インタビュー & 特集
SPECIAL! OSK日本歌劇団のここが凄い! part.2
関西を中心に活躍しているOSK日本歌劇団が90周年を迎えている今年、記念レビューを東京・日生劇場にて上演します。この機会に、OSKの三人のスター、桜花昇ぼるさん、高世麻央さん、桐生麻耶さんに突撃インタビュー! OSKの魅力を徹底調査してまいりました!
(取材・文/小柳照久)
INTERVIEW & SPECIAL 2013 2/28 UPDATE
90周年の歴史を誇る老舗の歌劇団、OSK。その歴史と今舞台の中央に立つ主演トリオの魅力に続きまして、さらなる魅力をご紹介します!
(3)早変わりが凄い!
38人という限られた人数で華やかな舞台を見せるテクニックの一つが早変わり。舞台袖に引っ込むと同時に大急ぎで着替えてすぐに舞台に飛び出すので、客席からは大人数に見えます。通常、早変わりとなると、下級生やスタッフがお手伝いをするのですが、ほとんど全員が出ずっぱりなOSKは「自分の事は自分でやる」のが基本。早変わりも人に頼らず、基本的に一人で着替えてしまうんだとか。というわけで……早変わりの稽古があるそうです。「ちょっとしたスペースでも一分位で着替えてしまうんですよ」と誇らしげに語るスターたちですが、舞台裏を拝見できないのが残念。舞台でゆったり微笑む裏には戦場のような忙しさ。優雅に泳ぐ白鳥ってところでしょうか。「ご贔屓が次々に変身して舞台に登場するのをお楽しみください」(高世)
(4)ダンス・日舞が凄い!
「ダンスのOSK」の名前の通り、ダンスの勢いは特筆モノ。稽古場では「できないものをできるようにする」超体育会系の特訓が待ち受けています。ちなみに、OSKに入団するには、OSK日本歌劇団研修所で二年間の研修を積むことが求められているのですが、何とひとコマの授業時間は二時間! おまけに、厳しい訓練を終了しても、最終的に入団試験に合格しなければ、舞台に立たせてもらえない容赦なさ。
そんな厳しい訓練の成果の一つが超高速ラインダンス。あちこちの劇団で観られるとはいえ、OSKのラインダンスは、まるでDVDを二倍速で再生しているのではないかと錯覚しそう。片足で繰り出されるジャンプとキックで、客席にスターが飛び込んできそうな迫力に圧倒されること必至です。なお、稽古方法については「企業秘密です」とウィンクされちゃいました。
近年は宝塚歌劇団でも日本物レビューが少なくなり、生徒によっては数年に一度の日舞の舞台のみということもあるそうですが、OSKは年に何本も日本物レビューを上演。「実は日本物は苦手だったんです」と謙遜する桜花さんも「美しさ抜群で素晴らしい舞台姿です」と下級生から憧れられる存在に。今、最も日舞を踊っている女性たちかもしれません。第1部『桜絵草紙』では、スピーディな「民謡メドレー」の他、OSKの十八番「鏡の夢」や「鶴」が登場するのも楽しみです。
(5)フィナーレが凄い!
めくるめく夢のレビューもいざ幕が上がればあっという間。フィナーレでは長年歌い継がれている『桜咲く国』でパレードです。この曲は、SKDの『東京踊り』のテーマ曲としても使われていたので、往年のレビューファンには感涙もの。そして、パレードに登場するのが「桜パラソル」。このパラソル、『蝶々夫人』のようにさして登場するのではありません。傘を小道具として用い、音楽に合わせて花が咲いたり閉じたり、時には時間差開閉で、舞台上でクジャクが羽根を広げるように、さらには、傘がクルクル回転して、電飾装置顔負けのキラキラぶりまで見せちゃうんです。おまけに、今回の日生劇場公演から新調! さぞかし華やかに咲き誇ることでしょう。
で、ちょっと想像してみてください。タイミングを合わせて傘を閉じたり開いたり……難しそうだけど一緒にやってみたい! そんな客席の強い味方が「ミニ・桜パラソル」なんです。これは客席で使用しても隣の人の邪魔にならないよう特別仕様。舞台と客席が一つになる一体感を楽しむのも良し、ご贔屓が開閉するタイミングに揃えて、さりげなくファン・アピールするも良し。三人のスター達からも「ぜひぜひ、一緒に参加しちゃってください。大歓迎です」とお墨付きをいただきましたので、ロビーでミニ・桜パラソルを見かけたら、ぜひともゲットしましょう。公演の時期は丁度日比谷公園の桜も見ごろ。「桜咲く~国~♪」と春の一日を楽しんでみませんか?
[公演情報]
レビュー『春のおどり~桜咲く国』
4月5日~8日 日生劇場
出演:桜花昇ぼる・高世麻央・桐生麻耶 ほか OSK日本歌劇団 劇団員
お問い合わせ:
チケットホン松竹(10:00~18:00)ナビダイヤル●0570-000-489
公式サイト●http://www.osk-revue.com