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インタビュー & 特集

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SPECIAL! スタジオライフ30周年製作発表イベント開催

2015年に劇団創立30周年を迎えるスタジオライフが『The Rise of The Curtain Studio Life 30th anniversary act1』と題するイベントを開催。劇団員総勢35人が一堂に会し、公演ラインナップや『トーマの心臓』初DVD化などを発表しました(写真/Yukari Watanabe 取材・文/大原薫)

INTERVIEW & SPECIAL  2014 12/4 UPDATE

イベントはマスコミのほか、ファンクラブ会員400人も参加。イベントの開催前にはファンクラブ会員を「新人記者」に見立てて「ドキドキ! 初めての製作発表 新人記者の取材心得特別セミナー」が行われ、及川健さん山本芳樹さん船戸慎士さん青木隆敏さん若林健吾さんが司会の曽世海司さんと共に軽妙なトークを繰り広げました。

続く製作発表では今年6月、スタジオライフの代表作『トーマの心臓』の公演中に亡くなった代表・河内喜一朗さんに代わり新代表となった藤原啓児さんからのご挨拶がありました。スタジオライフの脚本・演出を担当し、私生活でも河内さんのパートナーとして二人三脚で劇団を支えてきた倉田淳さんが「演劇を続けるのは難しい。でも、演劇があれば大丈夫。演劇があれば私は生きてける」と言ったというエピソードに触れて「倉田さんの演劇に対する真摯な情熱と、劇団員たちの熱い思いを守ることがスタジオライフの代表としての役割ではないか。元気と明るさで精一杯務めていきたい」と新代表としての決意を語りました。

続いて、30周年記念公演のラインナップとして、『大いなる遺産』『夏の夜の夢』『WHITE』『アドルフに告ぐ』『PHANTOM 語られざりし物語』Part1、Part2一挙上演が発表。
また、スタジオライフの代表作である『トーマの心臓』(萩尾望都先生原作)の初DVD化も明らかになり、ファンクラブ会員から歓声と拍手が巻き起こりました。
副代表に就任した石飛幸治さん
「初演から19年たって、DVD映像化させていただくことに決まりました。スタジオライフは『トーマの心臓』に出会わなければ、ここまで続いていなかったでしょう。30周年を機に萩尾先生にお願いに上がり、御許可をいただいた」
と感慨深く語ります。さらに、スタジオライフ30周年を記念して萩尾先生がイラストを描き下ろすこと、また、30周年記念のロゴも萩尾先生から特別に御許可をいただいて『トーマの心臓』の中にある絵(トーマの遺書が書かれた手紙と、転校してきたばかりのエーリクの言葉に使われた吹き出しを組み合わせたもの)を元にデザインしたことも発表されました。

スタジオライフ創立30周年記念公演の第一弾となるのは『大いなる遺産』(12月18日~2015年1月12日)。ディケンズ生誕200年を記念してロンドン・ウエストエンドで上演され絶賛されたジョー・クリフォード版の日本初公演となります

上演台本・演出を手掛ける倉田淳さん
「『大いなる遺産』は少年ピップが自分がどこから来たのか、自分がどういう人間として生きていったらいいのかを考え、未来に向かっていく話で、大人になったピップが過去を回想する形で描く作品です。2013年、ロンドンで評判を取ったジョー・クリフォードさんの作品を翻訳上演させていただきます。1988年にグラスゴーの大学の演劇コースでの公演として初演したときは、アラン・カミング(ミュージカル『キャバレー』や映画『チョコレート・ドーナツ』などで有名)が演じたそうです。今回改めてこの作品に触れてみると、ディケンズの奥の深さや人生の示唆に富んだ言葉がしみわたってきた。クールに現実を見つめる目線を持ちながら、その裏側には深い愛情と生きとし生ける者に対する慈しみの心があるんです」
と作品にかける思いを語りました。

主役のヤングピップを演じる松本慎也さん関戸博一さん
「僕らJunior7(7期生)は劇団に入団して10年たったんですが、関戸と一緒に演じられることを幸せに思います。セッキー(関戸)といい刺激を与え合いながら、ピップの成長や心情の変化を丁寧に舞台上で構築していけたらなと思います。河内さんが残してくれた大いなる遺産を大切にしながら、スタジオライフの新しい代表作の一つになるように、劇団員一丸となって真摯に取り組んでいきたい」(松本さん

「入団して10年たつタイミングで、30周年第一弾であり河内さんの追悼公演でこの役をやらせていただくことで、責任と喜びと両方感じております。ピップは人と出会いながら愛を見つけて、少年から大人になるにつれていろんな選択をして生きていく。多くの選択をしてきたであろう皆さんにとっても共感できる作品になると思う。(公演宣伝ポスターの写真が松本さんであることに触れて)ポスターが僕じゃないことは何も言いますまい(笑)。僕のピップは劇場に来ないと会えませんので、劇場でお待ちしています(笑)」(関戸さん

ピップ(ヤングピップの成長後)を演じる笠原浩夫さん
「アダルト・ピップをやらせていただきます。私が演じるピップが過去を回想するという話で進んでいきますが、彼らが演じる子供ピップの裏の部分を伝えていけたらなと思います」

続いて質疑応答に。
「河内さん亡き後の新生スタジオライフとして、この作品でどういうことを打ち出していきたいか?」という質問に対しては
「『パンドラの箱を開けたら、一番最後に希望があった』というところにたどりつけたらいいなと思っています。原題のEXPECTATIONSという言葉は遺産の他に希望という意味があるのだそうです。ピップは最終的に屋敷や土地など(の形あるもの)ではなく、希望と光を見つけていくんですが、私たちもそこにたどりついていけたら。河内も上演を熱望していた公演で、『最後に希望に至るといい』と思っているんじゃないかなと思います」(倉田さん
と答えました。

