インタビュー & 特集

『メリリー・ウィー・ロール・アロング』平方元基×笹本玲奈の同い年対談&新着ステージフォト

ブロードウェイのバックステージを舞台に、人生を逆再生で描いたミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』。スティーブン・ソンドハイム作曲・作詞、女優マリア・フリードマンの演出で、英国オリビエ賞をはじめ数々の賞を受賞した本作が、5月17日東京・新国立劇場 中劇場で幕を開け、6月12日まで、愛知、大阪にて上演される。本作で、人気プロデューサー・フランク役の平方元基さんと元ベストセラー作家メアリー役の笹本玲奈さんに、お話を伺った。
文/武田吏都、撮影/増田慶、舞台写真/編集部 
[平方元基]スタイリスト/五十嵐堂寿、ヘアメイク/藤井康弘 [笹本玲奈]ヘアメイク/真知子(エムドルフィン)

INTERVIEW & SPECIAL 2021 5/17 UPDATE

――同い年で、所属事務所も同じミュージカル俳優のお2人が初顔合わせとは意外でした。
笹本 そうなんですよ。
平方 僕はあまり意外な感じがしなくて。この世界に入ったときから先輩だったので、むしろ一緒の作品をやる機会があるってことをあまり考えたことがなかった。
笹本 え、ホント? お互いの作品を観に行って楽屋に行ったりすると共通の知り合いもいるので、そのときに話して、同い年なのもこういうキャラクターなのも知っていたし(笑)。だから、私は初共演という感じがしなくて。
平方 僕はいつも舞台上の姿を観ていたから、自分よりもっと大人で遠い感じの人だと思っていたのが、楽屋で話したりすると、「あれ?普通じゃん」ってなる(笑)。初共演の人と芝居を始めるにあたっては越えていかなきゃいけないものがいろいろあるけど、それをしなくていいのはすごくありがたいですね。
笹本 ウエンツ(瑛士)さんとも写真撮影で初めてお会いしたんですけど、3時間ほど一緒にいただけでなんかもう打ち解けたもんね。私はウエンツさんのこと、小っちゃい頃から『天才てれびくん』で観ていたから親しみはあったんだけど。
平方 3人の撮影で、それぞれのソロ撮影になると、2人残されるじゃない? 普通だったら緊張するからちょっとイヤだなって思うんだけど、2人に対しては全然それがなかった。
笹本 同志感っていうかね。
平方 なんなら、ずっと昔から知ってる幼なじみみたいな。同い年って、なんかあるんだと思います。

――お互いに、俳優としてはどういう印象を抱いていたんですか?
平方 自分の持ち味というものをただ武器にするんじゃなくて、ちゃんと“役をやる”人。ストイックに役に入り込んで、なかなか抜け出せないんじゃないかなと思っていたんだけど、楽屋での様子を見ると、切り替えもすごく上手い。経験ですかね。
笹本 私は、すっごい舞台映えする方だなって。
平方 デカいからでしょ。
笹本 それもある(笑)。私が観た作品はコスチュームものが多かったから、そういう衣装が似合うことはミュージカルの俳優さんにとっては素晴らしい武器だし。あと、友達が多いのか、共演すると知った人から「ゲンキは元気にしてる?」みたいなことを(笑)、いろんなところで聞かれるんですよ。花總(まり)さんも「元気にしてるかなあ、元基くん」なんてすごく気にしてて。性別・世代問わず、すごく愛される人なんだなって。
平方 心配なんだと思います(笑)。ギャップっていうとさ、お家ではどうなの?
笹本 家族には「普段から芝居してるみたい」って言われる。会話の仕方とか、リアクションとか、くしゃみとか。
平方 くしゃみ!?
笹本 豪快なの。生まれつきのミュージカル女優なのね、と開き直って(笑)。オンとオフ、ある方?
平方 全然あるよ。稽古中でストレスのはけ口がなかったりすると……あ、僕、枕がなかなか合わなくて、家に何十個も枕があるのね。それを使って一人で本気の枕投げとかしてる(笑)。
笹本 コワイコワイ!
平方 毎日じゃないですよ! でもそういうことをやったりするときもあります(笑)。

――ウエンツさんを含めて、同世代の元親友を演じるこのミュージカル。現在(40代)から始まり、20年前(20代)に逆再生していく構成がユニークです。
笹本 この作品は世代によってテーマの刺さり方が違うような気がして。私は2013年版を観ているんですけど、今回改めてこの作品に触れると、当時よりもすごく刺さったんですよね。
平方 わかる! 僕も含めて、「お互いに親友だと思っていたヤツが今はいない」ってことはみんなにあり得ることだし。開けたくない過去をほじくったり、振り返るだけの人生があるような歳に僕らもなったんだという責任や認識を、自分に対してするようになった。それがすごくわかるなって。
笹本 役では40歳からスタートして、自分自身も今40歳に近づいている。昔にどんどんさかのぼっていくにつれ、キャラクターが今置かれている現状が切なく浮き彫りになってくるんです。2013年版は確か、キャストがみんな若かったですよね?

