インタビュー & 特集
「第1弾よりギリギリを攻めた作品に!」青葉 譲さん×橋本祥平さんが語るブタキン第2弾!
舞台『KING OF PRISM』の第2弾となる、舞台『KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-』がまもなく初日を迎える。シン役の橋本祥平さんとアニメの監督(監督名は菱田正和)でアニメと舞台で脚本を務める青葉 譲さんにお話をうかがいました。(インタビュー全文は『omoshii press』vol.7に掲載します)
文/臼井祥子 撮影/笹井たかまさ ヘアメイク/宮村勇気
INTERVIEW & SPECIAL 2020 2/14 UPDATE
──まず舞台第1弾「Over the Sunshine!」のお話をうかがいたいのですが、青葉さんが脚本を書かれる際、アニメと舞台で書き方の違いや工夫などはありましたか?
青葉 特になかったです。プリズムジャンプの見せ方など「これをどうやって舞台にするんだろう?」と思いながら書いていました。そうしたら想像の斜め上を行くような演出で舞台になっていて驚きました。
橋本 僕はいつも脚本を頂いた時に、ある程度自分なりに演出プランを考えるんですよ。この場面はこうしたらできるかなあとか。でも『キンプリ』に限っては全然浮かばなくて僕も「これどうするんだろう?」って(笑)。だから演出については宇治川(まさなり)さんに全面的にお任せしてました。(青葉)譲さんはあんまり芝居について意見をおっしゃらないですよね。この間、ホン読みをした時も稽古場に来てくださったんですけど、誤字の訂正くらいで、僕らに委ねていただいていると感じました。だから僕らもその期待に応えて全面的に「キンプリ愛」を爆発させていこう!と思っています。
青葉 脚本家のいいところは、書き終わった瞬間に仕事が終わるところですね(笑)。アニメの監督って最後の1秒まで仕事をしないといけないんですよ。
橋本 あははは。
青葉 実は、ファンの皆さんに舞台を受け入れてもらえるかすごく心配だったんです。アニメじゃなきゃって方もたくさんいたはず。でも祥平くんが開始3分くらいで素っ裸になった瞬間にみんなの心を掴んだんですよね。僕はあれを見て「こいつすごいな!」って思った。煌めきが半端ない。「この人は舞台でシンになったんだ」と思って、すごく安心しました。
橋本 あの場面、最初に脚本を読んだ時に「服がバッて弾ける」みたいなことが書いてあって「え? できるの?」って思ったんですよね(笑)。でもできるんです。1秒でパンツ一丁になれる。それが可能なんです。舞台ってすごいと僕もあらためて思いました。
──前回の舞台の後、劇場版の続編としてアニメ「Shiny Seven Stars」が作られました。舞台からインスピレーションを得たり、何か影響はありましたか?
青葉 前回の舞台のお風呂の場面のインパクトで負けたと思ったので、悔しくてお風呂をいっぱい出しました(笑)。
橋本 言われてみればお風呂の場面たくさんありましたね。
青葉 毎週入れました。でも地上波で放送するアニメでは生身の人間がほぼ全裸というインパクトには勝てなかった。
橋本 (笑)。
青葉 あ、それと大阪公演で停電があったじゃないですか。
橋本 ありました。停電で音響や映像が落ちてしまって、(古谷)大和くん(ジョージ役)がアドリブでつないでくれて。
青葉 すごかったよね。アドリブで何分も凌いで。僕はたまたまあの公演を観ていたんです。不測の事態を面白がっちゃいけないけど、アニメと違って生の舞台にはそういうことが起きる。それも舞台の醍醐味だなあと思いました。それが「Shiny Seven Stars」の停電の場面につながっているんだよね。
橋本 え? そうなんですか?
青葉 そう。プリズムの煌めきが消えてしまったあの場面は舞台からの逆輸入なんだよ。
橋本 ええ⁉︎ すごい! うわあ。それはちょっとすごいなあ。
──舞台の第2弾「Shiny Rose Stars」には新キャストの方も多くいらっしゃいます。シンくんと関わりの深いルヰくん役の横田龍儀さんもその一人。橋本さんは共演したことは?
