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インタビュー & 特集

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INTERVIEW!『十二夜』Special ★小西遼生さん×橋本さとしさん part1

舞台『十二夜』のキャスト&スタッフ集中連載インタビュー。2番目にご登場いただくのは小西遼生さんと橋本さとしさんです!(文・小柳照久、写真・秋倉孝介)

INTERVIEW & SPECIAL  2015 3/7 UPDATE

シェイクスピアの喜劇『十二夜』でオーシーノ侯爵を演じる小西遼生さん、そして、オーシーノ侯爵が恋い焦がれるオリヴィアの執事を演じる橋本さとしさん。稽古前から笑いの絶えないお二人ですが、シェイクスピアならではの美しい台詞を前にイギリス式ロマンスに脳内変換中です。

ジョン・ケアード演出『十二夜』出演にあたって

――顔ぶれを聞いて、ミュージカル?と間違える人がいると大変なので、念のため確認ですが、今回はストレート・プレイですよね?
橋本:はい。このメンツを集めて、なかなか贅沢ですよね。
小西:シェイクスピア作品なので道化=フェステが歌う挿入歌はありますが、僕たちは歌わないです。歌に対して台詞で合いの手を入れる感じではあるんですけどね。
――ジョン・ケアードさんというと、イギリスのシェイクスピア・カンパニーの名誉演出家です。
橋本:『夏の夜の夢』を観に行った時、ちょうどジョンと隣り合わせで観てたんですよ。開演前のおしゃべりで「さとしはシェイクスピアって好きなの?」って聞くから「出たことはあるんですけど実はシェイクスピアって読んだことも観たこともないんです」と正直に言ったら「あー、それは残念だね。シェイクスピアって凄いんだよ」って。で、見終わった後にジョンが「どうだった?」って乗り出して来るもんだから「シェ、シェイクスピアって楽しいですね」って(笑)。
小西:今回のオファー、出ないわけにはいかないですね。
橋本:そうです(笑)。でも、ジョンとシェイクスピアってやりたかったんですよ、ずっと。シェイクスピアって僕、二本位しか出てないんですけど、作家の台詞力に立ち向かっていくというのは、役者にとっては一生の課題になると思うんですね。そこで、どういう演出家のもとでシェイクスピアに挑めるかといったら、やっぱりジョン・ケアードと一回やってみたかった。
小西:シェイクスピアの台詞って、行間を読むのでなく、思いも状況も全部しゃべっちゃいますからね
橋本:でかい独り言だよね(笑)。台詞がまるで詩みたいで、状況・情景の描写がとっても美しいんですよね。「朝早い」という表現を「灰色の目をした空が」っていうところから入ったり、すごくイメージできるじゃないですか。だけど、日常では絶対言わないような言葉で表現してたりするから、どれだけ違和感なく世界観の中でリアリティのある台詞にできるかっていうのが毎回の課題です。上手く操れるようになると、めちゃくちゃ気持ち良いんです。
小西:詩の中に観客が入り込めるかが役者次第…。
橋本:舞台っていうものはファンタジーで良いような気がしてて、ちょっと非日常的なテイストがあったり、ファンタジックに引きずり込まれる方が楽しいと思うんですよね。だから、詩みたいに美しい言葉にリアリティを持たせてやっていきたいと。そこをうまいこと研磨して、違和感ないようにしていく作業は難しくもあり、楽しくもありますね。


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――小西さんはシェイクスピア初めてですか?
小西:初めてです。
――『十二夜』にオファーがあった時のお気持ちは?
小西:前からシェイクスピアに興味があって、舞台を観た時に言葉が美しかったり、言葉の魔術をすごく感じるじゃないですか。で、そういうものを自分でやってみたいという興味があったのですぐお受けしました。
――お二人は作品の共演は多々ありますが、場面的な共演って意外と少ないんですよね
橋本:なかなかないんです。
小西:今回も、三角関係の話とマルヴォ―リオの話が同時進行しているんですが、ほとんど絡みがありません。
橋本:遼生とは俳優仲間では、一番共演してるし、しかも、それが自分にとっては大事な節目になってくるような作品なんですけど、絡んだ記憶が実はないんです。意外と遼生って突っ込みが上手なんですよ。俺が何か言ったら、パッと返ってくるから「あ、俺なんか面白いこと言ったんや」と思って自信になります。
小西:初めて聞いた。頑張ろう(笑)! 今回も実は同じ作品には出ているんですけど、一緒のシーンはほぼないんです。

