インタビュー & 特集

INTERVIEW! 『マイ・ロマンティック・ヒストリー~カレの事情とカノジョの都合~』 池内博之さん×中越典子さん

2010年にイギリス・グラスゴーで初演されたばかり、D.C.ジャクソンの話題作が日本初演。30代の「あるある」感じが満載のアンチ・ロマンティック・コメディ。第一幕ではトム目線で、第二幕はエイミィ目線で語られる、ホンネとタテマエが交錯する絶妙な間合いが楽しい「カレの事情とカノジョの都合」の物語。主演の池内博之さんと中越典子さんにお話しを伺いました。
(撮影/泉山美代子 取材・文/小柳照久 スタイリスト/JOE(D-CORD)(池内)/庵郷子(中越))

INTERVIEW & SPECIAL 2013 7/30 UPDATE

●まずは、お2人が演じるトムとエイミィとして自己紹介していただきましょう。

池内 トムとして…。うーん。トムは僕とかけ離れているから。
中越 えー!?(笑)。
池内 ものすごくピュアな男です。昔の彼女のことも忘れられなくて引きずってるんですけど。それでいて、恋愛に対して不器用。ずっといろんな人と付き合っていますが、いけてないから振られてばっかりいるんですよね。結構、哀しい男です。
エイミィ(中越) モテないわけじゃないんでしょ?
トム(池内) 四人位付き合ってた。でも、結構キツイ言い方されて、なぜか別れられちゃう。
エイミィ 付き合えるってことは第一印象は良いんですよね。
トム そう。なんだか知らないけどね。
エイミィ 私、エイミィはトムより二つ年上なんです。だから、彼を自分の家に連れ込むのも理解できるでしょ!? 運命の人がいるんじゃないかな~と探してて、トムのことも同僚と“新しい子来たわよ”と探しに行ったりしたそこいらにいそうな女の子。でもね~、嫁に行けていないということで、何かあるんでしょうね、やっぱり。激しいので、情熱的なものを求めているんだけど、相手にも恵まれず、ズルズルきちゃったりしていて、仕事もしてるし、時間もお金もちょっとあって、好きにある程度は生きているんですけど、何かがたりない。

●はたから見ると、イイネって状況ですよね、仕事もしていて、恋人もいて…。

エイミィ 恋人?

●—えっと「付き合ってください」という話はなかったんですか?

エイミィ 私たち、付き合ってるのかなぁ?
トム 日本人は“付き合おう!”“付き合ってくれる?”という感覚なんだけど、外国って結構、ずっと一緒にいるうちに付き合っていくというのがあるんです。だから、日本の感覚とは全然違う。

●そりゃヤヤコシイことになりそう。じゃ、男は付き合ってると思ってるのに、女の人からすれば付き合ってないわよってことも……?

エイミィ あるってことですね~。
トム そういうことなんです。

●なるほど。では元に戻っていただいて、トムとエイミィの関係を教えてください。

中越 二人はデートはしてるんですよね~。でも、なんか心がここにあらずで、お互い。
池内 付き合ってるのか、付き合ってないのか……なんでエイミィが家に泊まってるんだろう?
中越 二人でいて居心地は悪くないんですよね。
池内 お互い好きなんだろうけど、愛してはいない。
中越 前の彼と、あれだけ愛してくれた熱い人と、比べちゃうんでしょうかね。でも、トムって自分からは誘ってもこない人ですし。だから、とりあえずエイミィが自分から何でも決めてはいくんです。そうしないと、逆に失礼じゃないかな、という思いもあるんです。ちゃんと終止符を打ってくれるわけでもなければ、自分が打つわけでもないし。……なんか全部なあなあなんですよね~。実はエイミィは、そういうのは苦手なんですよね。

●30歳過ぎになって恋愛がうまくいってないんですか?

中越 同世代でも、仕事はバリバリしてるのに、恋愛には恵まれてなくて“そんなに魅力的なのにもったいないよ”って人もいますしね。なんなんだろう? 100%ではないけれど、何か楽しいこととか、やることがあるとなると、それで満足する部分がちょっとあって、安心しちゃうのかも。
池内 この人じゃなくて、もっと、“あの時の彼女”を越せるような相手を求めてるのかなあ。
中越 理想が高くなっちゃう! 失敗するのが怖いとか。
池内 トムの場合は苦々しい思い出があったら前に進めないんじゃないかな、と思う。

●比べちゃうのは過去のいろんな人?

中越 いろんな人じゃないです、一人。
池内 トムはね、いろんな人にぐちゃぐちゃにされてるんだ。
中越 前回の破局は嫌になったから手放してしまったんだけど、それをものすごく後悔してるんですね。前の彼以上に愛されたいと思っているんですけど、今はまだ自分が心惹かれる人、ピンと来る人に出会えていなくて。絶対、運命の人が来るっていうのは思っているんだけれど、煮え切らないんです。何かいさぎ良くない。でも、トムには“しょっちゅう会おう”などとフェイントかけたりしてるので、もしかしたらトムのことが好きなのかもしれないですね。好きなところ、惹かれてるところがあるのかもしれない。でも、なんか、自分がどんな人間で、どういう人を好きになるのか、自分でもわかっていないです。で、若気のいたりに……。ちょっとかみ合わないんだけど、とりあえず続けようよ、と。

●恋の駆け引きについて何か奥の手はあるんですか?

