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インタビュー & 特集

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INTERVIEW! Dステ19th『お気に召すまま』青木豪さん×松尾貴史さん

D-BOYSが出演し、青木豪さんが脚本・演出を手がけるシェイクスピアの喜劇作品。『ヴェニスの商人』『十二夜』に続くオールメールシリーズ第3弾『お気に召すまま』が、この秋、上演される。青木さんと客演の松尾貴史さんにお話を伺った。
(撮影/熊谷仁男 文/小柳照久)

INTERVIEW & SPECIAL  2016 8/5 UPDATE

Dボーイズによるオールメール三部作の完結編!?

−−歌舞伎俳優とも、オネエ様たちとも全く違う、男優による新しいタイプの女役芝居が印象的なD-BOYS×青木豪さん、そして没後400年のシェイクスピアのトリプル・タッグによる新作が登場ですね。

青木 『ヴェニスの商人』(2011年)、『十二夜』(2013年)に続いて今回は『お気に召すまま』を上演します。シェイクスピアの時代は男優が女性も演じていたんですが、D-BOYSでシェイクスピアを上演するのであれば、初演当時のようにオールメールで、という考えがあって、まずは座内でオーディションをさせていただいたんですけど、女役選びがメインになりました。男役はこの人がこの役を演じたら、というのが思い描きやすいんですけど、女役を演じたらどうなるかは、声を聞いたり、動いてもらったりとか、人となりをみないとわからないですね。背の高さを基準に組み合わせてみたりもしました。女役は系列が二つあって、前山剛久君とか西井幸人君とかはキレイどころでしたが、遠藤雄弥君や山田悠介君に女役の台詞を読んでもらったらものすごくブスに見えたので、そちら系の役を演じてもらうことが決まりました。

松尾 役者としては、お客さんが観る時の手助けをと思っています。女役を演じる俳優を、周りが女性として扱うことによって女性と見えるよう、全体でバランスを取る必要があります。男役の俳優は普段演じる時よりも男性度をちょっと高めにしなくちゃならないかなって思います。そうすると、コントラストでちゃんと女性に見えてくるんですよ。グレーは白の中にあると黒に見えるけど、黒のなかだと白く見えますよね。そういう男女比をバランス良く見せるのがポイントなのかと思います。実は女役を演じる俳優との芝居ってあまり経験ないんですけどね。

青木 今回で3作目となるシェイクスピア・シリーズですが、取り上げた作品はいずれも劇中で、女性を演じている男優が男装する場面があるんです。男装ヒロイン三部作ですね。役者は大変でしょうが、楽しく遊んでほしいです。

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現代における古典作品の上演について

−−シェイクスピア=長くて台詞を聞き取るのが大変というイメージがあったのですが、D-BOYS×青木さんのプロダクションはスピーディで現代的な香りがします。

青木 『ヴェニスの商人』や『十二夜』の時のように今回も結構カットしました。

松尾 でも、言葉の量は結構膨大ですよね(笑)

青木 僕は割と演劇好きでたくさん観てるんですが、まったくわからない言葉が続くとウトウトしてくるので(笑)、自分がウトウトしない作品を作りたいなと思ってたんです。

松尾 演出家が稽古しながら寝ちゃうと大変(笑)。

青木 といって、全部わかる言葉だけっていうのもあんまりなんで、とりあえず、宗教を扱っているところや、昔のままのギャグが残っているところをバッサリ切っていこうと。また、元来は宮殿で始まり、森の場面を経てまた宮殿に戻ってくる話ですが、前半は宮殿、後半は森と、場面もざっくり分けた方がわかりやすいかと思って、構成も変えました。2時間位に収まりそうです。

松尾 どういうニュアンス・テンポ・立体感で演じるかは、台本を読んだ段階だと、どうとでもできちゃうんです。ただ、想像するのって結構エネルギーを費やしちゃうので、最初とりあえずは何も考えずにボーっと台本を読みました。上演時間は短くするといっても、2時間あればそうとうな世界観が構築できるはずなので、そのあたりの交通整理から役を作っていきます。

青木 翻訳の松岡和子さんと話をしていたら「当時のシェイクスピア劇団って人数がいるわけじゃないから、一人二役やってたのよ」って教えてもらって。香盤表(場面ごとの登場人物を書き出したもの)を作ってみたら、多少無理はありましたが、確かに一人二役できるんじゃないかと見えてきまして。

