インタビュー & 特集

「ミュージカル界1仲のいいダブルキャスト!?」 トキ役 加藤和樹×小野田龍之介 対談

★★開幕記念ミニ連載 part.5★★
12月8日、世界初演、初日を迎えたミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』。稽古真っ最中の11月、ケンシロウの義兄・トキを演じる二人が、熱く語り合った。(文:臼井祥子)

INTERVIEW & SPECIAL 2021 12/14 UPDATE

●出演が発表になったときの、周囲の皆さんの反応はいかがでしたか?

加藤 「へー?『北斗の拳』やるの?」「トキやるんだ?」みたいな感じでした。周りも原作については知っていたので、期待値が高いと感じましたね。あとは「どうやるんだろう?」とか。それは僕も決まったときに思いましたけど(笑)。

小野田 僕は「出るの?」「あんまり戦う話に興味なさそう」と言われて(笑)。でも「(『北斗の拳』の世界に)いそうだよね」とも言われました(笑)。やっぱりみなさん『北斗の拳』をミュージカルにするってことについてはすごく驚いてました。

●その驚きが、製作発表を見て、納得に変わったんじゃないかと思います。

小野田 フランク・ワイルドホーンさんの楽曲の力が大きいですよね。歌を披露することで本当にミュージカルになるんだということが、ミュージカルファンの皆さんに伝わったんじゃないかと思います。

加藤 やはりどうしても『北斗の拳』というと、クリスタルキングの「愛をとりもどせ!!」のイメージがありますけど、ワイルドホーンの楽曲を披露することで、ちゃんとミュージカルの『北斗の拳』が生まれつつあるということをお知らせできたかなと思っています。

小野田 劇画の迫力は劇画の迫力で、人間には超えられないものがありますが、生身の人間が演じるからこそ出る息遣いとか言葉のエネルギー、繊細な部分を感じていただけるのがミュージカルならではなのかなと思います。

加藤 この作品は、肉と肉のぶつかり合いで、闘気=オーラがすごくフィーチャーされるんですけど、舞台でも、それぞれの役者がそこに立っている時の佇まいから、オーラをビシビシ感じることができるんじゃないかなと思います。そして我々以外の、例えば「村人」やリンやバットたちの何が何でも生きるという覚悟が、きっとみなさんの胸を打つんじゃないかと思っています。

●『北斗の拳』とグランドミュージカルという取り合わせは意外に思えますが、グランドミュージカルだからこそできるものがあるのでしょうか。

小野田 今、作っているものがまさにそうなのだと思います。(漫画やアニメを原作にした舞台作品である)2.5次元ミュージカルには、ミュージカル『テニスの王子様』やミュージカル『刀剣乱舞』など、いろんな作品がありますが、キャラクターを重視した世界だと思っています。それに対して『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』は、キャラクターの枠を超えた作品として作っていて、そういう色味の違いがあるんじゃないかと。人間ドラマを感じられるものにしています。(原作の『北斗の拳』には)なかなか共感しづらい部分があると思うんですよ。あんなゴツゴツの男たちが出てきて。でも生身の人間が音楽をふんだんに使って、いろんな技術を用いて演じるからこそ、その壁を超えて、人間ドラマをお届けできるんじゃないかな。

加藤 僕は実は結構前々から「2.5」と言われる題材をグランドミュージカルに出ている俳優たちが本気でやったらどうなるだろうと、思い描いていたんです。もちろん2.5次元舞台の特徴は理解しているし、素晴らしいと思っています。でもグランドミュージカルに足を踏み入れて、素晴らしい役者さんたちと出会って、この人たちが本気で(2.5次元舞台の題材を)やったらどうなるんだろうという気持ちが出てきて。
そんな中でこの作品が決まって、「これはホリプロさん本気出したな」と思ったし、集まっている役者たちの覚悟が尋常じゃないんですよ。それは誰もが「これは生半可な覚悟じゃできないぞ」と理解しているから。そういうエネルギーをとても感じているし、グランドミュージカルでしかできない表現の仕方、音楽、芝居、その全てを見せられる作品になっていると思います。

●トキという役について、魅力に感じているところは?