また、「ピップがどんな遺産を手に入れたと思うか?」という問いには
「芝居は一人でやるものではないし、人生は一人で生きるものではない。いろいろな人と出会って生きていくことを舞台で経験することが、自分が生きていく上でも助けとなり、個人の人生としても遺産になっていくのではないかと思う」(関戸さん

「社会的にも底辺にいたピップが遺産を受け継ぎ、いろいろな人と出会い成長していくにつれて、自分の世界の中での位置がわかって来る。そのとき、自分がどこで生きていきたいか、何が大切かを選べるようになるということが、ピップが与えられた一番大きなものじゃないかなと思います。稽古もまだこれからなので、皆で探していきたい」(松本さん

「遺産が与えられることによって、ピップはとても大切なものを失うんです。でも、最終的に『期待』が見つけられたら、それが一番の遺産になるんじゃないかと思いますね」(笠原さん

物語のキーとなるミス・ハヴィシャム役について。
「(ミス・ハヴィシャムを好きな方が多いと聞いて)もっともっと好きになっていただけるように頑張って演じます」(山本芳樹さん
「僕は54歳になるんですけど、その男が花嫁衣装を着て舞台を走り回るという(笑)こんな幸せなことはないなと思います」(倉本徹さん

さらに、30周年記念公演に『PHANTOM』を選んだ理由については
「『PHANTOM』は次への扉を大きく開いてくれた作品だったんです。ウェストエンドで活躍してらっしゃるイギリス人スタッフと一緒に組んで、芝居の作り方を肌で学ばせてもらい、また、原作のスーザン・ケイさんにもとても喜んでいただいた。日本を越えたエネルギーがあの作品には集結したなと思って。さらなる未来へ行くために、もう一つ広がりのある世界を目指したいなと思ったんです。
それともう一つ、私はあの話が大好きなんです。公演の後にオペラ座に行ったんですが『ああ、ここにエリックが!』と興奮してしまって(笑)。こんなに気持ちをワープさせてくれる世界は他にはないです」(倉田さん
と、意欲的に語りました。

全員が並ぶフォトセッションの後は、会場中を劇団員が練り歩きます。
最後に一列に並んで、出席した劇団員が一言ずつご挨拶。

「邁進」八木沢元気/「新入生」江口翔平/「吠える」吉野雄作/「健康」田中俊裕/「温故知新」藤波瞬平/「ノンストップ全力」久保優二/「ラブ&パフォーマンス」千葉健玖/「困知勉行」沢井俊輝/「雑草魂」若林健吾/「臥薪嘗胆」鈴木翔音/「無病息災」宇佐見輝/「I HAVE A DREAM」鈴木智久/「日進月歩」松村泰一郎/「九州男児」緒方和也/「虎視眈々」原田洋二郎/「生きる」仲原裕之/「奔放自在」大沼亮吉/「広げる」関戸博一/「挑む」松本慎也/「真剣勝負」牧島進一/「家賃滞納」奥田努/「一球入魂」青木隆敏/「ピリオドのむこうへ」船戸慎士/「自由奔放」前田倫良/「言霊」曽世海司/「異彩を放つ」大村浩司/「もう1回」深山博貴/「七転び八起き」及川健/「万里一空」楢原秀佳/「踏み出せ一歩」山本芳樹/「生涯現役」倉本徹/「心意気」山﨑康一/「覚悟」笠原浩夫/「品性」石飛幸治/「継続」藤原啓児

劇団創立30周年、そして新生スタジオライフ発進に向けた熱い思いが伝わり、ファンクラブ会員からは惜しみない拍手が寄せられました。

最後に、イベントの様子を写真にてご紹介します。

 【スタジオライフ創立30周年記念公演ラインナップ】

『大いなる遺産』

原作:チャールズ・ディケンズ 脚本:ジョー・クリフォード 上演台本・演出:倉田淳 (2014年12月18日~2015年1月12日シアターサンモール)

『夏の夜の夢』

原作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:松岡和子 美術:宇野亜喜良 (1月29日~2月15日ウエストエンドスタジオ)

新進演劇人育成公演『WHITE』

(2015年5月ウエストエンドスタジオ)

『アドルフに告ぐ』

原作:手塚治虫 美術:乗峯雅寛 (7~8月紀伊国屋ホール・8月シアター・ドラマシティ)

『PHANTOM 語られざりし物語』Part1・Part2 2作品公演

原作:スーザン・ケイ 映像・美術:マット・キンリー 照明:ニック・シモンズ (11月~12月シアターサンモール)

※その他、3月にSpecial Show Case(過去作品からの場面の再現など、演劇色の強いイベント)、9月に製作発表イベント第2弾、2016年1月に国内ツアーイベントを開催。

【『トーマの心臓』DVD】

原作:萩尾望都 脚本・演出:倉田淳 出演:スタジオライフ劇団員
収録公演:過去公演より抜粋(『トーマの心臓』の登場人物、オスカーの幼少期を描いた『訪問者』も収録予定)
※1996年に初舞台化。今年6月で8度目の上演を重ねたスタジオライフの代表作を初めてDVDリリース。本編に加え、萩尾望都先生・倉田淳さん・出演劇団員によるスペシャルインタビューの特典映像を収録。

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