インタビュー & 特集

INTERVIEW! フランク・ワイルドホーン氏(3回連載)Part.1

 先日来日したミュージカルの作曲家、フランク・ワイルドホーン氏。『GOLD~カミーユとロダン~』の打ち合わせの合間を縫って、彼の作曲家としてのバックボーンから次回上演作品、新作についてまで、広くお話を伺った。(写真/熊谷仁男、取材・文/高橋彩子)

INTERVIEW & SPECIAL 2011 11/11 UPDATE

ミュージカル『ジキル&ハイド』や『ビクター/ビクトリア』の作曲家で、日本では、宝塚歌劇でも上演された『スカーレット・ピンパーネル THE SCARLET PIMPERNEL』や『NEVER SAY GOODBYE』などでもおなじみのフランク・ワイルドホーン氏。

 2011-2012年は、彼の作品が続々と日本で上演されている。

 11年5月に安蘭けい主演『Mitsuko ~愛は国境を越えて~』、8,9月に和央ようか主演の『ドラキュラ』、そして12月には『GOLD~カミーユとロダン~』の上演が控えている。

 2012年に入れば『BONNIE&CLYDE』『ジキル&ハイド』『ルドルフ ザ・ラスト・キス』と上演ラッシュ! まさに、「ワイルドホーン年」ともいうべきシーズンになりそうだ。 

——ワイルドホーンさんは、とてもメロディアスで美しい楽曲をお作りになりますが、それがどこから来るものなのか気になります。音楽とはどのように出会われたのでしょうか。

 まったくの独学なんだ。母に連れられて9歳のころにピアノのレッスンに通いかけたんだけど、2週間ほどで「アメフトのほうが楽しいや」と思ってやめちゃってね。

それから月日が経って15歳の時…1974年の夏、フロリダに住んでいたころのことなんだけど、当時、アメフトの練習が1日に2回あったんだ。中休みに帰宅しても汗だくだから家には入れてもらえず(笑)、プールに飛び込んで汗を流したあと、ガレージで休憩するのが習慣になっていた。ガレージにはふかふかの椅子があって、壁にはロックスターのポスターを貼っていたっけ。

 ある日、1回目の練習から戻ってガレージに行くと、オルガンが置いてあった。鍵盤が2段あってペダルもちゃんとついた、大きなヤマハのオルガンでね

実は妹が習いたいと言い出したために運ばれてきたものだったんだけど、「なんでこんなものが置いてあるんだろう。女の子を連れ込むんじゃなくて、オルガンだなんて!」と思いながら(笑)、ふと、弾いてみたんだ。
なんだか奇妙な音が響いてきて、気がついたら音楽が生まれていた。

——いきなりでも、弾くことができたのですね?

 手が勝手に動いたんだよ。 
ただ、アメフト仲間の兄弟の一人に、ジャズで有名なバークリー音楽大学に通うミュージシャンがいて、本好きの僕は彼から音楽理論や編曲についての本を借りて読んではいたんだ。だから、自分が何をやっているのかはわかった。

音楽好きの両親の影響で、家ではビートルズ、フランク・シナトラ、スティービー・ワンダーから、ラフマニノフなどのクラシック、ジャズ、劇場音楽…と、いろいろな種類の音楽を聴いて育ったしね。

 その2週間後、今度はリビングにあるピアノで、オルガンと同じように弾いたらどう聴こえるのか、試してみた。そうしたら、ちょうど買い物から帰って来た母が驚いた様子で言ったんだ「あなた、自分が何をやっているかわかってる? 作曲してるわよ!」って(笑)。

3週間後にはバンドを組んで、今に至る音楽家人生がスタートしていた。ちなみに、初めて演奏した場所は、有名なストリップクラブだったよ(笑)。

——大学では歴史と哲学・宗教を学んでおられますが、音楽をアカデミックな場で学ぼうとは思いませんでしたか?

 それは思わなかったんだ。
近くにミュージシャンの立派な先輩たちが山ほどいて、彼らから学ぶことが十分にあったからね。歴史にはずっと興味を持っていたし、哲学や宗教も面白くて、とくに禅など東洋哲学に傾倒していたな。

その後、僕はポップス界に入り、ホイットニー・ヒューストンの「ブロークン・ハーツ」などたくさんの仕事をした。そんな時、劇場音楽に携わる機会がやってきたんだ。(Part.2へ続く)

 

◎公演情報は以下をクリックしてご覧ください◎

『GOLD~カミーユとロダン~』公演情報はこちら
公式ホームページ

『BONNIE&CLYDE』公演情報はこちら
公式ホームページ

『ジキル&ハイド』公演情報はこちら
公式ホームページ

『ルドルフ ザ・ラスト・キス』公演情報はこちら
公式ホームページ


 

 

 

 

 

 

 

『BONNIE&CLYDE』 
2012年1月8日(日)~22日(日)青山劇場 
出演:濱田めぐみ 田代万里生 他
http://www.bonikura.com/

 

 

 

 

 

 

『ジキル&ハイド』 
2012年3月6日(火) 日生劇場 出演:石丸幹二 濱田めぐみ 笹本玲奈 他
http://www.tohostage.com/jekyll/

 

 

 

 

 

 

 

 

『ルドルフ ザ・ラスト・キス』 
2012年7月 帝国劇場 出演:井上芳雄 他
http://www.tohostage.com/rudolf/


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