松尾 僕は前の侯爵と今の侯爵の二役を演じますが、一か所もの凄い早さで入れ替わってる場面がありますよね。

青木 松尾さんはいろんな役に瞬時に変身できるから、僕も楽しみたいと(笑)。

松尾 ありがとうございます。お客さんが「あの役者、たまったもんじゃないだろうな」と思ってくれたらシメシメという感じです。盛り上がってくれたらいいな。稽古はこれからですけれど、不寛容と寛容の人物、権力は持っているけれど下品な権力者と、思慮深く慕われているけれど権力がない人物を、声とか所作とかリズムなどを駆使し、どう演じ分けていくべきなのかと悩みはじめたところです。

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英国古典喜劇を21世紀の日本で再構築

−−時代も場所も遥か彼方の作品です。喜劇とはいえ、台本だけだとどこがおかしいのかわからないこともあるシェイクスピアの喜劇ですが、いざ劇場で舞台を観ると、知らず知らずに笑っていることが多々あります。何かメソッドはあるんですか?

松尾 笑いの種類ってたくさんあって、何をどうやれば笑われるかがわかればお笑い芸人に苦はないです。でも、変な声を出したり、突然声が詰まるだけでおかしみが生じることがありますよね。だから「だ~れだ?」「あたり~!」ってだけでも笑いに変えることができるんです。こうあるべきだ、と思っているものが予期せずずれた時、お客さんの緊張の糸を切った時、台本の中に笑いの要素が見えなくても、笑いは成立します。さらに、台本の中の何かと芝居がリンクすると、化学反応がおきて爆発的に面白くなるってことがあるんです。

青木 稽古場では、この人がこうやったら面白いだろうなと思ったことを演出家として提示し、まずやってもらいます。それが面白かったらそれでいくし、違ってたらまた探るしって感じです。今までも、みんなと均等な立場で、全員で台本に向かって来ました。D-BOYSのカンパニーの魅力の一つです。

松尾 D-BOYSの皆さんは、シュッとしているのにシュッとしてないこともやる、そして、みんなが上を目指してますね。

青木 毎回、公演が終わると反省しつつも、次は何をやりたい、というのが出てくるので、前回から今回までもあれこれ考えていたら3年がたってしまいました。シェイクスピアの作品って、セットとか音響とか照明とか何もなかった時代に書かれた分、どうとでも作れるんですが、ストーリーの軸がすごく太いので、ドラマを安心して観ていられますし、それでいて揺れる時は思いっきり揺らすのでワクワクして観られるのが魅力ですね。

松尾 「劇」薬って言葉がある位、刺激次第で毒にも薬にもなるのが演劇の魅力じゃないかな。筋がわかってるのに面白い、恋人たちのKISSみたいに何度でも楽しめる舞台になるよう気張りますのでよろしくお願いします。

 

[プロフィール]

okini_02青木豪

あおき・ごう

1997年に劇団グリングを旗揚げ、14年の解散まで全ての作品の脚本・演出を手掛ける。13年、文化庁新進芸術家派遣制度により1年間ロンドンへ留学。09年に脚本を手がけたHTBスペシャルドラマ『ミエルヒ』で第47回ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、NHK FMシアター『リバイバル』でABU賞と数多く受賞、その活動は多岐に渡っている。

 

okini_03松尾貴史

まつお・たかし

俳優、DJ、コラムニスト、折り紙作家など、さまざまなジャンルで活躍。最近の主な舞台にAGAPE store『七つの秘密』(G2 演出) 『麦ふみクーツェ~everything is symphony!!~』(ウォーリー木下 演出)、オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『マーダー・フォー・トゥー』などがある。

 

[公演情報]

本ビジュアル のコピー

Dステ19th『お気に召すまま』

[東京]10月14日(金)~30日(日) 本多劇場
[山形]11月12日(土)~13日(日) シベールアリーナ
[兵庫]11月19日(土)~20日(日) 兵庫県立芸術文化センター阪急 中ホール
作:W・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出・上演台本:青木豪
出演:柳下大、石田圭祐、三上真史、加治将樹、西井幸人、前山剛久、牧田哲也、遠藤雄弥、松尾貴史、鈴木壮麻、大久保祥太郎、山田悠介  ※台本の登場順
お問い合わせ:ワタナベエンターテインメント 03-5410-1885(平日11:00~18:00 )
公式サイト http://okinimesumama.dstage.jp

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