『十二夜』の見どころ、面白さ

小西:僕の役は、三角関係のスタート地点がわからなかったりするけど。筋を通すのが難しいですよね。マルヴォーリオは秩序の人として存在しているけれど、オーシーノはずっと恋に浮かれている人という感じがしますからね。そこに筋を通すのが役者の課題なんだろうなって思ってます。
――喜劇に分類されますが、後味はほろ苦いですよね。現在の日本でもニュースで流れているイジメだとか、人を見下したり、ネットではないけれど自分では動かず人を動かすことでおきる事件なんかを考えると、400年以上前に書かれた作品だけれど、話の筋だけだと今そのものって感じです。
橋本:マルヴォーリオ役をどう演じたら良いものかなと考えていたんですけど、あえて、今回は笑いを取らないでいこうという心構えでやろうかなと。自然発生で笑いが起きれば嬉しいですね。
小西:じゃ、さとしさんの稽古場の普段通りですね(笑)。
橋本:えっ!?!?!?(笑)。 俺、狙ってるわけじゃないのに、いっつも笑われるんですよ。まぁ、たまに和ませようと狙ってることもありますけどね。でも逆に、狙った時に限ってよく滑るんですよ。だから、狙わないで、必死にその人物を生きようと思ってます。ジョン・ケアードってものすごいコメディ・センスのある演出家で、「こうやれば良いんだよ」と見せてくれる見本がものすごくおかしかったりする。そこから導かれることがたくさんあるから、変に演技プランとか持って行くんじゃなくって、シェイクスピアとジョン・ケアードに委ねちゃおうかと。そうしたら自分から新しく生まれるものがあるだろうし、いろいろな発見もあるだろうから。
小西:マルヴォーリオって役は、真面目でおっかない人からコロっと騙された後のギャップが可愛い役。
橋本:人間って愛すべき一面というのが必ずあって、滑稽なおかしさみたいなのが出せたら良いなと思ってます。黄色の靴下を履いちゃうくらいですからね。ラブ暴走!
小西:出ました! ラブ暴走! その後、牢屋に入れられるわ、冤罪だと訴えても認められなくて!
橋本:僕が痛い目に合えば合うほど、痛快な話になれば良いなと。そうなるためには、色んな拷問的なものを受ける前に、どれだけ高慢な男でいられるか。最初から「この人可哀想だな」と思われたら、目をそむけたくなる場面になってしまうし。シェイクスピアって、描写がやっぱり「悲劇の人」ですからね。悲惨な人間のヒダとか裏側を描く人というイメージがある。喜劇といわれている『十二夜』といえども、残酷的なところや悲劇的なところもあって。マルヴォーリオって悲劇の人だと思うんですよね。役名も、“マル=悪、ヴォーリオ=人”って意味らしいですね。『ロミオとジュリエット』のベンヴォーリオはちょうど対になっているとジョンに聞きました
小西:オーシーノは何ですか?
橋本:オーシーノは当時の実在する貴族の名前。シェイクスピアが貴族に対してどう思っていたかわかりませんけど、当時の貴族に対する風刺が込められている。実際、オーシーノという貴族はこの作品を観に来ているそうです。
小西:観に来てたんだ…。本人にこのオーシーノ役って見せて良いんだ(笑)。強烈ですよね、ケンカ売ってる感じがします。

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――オーシーノ役はお芝居ならではのフィクションを見せる役ですね。普通に考えたら、いくら双子とはいえ、男と女を見間違えないところ、そこをファンタジーとして見せてしまう。
小西:そのウソに関しては、例えば、映画『恋するシェイクスピア』でもヴァイオラの男装の場面が出てきましたが、男装って作品として観ると「わかるだろう」と突っ込むけれど、意外と目の前にいたらわからないのかも?と思う。成り立たせる芝居の面白さもあるけれど、リアリティの上では、お客さんも「あり得ない」と思わないであろうと。
――ヴァイオラ→オーシーノ→オリヴィアと、一方通行の恋愛のベクトルに挟まれています
小西:一途なのかどうか、結末を見るとわからない部分があって、そこを納得するためには、ヴァイオラが本当はオーシーノが好きでしゃべっているけれど、恋よりも深い愛情が心に届いていれば、「あ、この人は素晴らしい人なんだ」というのが真実として言えるような気がしています。

Part2へつづく


『十二夜』
日程:3月8日(日)~30日(月) 会場:日生劇場
作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:ジョン・ケアード
出演:音月桂、小西遼生、中嶋朋子、橋本さとし 他 
問:東宝テレザーブ ℡03・3201・7777  ※大分、大阪、公演あり

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