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英&日キャスト勢揃い!『THE BEE』合同記者発表会
2月22日、両国・江戸東京博物館にて、『THE BEE』English Version & Japanese Version合同記者発表会が、両キャスト勢揃いで行われました。
NEWS & INFORMATION 2012 2/29 UPDATE
筒井康隆の短編小説『毟りあい』を題材に、英国でワークショップを重ねて創作された『THE BEE』は、2006年にロンドンで上演されて大絶賛された作品です。翌年には日本語バージョンも創られ、両バージョンの上演は演劇賞を総なめしました。
そして今年、『THE BEE』English Versionは、ワールドツアーを遂行。ニューヨーク、ロンドン、香港で上演され、2月24日からは東京・水天宮ピットで凱旋公演を行い、連日大好評を博しています。
そして、4月からはいよいよ、Japanese Versionによる、ジャパンツアーが始まります。NODA・MAP初の国内ツアーに、ファンの期待もまさに最高潮!
この日行われた合同会見には、野田秀樹さんのほか、English Versionのキャスト、キャサリン・ハンターさん、グリン・プリチャードさん、マルチェロ・マーニさん、Japanese Versionのキャスト、宮沢りえさん、池田成志さん、近藤良平さんという、計7名の豪華な顔ぶれがそろいました。
ワールドツアーから戻ったばかりの野田さんに、世界の反応を尋ねると、「6年前に、ロンドンで見逃したお客さんたちが待っててくれて、ロンドンでは木曜のマチネ以外はソールとアウト。ニューヨークではヒューヒューとスタンディングオベーション、香港では、若いお客さんが多くていつまでも笑ってました。概ね、どの国も反応がよかったんですが、共通でいわれたのが『ベリー・ジャパニーズな芝居だね』と。暴力を作品に取り上げるお国柄だと思われているようです。ここ5年10年でそういう題材が増えたのかな」と、各国の特徴と共通点を語ってくれました。
「初演との変更点は、装置や衣装など、見た目は大きく変えてはいませんが、キャサリンから『ラストがあいまいなまま終わった気がした』と言われて考え始めました。ラストシーンで小さなことが起こります」と、初演と比べて、多少演出に変化があり、結論がくっきりとしたようです。
『THE BEE』『THE DIVER』で野田さんと名コンビを見せているキャサリン・ハンターさんは、イギリスでもっとも権威のある演劇賞ローレンス・オリヴィエ賞を受賞している、知る人ぞ知る英国の名女優。そんなキャサリンさんは、野田さんとの仕事を「私のキャリアにおけるハイライト。協力者をずっと探していたのですが、ようやくいい仲間に出会えました。稽古場の雰囲気もオープンでいろいろと実験ができ、これまでたくさんの喜びを感じました」とコメント。この先も新しいことを、チームでやりたいという話をしているそうなので、その実現が楽しみです! 野田さんいわく、「キャサリンが忙しい方なのでなかなかすぐにとは行かないけれど…」ということですが、どれだけでも待ちますよ!
一方、Japanese Versionで、妻役を演じる宮沢りえさんは「English Versionが評判がいいと伺って、軽いジェラシーを感じながら、日本バージョンも負けないでやりたいと思います。English Versionで野田さんがやられた役と同じなので、野田さんに負けない女を演じようと思います(笑)。地方へ行ってお芝居をするのは初めてなので、反応が違うんだろうなと、楽しみです。すごく興奮してます」と、野田さんへのライバル心(?)を燃やしつつ、抱負を語ってくれました。
四半世紀ぶりとなる池田成志さんは、「いろんなところで会ってるのに、どうして俺のこと誘わないんだ!と思っていまして(笑)、ようやく誘っていただいて光栄です」と、皮肉っぽく笑いを取りながらコメント。
それに対して野田さんも「成志にはなにも期待していない(笑)。嫌なやつだなーと思えないといけないので成志にはもってこいだと(笑)」と反撃コメントを返しておりました。
初演に引き続き登場となる近藤良平さんは「前回は4年まえなので、僕にとっては、ほぼオリンピックです。過去の記憶はすべて捨てたので、もう一回一からやりたいと。僕は動き担当なので、芝居のことはすべて学びましょうという感じでございます」
「若い人が客席にいると作品自体も育つし、室内で楽しむのとは違う体験をすることができるから、若い世代に劇場へ足を運んでもらいたい」という野田さん。若い方はお友達と一緒に、自分は若くないな~と思う人も若い方を誘って、あなたの街にやってくる『THE BEE』をぜひ劇場で味わってみてください。