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インタビュー & 特集

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INTERVIEW! 「新春浅草歌舞伎」 尾上松也さん

今年も1月2日に浅草公会堂で初日を迎え、浅草の新春を彩る風物詩として定着している「新春浅草歌舞伎」は、若手歌舞伎俳優が中心の公演で、新しい歌舞伎ファンの心をつかんでいます。若手にとっては大役にチャレンジできる大切な機会でもある「新春浅草歌舞伎」。今回出演する尾上松也さん、坂東巳之助さん、中村壱太郎さん、中村隼人さんの4人に、新春浅草歌舞伎の魅力とそれぞれの抱負を伺いました。まずは尾上松也さんの登場です。(文/仲野マリ、撮影/増田慶)

INTERVIEW & SPECIAL  2017 1/10 UPDATE

尾上松也は新春浅草歌舞伎でこれまでに『仮名手本忠臣蔵 五・六段目』の勘平、『義経千本桜 川連法眼館の場』の狐忠信、『与話情浮名横櫛』の切られ与三郎など、時代物、世話物の大役に初役で挑んできた。出演メンバーの中では年長ということもあり、一座を牽引する責任と自負を感じさせる。

 『棒しばり』は初役のつもりで一から教わります

 「『棒しばり』は2010年に自主公演『挑む』でやらせていただきましたが、そのときは1日(2公演)だけだったので、あっという間でした。そのときに(市川)團蔵のお兄さんに教えていただいたのですが、ずいぶん前のことですし、今回またゼロから取り組む気持ちで、改めて團蔵のお兄さんにお稽古を見ていただくお願いをしました。巳之助くんの太郎冠者としっかりコンビを組んで踊り、体の中に入れ直していきます。

『角力場』は、以前、四国の金丸座でのこんぴら歌舞伎で与五郎と長吉の二役をやらせていただきました。今回は長吉のみですので、さらに集中して臨みます。『吉野山』の忠信は初役です。先輩方の舞台を何度も拝見させていただいてきましたし、通し狂言としての『義経千本桜』は私たち歌舞伎に携わる者にとって、とても大切にしている作品なので、忠信をやらせていただけるのは光栄です。(尾上)菊五郎のお兄さんがお稽古を見に来てくださるということで、いろいろ教わりたいと思っています。また、静御前の壱太郎くんとは、踊りでご一緒するのは初めてです。早見藤太の巳之助くんと3人ががっぷり組むことも、今までなかった経験なので楽しみです」

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 忠信が体で語る「物語」がカッコいい!

 『吉野山』の中盤、足を休める静御前の前で忠信(実は狐=狐忠信)が、竹本(義太夫の語り)に合わせ屋島の合戦の場面を「物語る」場面がある。

「そこがとても好きなんです。初めてご覧になるお客様からしてみると、急にパントマイムが始まったみたいな感じで一瞬びっくりされるかもしれませんが、そこを違和感なく見ていただけるかというところに芸の力が必要なんだと思います。合戦の場面の描写なのでそんなに難しいことを言っているわけではないのですが、体の表現が詞章(歌詞)とマッチしていないとちぐはぐになる。忠信の真の見せ場として成立するように、きちっと演じていきたいです」

 終盤は早見藤太と花四天(捕り手)が賑やかに登場し、場の空気が一変する。

「笑いを誘う場面もあり、立廻りもあり、お客様にはお正月らしい華やいだ気持ちで劇場を後にしていただけるので、打ち出し(最後演目)にうってつけですね」

 ミュージカルはこれからも続けていきたい

  松也は平成24年『ボクの四谷怪談』(お岩)をきっかけに、『ロミオ&ジュリエット』(ベンヴォーリオ)、『エリザベート』(ルキーニ)、『狸御殿』(主役・狸吉郎)とミュージカルの出演を重ねている。

「ミュージカルについては1回出演できればよしという考えではなく、チャンスをいただけたら定期的に携わっていきたいと思っています。ありがたいことに、これまで年に1本のペースで出演させていただきました。今年は予定がありませんが、年に1本ミュージカル!は、これからも目標に掲げて、挑戦を続けます」

 歌舞伎とミュージカル、両立は難しくないのだろうか。

「ミュージカルは一般に公演期間が長いので、同時期に歌舞伎とミュージカルをやるということはなく、基本的にはどちらかです。ただ2015年夏、『エリザベート』に出演しながら自主公演『挑む』を主催したときは、正直大変でした。毎年やっている自主公演をとても大事にしているので、公演日数はたった1日でも絶対手を抜きたくない。でもそのことでミュージカルの方がおろそかになったり悪影響は絶対に出してはならない。毎朝起きて声が出るかどうか、本当にドキドキしました」

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 歌舞伎の「型」の力を改めて見直す

  映像作品やバラエティなど、最近はミュージカル以外にも仕事の幅が広がってきた。

「おかげさまで、映像もバラエティも、自分の好きなジャンルのお仕事のお話をいただいています。いい形でチャンスが巡ってきていますので、これからも積極的にやっていきたいと考えています。外の仕事を経験してみて改めて思うのは、歌舞伎ってすごいな!ということですね。これは他の演劇にはない力です。『エリザベート』のルキーニというお役にしてみても、役は全部自分がゼロからつくりあげる。ところが歌舞伎の場合は「型」という道筋がある。歴史の中で先人たちが作り上げてきた大きな演技システムの偉大さを、改めて実感することが多いですね」

 大役に挑戦する意気込みこそ浅草歌舞伎の魅力

 「新春浅草歌舞伎は、自分たち若手がよりお客様に近づくことによって、歌舞伎に興味を持っていただき、新しいお客様を呼ぶという使命を持った公演だと思いますので、親しみをもっていただく工夫は毎回考えていきたいですね。ですが、浅草にいらした皆様に一番観ていただきたいものは、何よりも大役に挑む私たちの姿、初役を自分のものにしようとする意気込みなんです。ほとんどが初役で、それもこれからの長い歌舞伎人生で何回も何十回も演じることになるだろう有名なお役ばかり。そのお役に初めてチャレンジし、かつプロとしてお客様に納得していただけるだけの公演として成功させる意気込みで奮闘する私たちを、ぜひ見届けにいらしていただきたいです」

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おのえ・まつや●二代目/屋号:音羽屋  
六世尾上松助の長男。昭和60年1月30日生まれ。平成2年に二代目尾上松也を名乗り初舞台。自主公演「挑む」を長年主催するなど意欲的に歌舞伎に取り組む一方、ミュージカルやテレビ出演など多方面で活躍、人気を集めている。

★★★お知らせ★★★
最新刊「omoshii mag vol.8」に、尾上松也さん、坂東巳之助さん、中村壱太郎さん、中村隼人さんがご登場!
ぜひ、誌面でもカッコイイお写真とインタビューをご堪能ください。

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『新春浅草歌舞伎』
1/2(月)~26(木)浅草公会堂
出演/尾上松也、坂東巳之助、中村壱太郎、中村隼人/中村錦之助ほか
☎0570・000・489(チケットホン松竹)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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