インタビュー & 特集

「セリフを読み解く作業は頭も体力も使います」有澤樟太郎 インタビュー

有澤樟太郎と山下容莉枝、二人の俳優が濃厚な会話劇でおくる二人芝居『息子の証明』が今月25日(水)に幕を開ける。初めての二人芝居で、本格的な会話劇初挑戦となる有澤に話を聞いた。(撮影:増田慶 文:臼井祥子)

INTERVIEW & SPECIAL 2021 8/24 UPDATE

●いよいよ稽古が始まったそうですね。手応えはいかがでしょうか?

 今回は脚本(ほん)読みに3日くらい時間をかけているんです。長いですよね。ほかの舞台では、顔合わせと脚本(ほん)読みを1日くらいでやって、すぐに立ち稽古に入ることが多いです。でも今回3日かけたことは、めちゃくちゃ大事なことだったと思っています。
 会話劇なので、派手な動きがあるわけじゃないので、セリフがとても大切。なので一つひとつのセリフを、山下(容莉枝)さんと演出の高羽(彩)さんと3人でじっくりと読み込んで紐解いていく作業をしました。

●最初に脚本を読んだ時と、脚本(ほん)読み後でイメージが変わりましたか?

 そうですね。脚本を頂いて読んだ時に頭の中でイメージは浮かんだんですが、脚本(ほん)読みする中で変わっていったので、今は当初思い描いていたものとは全然違っています。母と息子の会話なので、さらっと流したらしょうもないことを言ってたりするんです。だからこそいろんなことができそう。展開が何段階もあるんですよ。僕には僕の目的があって、お母さんに聞きたいことを言い、次はお母さんが僕に聞きたいことを言い、格闘技じゃないですけど、僕はお母さんを前にしてジャブも打てない感じで、探り合いというか、駆け引きの面白さみたいなものがあります。

●山下さんとは2度目の共演になりますね。

 優しいオーラのある方です。西田(大輔)さん演出の『夜曲』という舞台に僕が日替わりゲストで出演した時に、ご一緒しました。日替わりゲストはすごく大事な役だったんですが、1シーンしか出ないんですよ。だから稽古場に行ってもそのシーンしか稽古をしない。それで本番を迎えて、カンパニーは出来上がっているのに、僕は自分の出るシーンしかわからないからむちゃくちゃ不安だったんです。でも山下さんが本当に温かく迎え入れてくれて、まじで安心したんですよ。
 しかもキャリアも実績も積んでいる方。そういう方とご一緒できることになって、本当にうれしかったです。

●今回の作品では決して優しいお母さんではないですが。

 大女優で今っぽくない母親像ですよね。でも『夜曲』でも決して優しい役じゃなかったので、そういう役をやる山下さんのことは想像できます。
 山下さんは、前向きでポジティブ。向こうからは壁を作らず、自然と距離を詰めてくださるんです。「今度、何日までに台本を覚えて読み合わせしない?」とか言ってくださる。そういうのって年下からお願いするのを待ってる人が多いのに。一緒に作っていくんだなって実感しています。

●有澤さんは普段は大きい劇場で大勢でやる舞台が多いですが、今回は二人芝居の会話劇。いつもとは違う面白さがあるのでは?

 面白いです。けど難しいです。一つ一つセリフを読み解く作業は頭を使うし、体力も使います。でもシンプルなんですよ。大勢の中にいると向き合う対象もいろんな方がいますけど、二人芝居なので、お互いだけですから。

●母と子の物語ということで、有澤さんのお母さんについてもうかがいたいです。

 母とは仲いいです。母も背が高くて、そういう意味では似てます。父は骨格がしっかりしてて顔がでかくて、母親は身長高くて顔が小さくて、完全に母親に似ました。子どもの頃は「速水もこみちさんみたいになってくれたらいいなあ」って言われてました(笑)。そうはなれなかったけど、もしかしたら芸能界に進もうと思ったのはその影響もあったかも。
 もちろん葛藤というか、言い合ったりしたことはあります。全部僕の理不尽なんですけどね(笑)。母親は甘やかす性格じゃなかったので、子どもの頃はファーストフード店に連れてってくれなかったし、お菓子も食べさせてくれなかったし、白米じゃなくて玄米だったし。

●体にいい食生活だけど、実は白米が食べたかった?

 白米が食べたかったですね(笑)。健康食品にハマってたんだと思います。パンも自分で作って、あの時は「押し付けんなよ」と思ってました。カップラーメンが食べたかった。今思えば、本当にありがたいことですけどね。中学生くらいの頃は反発してました。でも母は僕の反抗期に向き合ってくれたんです。
 実は中学校、転校してるんですよ。私立の学校から公立に。しかも道路一本向こう側の校区の中学に友達がたくさん通ってたので、どうしてもそっちに入りたくて、いろいろ申請したりしないといけなくて大変だったのに、全部やってくれて。本当にありがたかったです。だから(『息子の証明』で母子が8年間会っていなかったように)母親と会いたくないと思ったことはないです。実家が好きですし、地元が大好きなので。

●ダンスも歌もないお芝居一本で勝負する作品になりそうですが。

 濃厚にお芝居に触れられるいい機会です。エンターテインメント寄りの作品はたくさん経験させていただいていますが、あまりこういうストレートプレイに出演したことはなかったんですよ。事務所の先輩の松田凌さんが少人数で濃い芝居をしている舞台を観たりして、自分もいつか挑戦したいと思っていましたし、力量が試されるだろうなとも思っていました。自分にできるのかなと心配にもなるのですが、今後歳を重ねるにつれてそういう機会も増えてくると思うので、今ここで経験させていただけるのはありがたいです。

●この作品の後、がらっと変わって、『映画演劇 サクセス荘』の撮影と、ミュージカル『GREASE』があります。

『サクセス荘』はテレビシリーズの企画書の段階ですでに面白そうでした。僕はシチュエーションコメディが大好きで、出るのが夢だったんですよ。それがああいう一発撮りの作品になるとは思ってなかったですけど。映画はテレビより長いでしょうし、どうなるのかちょっと想像がつかないので…怖いですね(笑)。『GREASE』は楽曲が素敵で聴きまくっています。これを歌って踊れるんだなあって思うとむちゃくちゃ楽しみです。青春を感じられる作品になるんじゃないかな。
 いろんなジャンルの仕事に挑戦するってことは、もともと僕がやりたかったことなんですよ。これからもそうして行きたいです。まずは目の前にある二人芝居『息子の証明』を頑張ります!

公演情報は下記をご覧ください。
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[公演情報]

二人芝居『息子の証明』

2021年8月25日(水)~ 29日(日)
博品館劇場
脚色・演出: 高羽 彩
脚本: 下 亜友美
出演: 有澤樟太郎 山下容莉枝
※8月29日公演ライブ配信あり
公式サイト:https://proof-of-son.com


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