橋本 映像作品ではありますが、舞台では初めてです。龍儀との共演は個人的にとても楽しみにしているんです。前回はルヰくんを内藤大希さんが演じられたんですが、もう圧倒的にルヰだったんですよ。歌が素晴らしかったし、存在がルヰでした。でも今回はシンとルヰくんの絡みがすごいんです。二人の関係が密に描かれるんですが、龍儀は僕と年齢も近いしプライベートでも仲良くしているので、そういう関係は作りやすいなと思っています。何より龍儀が本気でこの作品に取り組んでいる姿を稽古初日から見てきたので、二人でルヰとシンの素敵な関係性を作れたらなと思っています。
──ほかに注目している共演者はいますか?
橋本 池袋エィス役のこばたつ(小林竜之)さん。ご本人なので(アニメで同役を務めている)、僕らにとっては誰よりも心強い味方が来てくださったって感じです。詳しくは言えないのですが、こばたつさんと大和くんのめちゃ面白いシーンがあるんですよ。
青葉 脚本家が丸投げのあそこね(笑)。
橋本 (笑)。そこを見てもらいたいなって。
青葉 こばたつはスターだから、普通に書くより任せたほうが彼の魅力を活かせると思ったし、さっきお話しした大阪での停電の件で、古谷大和くんがアドリブのきく人だとわかったので、お二人に丸投げしてみるのも面白いかなあと思って。どんなシーンになるか楽しみだよね。
──最後に読者の皆様にメッセージをお願いします。
橋本 絶賛稽古中ですが、脚本がめちゃめちゃ面白くてホン読みの段階から笑いが止まらない状態です。譲さんの書いた文字を僕たちがちゃんと表現して、皆様にお届けしたいなと思っています。前回よりも皆さんの力がより必要な舞台だなと感じています。皆さんのレスポンスがなかったら止まってしまうんじゃないかというギリギリを攻めた作品になっていますので、一緒に最高の舞台を作れたらなと思っています。ぜひご協力ください。
青葉 その皆さんの力が必要なところは、宇治川さんに「ここは舞台ではやらないほうがいいんじゃないか」っていう相談もしたんです。でも宇治川さんは「むしろここが見どころだ」ってきっぱりと言ってくれたので、安心して宇治川さんに本を委ねて、僕はお客様と一緒に素直に楽しみたいなと思います!
※このインタビューのロングバージョンを、2月19日発売『オモシィプレス VOL.7』に掲載しています。「キンプリ愛」とお互いへの尊敬に溢れたクロストークを、大きなタブロイド版でたっぷりお楽しみいただけます。ぜひそちらもご覧ください!
[プロフィール]
青葉 譲
あおば・じょう
1972年10月21日生まれ、宮城県出身。
脚本家・作詞家。菱田正和名義でアニメーション監督として活躍。テレビニメ『陰陽大戦記』『ヤッターマン』、映画『劇場版ヤッターマン 新ヤッターメカ大集合! オモチャの国で大決戦だコロン!』や、『プリティーリズム』シリーズの監督・脚本で注目を集める。最近の主な作品に映画『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』(監督・脚本)、テレビアニメ『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』(監督・シリーズ構成)、『あんさんぶるスターズ!』(監督)などがある。
橋本祥平
はしもと・しょうへい
1993年12月31日生まれ、神奈川県出身。
2013年『陽光ペイン』で初舞台を踏む。ミュージカル『薄桜鬼』シリーズ、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズなど、映像、舞台と幅広く活躍。最近の主な出演作に、舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜、舞台『幽☆遊☆白書』『巌窟王 Le theatre』、映画『劇場版ほんとうにあった怖い話2019 冬の特別篇』などがある。現在、映画『バイバイ、ヴァンプ!』が公開中。アニメ『アルゴナビス from BanG Dream!』が4月に放送開始。4月に舞台『デュラララ!!』、7月に舞台『機動戦士ガンダム00 -破壊による覚醒-Re:(in)novation』に主演する。
[公演情報]
Ⓒ T-ARTS / syn Sophia / エイベックス・ピクチャーズ / タツノコプロ /「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」製作委員会2020
舞台『KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-』
2020年2月20日(木)~3月1日(日) TOKYO DOME CITY HALL
原作:タカラトミーアーツ/シンソフィア/エイベックス・ピクチャーズ/タツノコプロ
脚本:青葉譲
演出:宇治川まさなり
音楽:石塚玲依
劇中歌:AstroNoteS
出演:橋本祥平 小南光司 杉江大志 大見拓土 横井翔二郎 長江崚行 村上喜紀 五十嵐雅 星元裕月 廣野凌大 spi 古谷大和 横田龍儀 小林竜之 栗田学武 前内孝文 及川洸 他
お問い合わせ:インフォメーションダイアル03-5793-8878(平日13:00~18:00)