない大きな魚がいるそうな」一大決心！　大きな魚を求めて十一ぴきのネコが大冒険の旅に出た！ はたしてネコたちは満腹感を味わうことが出来るのか？

こまつ座第112回公演・紀伊國屋書店提携
『十一ぴきのネコ』
作：井上ひさし
演出：長塚圭史
出演：北村有起哉 中村まこと 市川しんぺー 菅原永二 金子岳憲 福田転球　大堀こういち 木村靖司  辰巳智秋  田鍋謙一郎  山内圭哉  勝部演之 荻野清子（ピアノ演奏）
日程：10月1日（木）～17日（土）
会場：紀伊國屋サザンシアター
※大阪公演、北九州公演あり

右より北村有起哉、勝部演之

STORY『マンザナ、わが町』
1942年3月、カリフォルニア州マンザナ強制収容所。4か月前の真珠湾攻撃以来、日系アメリカ人に対する「排日」の気運は一気に高まっていた。特に西海岸に住んでいたおよそ 11万人は、奥地に急造された10カ所の収容所に強制収容されることになった。そのうちの一つ、スペイン語で「リンゴ園」という意味の名の土地につくられた「マンザナ収容所」。砂漠の真ん中のバラックの一室に集められた５人の女性たち。ジャーナリスト（土居裕子）、浪曲師（熊谷真実）、舞台奇術師（伊勢佳世）、歌手（笹本玲奈）、映画女優（吉沢梨絵）――。収容所長から彼女らに下された命令は「マンザナは決して強制収容所ではなく、集まった日系人たちの自治によって運営されるひとつの町なのだ」という内容の朗読劇『マンザナ、わ が町』の上演。日系人として受けた差別的な境遇を語り合い、自分の中の日本人らしさとアメリカ人らしさが明らかになるなかで、アメリカ建国の理念とは反している収容所を美化した台本の内容をめぐって激しく対立する5人。果たして『マンザナ、わが町』は上演されるのか。

こまつ座第113回公演・紀伊國屋書店提携
『マンザナ、わが町』
作：井上ひさし
演出：鵜山仁
出演：土居裕子 熊谷真実 伊勢佳世 笹本玲奈 吉沢梨絵
日程：10月3日（土）～25日（日）
会場：紀伊國屋ホール

『マンザナ、わが町』公開稽古のワンシーン。前列（座り）左より熊谷真実、笹本玲奈、後列（立ち）左より伊勢佳世、吉沢梨絵、土居裕子