池内 俺ね、駆け引きできないからさあ。
中越 もっと好きになりたいし、もっと好きになってほしいから駆け引きするってこと。
池内 怖いなぁ(笑)。ごめん、ないんですよ。駆け引きして自分のクビは締めたくないみたいな。ごっちゃになっちゃうじゃん。だから、そうね、ちょっと電話に出ないとかは。
中越 喧嘩している状況とかだったら、反省させるためには一回出ないでおこうとか。
池内 ああ、そういう時ね。
中越 そういう駆け引きもあるし、もっと好きになってもらうためには、可愛い子ぶって、たくさんメールを送ってみたりとか。
池内 (完全に脱帽状態)へ~~~!!!
中越 褒めて、気分良くさせるとその分返ってくるから嬉しいとか。言ってほしいから言ってみるとか。
池内 エンジョイしてるね!!!(笑)。トムは相手がどうしているかはわからないですね。あ、僕(=池内)はしないですよ。電話に出ないようにしようとかないですし。
中越 でも、男性はそうあってほしい!
池内 会いたい時は会いたいって言うし。
中越 …怒ったりはしますか?
池内 いや、怒らない。
中越 ね~、怒らなさそう。
池内 怒る時は本当に相手が“それはおかしいだろう”ってときは怒るけど。
中越 無理強いはしますか?
池内 無理強い?
中越 いろんなところについて来い!とか。
池内 あ~、しない、しない、しない。

●エイミイは相手の背中に自分の名前が刺青で彫られているのを見て恋に落ちますが、お二人が恋に落ちるとしたらどんな時ですか?

中越 私、結構クサイのがいいかな。恋愛はロマンティックなのがいい!
池内 そうだなぁ、なんかねぇ、なんだろうなぁ、うーん、難しいね、恋に落ちる瞬間。気づいたら、あ、俺、彼女のこと好きなんだな、という感じなんで。最初、ちょっとやさしくされたりしてジワジワと。そして“あ、いいな”と思う、歯車がピッとあった時に。
中越 難しいな、それ。
池内 そんな感覚だと彼女にズカズカ来られた時は。
中越 嫌かもしれないですね。
池内 結構、来られるとだめなんです。普段の僕は。自分から行かないと。
中越 自分が好きにならないと駄目なんだ。
池内 そう。
中越 惚れられるより。
池内 そう。
中越 惚れた方が。
池内 そう。

●役なのか役者なのか混乱してきたので、ここいらで、お二人からメッセージをください!

中越 恋したかったら、飛び込んじゃうしかないでしょ! 手荒いですか? 危険ですかね? でも、いろんな、偶然が重なりあって“これって必然だったのかな”と思うはず。
池内 カップルで観にきても大丈夫。
中越 そもそも危険な状態でなければね(笑)。
池内 男の本音とか、女の本音とかちょくちょく挟まれてくるので、女ってこういうこと言ってそうだなとか。
中越 そうそうそう、言ってます。
池内 あ、男ってこんな感じなんだなとか。確かにそうなんです。とにかく面白い作品なので、劇場で笑って、いろいろ共感してください。最後は二人がお互い頑張るんですよ、ちょっと必死になった感じとかを見てもらえたらと思います。
中越 等身大で本当に自分とも重なり、すぐ横の友達にもありえそうな、リアルなお話です。共感できる時間が過ごせると思いますので、ぜひとも足を運んでいただいて、ライブで感じていただけたらと思います。私も楽しみにしてます。
池内・中越 劇場でお待ちしてます!

●初共演とは思えない丁々発止の掛け合いが面白いお二人です。続きはWEBじゃなかった、劇場で!!!

衣裳協力/Venom(03-5728-4726)

[プロフィール]

池内博之

いけうち・ひろゆき
ドラマ『GTO』、大河ドラマ『八重の桜』、映画『チーム・バチスタの栄光』等、ドラマ、映画に数多く出演。また、舞台でも『髑髏城の七人~アオドクロ』『コースト・オブ・ユートピア~ユートピアの岸へ』『ザ・キャラクター』『欲望という名の電車』『るつぼ』(主演)など、さまざまな演出家の作品で活躍している。映画『奇跡のリンゴ』が公開中。

中越典子

なかごし・のりこ
2003年連続テレビ小説『こころ』に主演、注目を集める。以後『警視庁捜査一課9係』シリーズなど、さまざまなドラマ、映画、舞台などで活躍。『LOVE LETTERS』『ダブリンの鐘つきカビ人間』など舞台出演も多い。最近の主な舞台は『金閣寺』『こどもの一生』『ヴィーナス・イン・ファー』など。

[公演情報]

池内博之・中越典子主演
『マイ・ロマンティック・ヒストリー~カレの事情とカノジョの都合~』

2013年8月16日(金)~8月26日(月) 日比谷 シアタークリエ
予約・お問い合わせ:東宝テレザーブ 03-3201-7777(9:30~17:30)
公式サイト●http://www.tohostage.com/myroma/


  • online shop

    online shop
  • オモシィ会員登録

    オモシィ会員登録
  • お詫びと修正

    お詫びと修正
  • 公演情報登録

    公演情報登録
  • 川本成のオレ哲学

    川本成のオレ哲学
  • anfan

    anfan
  • 15バナーA

    15バナーA
  • バナーomo11_s

    バナーomo11_s
  • オモシィマグ6

    オモシィマグ6
  • mag4banner

    mag4banner
  • omo10_banner_small

    omo10_banner_small
  • banner14s

    banner14s
  • omoshii 13 申し込み

    omoshii 13 申し込み
  • omo7_small

    omo7_small
  • omoshii12

    omoshii12
  • omo9_small

    omo9_small
  • omo8_small

    omo8_small
  • MAG_BANNER

    MAG_BANNER
  • MAG2_RENSAI_BANNER

    MAG2_RENSAI_BANNER