インタビュー & 特集

INTERVIEW! 『キンキーブーツ』小池徹平さん&三浦春馬さん

シンディ・ローパーのパワフルな楽曲で綴られたブロードウェイの大ヒットミュージカル『キンキーブーツ』。今年日本キャスト版、来日版と立て続けに上演されることになり注目が集まっています。7月21日からの舞台に臨む小池徹平さんと三浦春馬さんにお話を伺いました。『1789 ーバスティーユの恋人たちー』で堂々主演を務め何段階も成長した感のある小池さん、憧れのローラ役をつかみ初のドラァグクイーンに挑む三浦さん。実力ある二人の初タッグに期待が高まります。(取材・文/小野寺亜紀)

INTERVIEW & SPECIAL 2016 7/12 UPDATE

2013年のトニー賞で13部門にノミネートされ、作品賞など6部門を受賞した大ヒット作『キンキーブーツ』。三浦春馬さんは同年、ニューヨークでこの舞台を観劇し、大きな衝撃を受けました。
IMG_2864_pp三浦:ローラは登場した瞬間から圧倒的な存在感と歌唱力で観客を惹きつけます。本当に素晴らしいキャラクターで、日を増すごとに「あのローラを演じたい!」と思うようになりました。今までこんなにパワフルでインパクトの強い役どころはやったことがなかったし、振り切った役どころはいつか挑戦したいと思っていました。ローラはドラァグクイーンとして美を追求し、その中で一番になりたいというポリシーやプライドを持っています。その内面もどんどん掘り下げたいし、どの角度から見ても素晴らしくキレイなローラでありたい。ひとつのアートとして見ていただけるような、そんなアプローチをしていきたいです。

イギリスの田舎町にある老舗靴工場の跡取り息子、チャーリー・プライスを演じるのが小池徹平さん。父が急死し経営難の工場を継ぐことになったチャーリーは、ロンドンで出会ったローラにヒントを得てドラァグクイーンのためのセクシーな“キンキーブーツ”を作る決意をします。
小池:台本をいただいてから役をもっと深く追求していきたいと思っていますが、映像を観たり楽曲を聴いたりしている段階では、チャーリーは結構繊細な人間だなと思います。彼がローラと出会って人間的に変わっていく姿、心情の変化が歌の中に表れています。職人たちがずっと紳士靴を作っていた工場で、新しいチャレンジをしていく。彼は人生の転機というぐらいのすごい賭けに出る、大胆なところも持ちあわせています。支えてくれる周りの人々と関係を築いてく芝居なども興味深く、早く演じたいですね。

IMG_2922シンディ・ローパーが全曲作詞作曲をこなした音楽の力強さも大きな魅力。三浦さんは先頃、ニューヨークでシンディからレッスンを受け、ロサンゼルスでは演出・振付のジェリー・ミッチェルとも顔を合わせました。
三浦:ジェリーさんからは「春馬は春馬なりのローラを演じてくれればいいよ」という力強い言葉をいただき、少し肩の荷が下りたのですが、歌やダンスに関しては本国のチームに負けないよう努力を積んでいきたいです。この作品の一番の魅力は楽曲の力強さ。観終わった後も耳に残る素晴らしい曲を、シンディ・ローパーさんが作られています。さらにこの作品が持つメッセージ性も魅力。“他人を受け入れれば自分が変わる”“自分が変われば世界が変わる”というすごくキャッチーな、みんなに受け入れられやすい永遠のテーマを強く感じます。
小池:楽曲は全部聴いたのですが、ポップでパワフルな曲ばかりで音楽的にすごく格好いいと思いました。ただ僕は高いキーの歌に悩まされそうだなぁというちょっとした不安とワクワクがあります(笑)。チャーリーは人生に悩みながら人生を再建し、成長していく。そこに歌が入ってくるわけで、作品のパワフルさ、トニー賞をとった熱を日本版でどうお客様に伝えられるのか。相当練習しないといけない大変な役だと思うので、今はそれに耐えられる基礎体力の維持、身体作りをしているところです。
三浦:来日版は歌も踊りもすごくレベルが高いと思います。僕はロサンゼルスで、(来日版でローラを演じる)ハリソン・ジーさんの舞台を観ましたが、190㎝を越える彼がキンキーブーツを履いて登場すると、その存在感は凄まじいものがありました。もちろん歌もそうですし、嫉妬を覚えるぐらい素晴らしいローラで、本当にパワフルで見応えがあり、どのシーンも圧倒されました。その素晴らしいキャスト陣が日本にやって来るので、僕たちも一生懸命頑張って作品が持っている重要なテーマや高揚感を日本の皆さんに届けたいです。例えばチャーリーは、父に敷かれたレールがイヤで違うことを目指していたけど、熱意を注げられなかった。そんな中で父の急死により靴工場の従業員たちを養っていくことになり、「どうやってこの先生きていけばいいんだろう」と思っていたときに、ローラからヒントをもらうんです。ローラもチャーリーもそうやって悩み抜く。この作品は最初から最後まで、“他人を受け入れてどんどん成長していくサクセス・ストーリー”なんです。各々が違うサクセス・ストーリーを持っている。そこを日本語で深く理解していただけたらいいなと思います。