加藤 トキはすごく心優しい、自分のことより人のために動く男です。それは彼が「死の灰」を浴びる前からそうで、だからこそ北斗神拳の伝承者選びから、自ら身を引いたんですね。優しいからこそ持ちうる強さ、彼しか持ち得ない強さを持っている。それがときにラオウの強さをも凌駕するものになる。そして自分の運命を受け入れているからこその強さも持っている。そういうところだと思います。

小野田 達観した男だなと思います。キャラクターのモチーフがジーザスということもあって、みんなが常に臨戦態勢で対立している中で、トキだけは非常に冷静で、内面には熱いものを持っているんだけれども、淡々と相手を見極めたり状況を把握したりすることができる。なのであまり感情が出過ぎないように気をつけなきゃいけないなと思っています。
どうしても感情がスムーズに入るようになるとケンシロウやラオウと似たキャラクターになってしまう。『北斗の拳』の登場人物はどの役も非常にエネルギーに満ち溢れていますが、トキはそこから一歩引いた存在としていて、なおかつそれを力強く見せなければならない。そこをどう演じるかは考え続けなければならないところだなと思っています。そういう意味では、本当にトキはこの物語の中で非常に異質で、だからこそ、トキの存在によって物語が崇高なものになるところもあると思います。

●加藤さんと小野田さんはお互いの中に、自分と違うアプローチのトキを見つけたことはありますか?

小野田 俳優の持ってる素養が違うから、お客様が違うものを見つけられることはあると思いますが、あえて変えている部分はないです。

加藤 僕は龍ちゃんの声がすごくトキらしいと思ってる。ストンと入ってくる声が「トキだな」って。人を導く人って声に特徴があると思うんですよ。だから龍ちゃんのトキを見てるとすごく説得力がある。

小野田 ありがとうございます。和樹くんの佇まいも口調もトキらしく淡々としていて、全てを達観してる人物に見えるので、大人だなあと思って見ています。僕たち、現場で本当に褒めあってるんですよ。

加藤 支え合ってますね。

小野田 ミュージカル界1仲のいいダブルキャストってお互い言い合ってます(笑)。

加藤 (笑)

小野田 和樹くんは殺陣とか立ち回りを昔からやっていて、得意分野の一つとしてやってきていて、僕はあまりやってこなかったので、すごく勉強になります。

●ほかにやってみたい役はありますか?

小野田 僕はトウがやりたいです。ラオウを一途に思い続けている姿がいいですよね。1日だけやりたいな、本当に。あってもいいと思わない? 役がわり公演。平原綾香ちゃんがラオウをやるとか、May’nちゃんがケンシロウをやるとか。彼女はキックボクシングをやっているんで、大貫勇輔版ケンシロウに値する肉体の力強さも見せてくれると思う。ホリプロさんならきっとやってくれる。(笑)

加藤 俺はその場合…。

小野田 リンやりなよ!

加藤 リンではない!(笑) 今回の役の中ではトキの次くらいに好きなのがレイだから、レイかな。死ぬ役に憧れるみたいで(笑)。

小野田 “ミュージカル俳優死にがち”って説があるらしいよ(笑)。

●ありがとうございます。最後に一言、お客様へのメッセージをお願いします。

加藤 生身のアクションやフライングなどもあるので、体調管理に気をつけて、最後まで完走できるように頑張っていきます。期待していただければと思います。

小野田 玉手箱のようにいろんなキャラクターが次から次へと出てくるんですよ。

加藤 常にクライマックスだよね。

小野田 そう。常にクライマックス。だから前のめりで楽しんでいただける作品になっていると思います。寒い時期になってきましたが、我々は汗水垂らして頑張っていますので、ぜひみなさんも汗水垂らしに劇場にお越しください。

[公演情報]

ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』
<東京>
2021年12月8日(水)~12月29日(水)
日生劇場
<大阪>
2022年1月8日(土)・9日(日)
梅田芸術劇場メインホール
<愛知>
2022年1月15日(土)・16日(日)
愛知県芸術劇場 大ホール

原作:漫画「北斗の拳」(原作:武論尊 漫画:原 哲夫)
音楽:フランク・ワイルドホーン
演出:石丸さち子
脚本・作詞:高橋亜子
振付:辻󠄀本知彦 顔安(ヤン・アン)
出演:大貫勇輔 平原綾香・May’n(Wキャスト) 加藤和樹・小野田龍之介(Wキャスト) 植原卓也・上田堪大(Wキャスト) 川口竜也 白羽ゆり 松原凜子 伊礼彼方・上原理生(交互で役替わり) 福井晶一・宮尾俊太郎(Wキャスト) ほか
https://horipro-stage.jp/stage/musical_fons2021


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