――全員が20代でした。前回演出の宮本亞門さんは“青春”をテーマに掲げ、あえて渦中にいる世代を集めた作品づくりをされました。その前回のサブタイトルは「それでも僕らは前へ進む」。対して今回、マリア・フリードマンさんの日本初上陸となる新演出のキャッチコピーとしてあったのは「あの頃の僕たち」。同じ作品であるのに、これだけでも視点の置き方の違いが見えますよね。
笹本 今回はわりと台本に書かれた世代のキャストになっているので、そういう意味では生々しくなるのかな。
平方 物語は過去にさかのぼっていくから、綺麗な部分が残酷に見えた方が僕はいいと思うんです。ラストシーンのフランク(役)は、その残酷さがどっちに働くのかを提示しなきゃいけない役割でもあるんじゃないかな。

――フライヤー裏面の、ウエンツさんとの3ショットは20代をイメージしたものですよね。初々しい!
笹本 ちょっと頑張っちゃいました(笑)。
平方 この撮影があったから仲良くなったっていうのもある。一緒に恥ずかしさを乗り越えて(笑)。
笹本 そうそう。明後日の方向を指さしてるみたいなポーズもして、すっごく恥ずかしかった!
平方 イメージのために、実際に20代のスタッフさんがスタンドインして撮影しているのを見ながら、「僕たちあれにはなれないね」って。溢れ出るキャピキャピ感みたいなものは、僕らにはもうなかった!(笑)


――この作品の終着点である“二十歳の頃”をうかがいたいです。笹本さんは既にバリバリ仕事をされていて、わずか1年の間に、『ベガーズオペラ』など約5本の舞台に出演。対して、平方さんは芸能活動も始めていない頃で、ここは対照的ですね。
平方 まだ福岡にいて、大学生やってましたよ。なーんにも考えていませんでした(笑)。夢なんかなくて、みんなと同じく大学に行ってサラリーマンになって家庭を持って……って、普通に人生を過ごしていくんだと思ってた。
笹本 でも私も、何にも考えていなかったです。たくさん仕事はしていたけど、その頃はたぶん夢とか希望しかなくて、仕事に対してもヘンな自信があったと思うんですよね。失敗や怖さを知らずに突き進めちゃう時期で、明るい未来しか見えていなかった。だけど今は夢とか希望だけじゃなく、半分以上が現実って感じです。これをやったらこうなっちゃう、舞台に立っていても「こういう声出したら次出なくなっちゃう」って。失敗を知ったからこそ怖いものが増えてきてしまった。でも、その怖さも含めて全部自分なんだって、今は受け入れられそうな時期にきています。ここに来るまで、20代後半ぐらいの頃は辛かったですけどね。
平方 普通は時間軸とともに知っていくことが増えていくけど、今回は逆の作業になる。
笹本 削ぎ落としていかなきゃならないよね、演じていく中で。
平方 そうしたら、めちゃくちゃ綺麗なものが見れちゃうね。残酷だけど。「あの頃に戻りたい」「あの選択しなきゃよかった」って後悔はいくらでも出るけど、絶対に時間はさかのぼれない。この作品のように戻ったとしても、「本当にあなたの行きたいところでしたか?」と聞かれると、それはわからない。キラキラのままじゃ生きられないってことも答えじゃないですか。結局何も解決していないけど、その事実を飲み込みながら、フランクはその先もちゃんと生きていけると思います。過去をほじくった結果、自分を愛でる気持ちが持てるっていうことがあると思います。この物語をやる意味は、そういうところにもあるような気がしますね。

※おふたりのグラビアをもっと見たい方は、『オモシィプレスVOL.14』に掲載。

★★★初日が開きました!ステージフォト★★★

[公演データ]
ミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』
作曲・作詞:スティーブン・ソンドハイム 
脚本:ジョージ・ファース
演出:マリア・フリードマン
振付:ティム・ジャクソン
出演:平方元基、ウエンツ瑛士、笹本玲奈、昆夏美、今井清隆、朝夏まなと 他

<東京公演>
期間:2021年5月17日(月)~5月31日(月)
会場:新国立劇場 中劇場

<愛知公演>
期間:2021年6月4日(金)・5日(土)
会場:愛知県芸術劇場大ホール

<大阪公演>
期間:6月11日(金)・12日(土)
会場:梅田芸術劇場メインホール

詳しくは
https://horipro-stage.jp/stage/merrily2021/

[平方元基]衣装/ジャケット¥98,000/ポリオリ、Tシャツ¥7,000/ブリッラ ペル イル グスト、パンツ¥26,000/オーベルジュ、チーフ¥7,000/アルクーリ(以上すべてビームス 六本木ヒルズ ☏03-5775-1623)、他私物


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