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INTERVIEW!『みんな我が子』長塚京三さん-Part.2

12 月2日より新国立劇場にて上演される、アーサー・ミラーの名作『みんな我が子』。Part.1 に引き続き、長塚京三さんにお話を伺いました。(写真/森口信之、取材・文/湊屋一子)

INTERVIEW & SPECIAL  2011 12/1 UPDATE

強い父親と愛情深い母親が作る、温かい家庭。表面は穏やかな家庭に、強い感情の嵐が吹き荒れる。愛と憎しみ、裏切りと信頼、アーサー・ミラー作『みんな我が子』には、一見相反するものを同時に持つ、人間のリアルな思いが描かれている。家族には弱みを見せず、虚勢を張る父、ジョーを演じる長塚京三さん。今、この年齢でこの役を演じられることに、無上の喜びを感じている。

「ジョーのことを考えると、自分の父親のことを思いますね」

 長塚さんの父も、どちらかといえばジョーと同じように高等教育を受けず、働いて働いて、一家を養ってきた。
 今で言えばワンマンで横暴な面もあったが、すべてを引き受けるその力強さが、今、当時の父親の年齢になった自分にあるのかと自問すれば、なかなかイエスと答えられる男性はいないだろう。

「自分で自分の道を切り開いてきた人たちだから、個性も強くて、愛情の示し方も独特なものがありましたね。だから子どもたちには、その愛情がなかなか受け入れられない。
 今考えれば、もっと親孝行すればよかったとか、話をしておけばよかったとか、思うんですが、その時はねえ……」

 今回、ジョーを演じる上で、記憶の中の父の姿を思い出している。

「最近、世の中のいろんなことを見ていて、先人の描いていた未来は、どんなだったんだろうと思うんです。彼らが今の時代を見たら、どう思うだろうって。
 もちろん昔のほうが今より全部良かったってことはないけど、切り捨ててきたものの中に、大事なものがあったんじゃないか。古いものを批判するのは簡単だけど、じゃあ今がはたしてそんなにいいのか? 昔の彼らが思い描いていた未来は、今のような世界じゃないんじゃないかなと。
 そのころ彼らが思い描いた世界は、どんなだったのか。よく考えますね」

 そうした迷いのある時代に、この作品を上演するというのも、またひとつの縁だろう。

「(演出の)カトナーも言ってたけれど、この作品には、アメリカの文化や風習、第二次世界大戦後という枠を越えた、普遍性があります。ギリシャ悲劇のような。
 ただ、悲劇と捉えられることが多い芝居だけれど、大きなサプライズもあって、根底には温かいものが流れている。内容的にも、演技的にも、学ぶべきところは多い作品ですよ。

 麻実れいさんをはじめ、共演者のみなさんもそれぞれ個性的だし、良いカンパニーでセンセーショナルな舞台が出来ると思います」

 古典や翻訳劇がやりたいという長塚さん。素の自分から離れれば離れるほど、演じる上では、役のリアリティーに近づいていける。

「ジョーは、自分が今、まさにやりたいと思う役。アーサー・ミラーの作品は、ギリシャ悲劇をチェーホフのようにやっていく。彼の描いた父親像を、丁寧に、作品に敬意を持って演じたいですね」


長塚さんからメッセージです!

★プロフィール
長塚 京三(ながつか・きょうぞう) 1945年7月6日生まれ。
早稲田大学文学部演劇科中退。フランス留学中に映画『パリの中国人』(1973年)に出演。1975年帰国し、そのまま俳優業を続ける。“理想の上司”に選ばれるなど、世代を超えて人気を博し、映画、ドラマ、舞台、コマーシャルなど活動は多岐に渡る。2011年はドラマ『マドンナ・ヴェルデ』(NHK)、『家族法廷』(BS朝日)に出演した。

★公演情報はこちら  公式ホームページ

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