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アメリカで本場の洗礼を受けた三浦さんから出てくる言葉は、どれも熱い。そんな三浦さんに期待の目を向けるのが小池さん。とてもいいコンビぶりです。
小池:僕が思うに、日本版の魅力はまず春馬のドラァグクイーン役だなとすごく思います。実際にブーツを履いて一緒に撮影もしたけど、存在がよりでかくなるんですよ。もう見上げると首が痛いぐらいに(笑)。彼も今身体を鍛えているし、ウィッグとかをつけると見た目のインパクトからすごいはず。日本のお客様は一瞬「誰だろう?」と思うぐらい変化があると思います。もちろん日本語で演じるので皆さんにも分かりやすく伝わるだろうし、素直に楽しんでもらえると思います。

「今、稽古のためにヒールを買って履かれているそうですね」と話を振ると、三浦さんはこんなエピソードも披露。
三浦:主に家の中で履いています。日常生活では常につま先立ちになるわけで、「こういう動作が辛いんだな」というのをつかむためにも日々履いています。日本ではまだハイヒールで出歩いたことはないのですが、ニューヨークでは夜な夜なドラァグクイーンの格好をして、友達と一緒にパーティーへ行ったことがありました。何の役に立つのか分からないけれど、やってみるのとやってみないとでは違うかなと思って。楽しかったです(笑)。

このエピソードには小池さんもびっくりした様子で笑っていました。最後に改めて抱負を語りました。
小池:公演を重ねてパワーアップし、二人の信頼関係も芽生えて熱いミュージカルをお見せできると思うので、ぜひ楽しみにしていてほしいです。
三浦:煌びやかなショーという瞬間もあるのですが、すごく心温まるシーンがいくつも用意されている作品です。例えばチャーリーとローラの友情が芽生えるときのナンバーも素晴らしいですし。ジーンとくるストーリーなので、そこをしっかり届けられるよう作り上げて、皆さんの前に現れたいです!

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ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』<日本キャスト版>
脚本:ハーヴェイ・ファイアスタイン
音楽・作詞:シンディ・ローパー
演出・振付:ジェリー・ミッチェル
日本版演出協力/上演台本:岸谷五朗
訳詞:森 雪之丞
出演:小池徹平、三浦春馬、ソニン、玉置成実、勝矢、ひのあらた 他

◆東京公演
7月21日(木)~8月6日(土) 新国立劇場 中劇場(完売)
S席13,500円、A席12,000円
お問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00~18:00)


◆大阪公演
8月13日(土)~8月22日(月) オリックス劇場
S席13,500円、A席11,500円、B席9,500円、C席7,500円、D席5,500円
お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)


ブロードウェイ・ミュージカル『キンキーブーツ』<来日版>もこの秋上陸!
◆東京公演
10月5日(水)~30日(日) 東急シアターオーブ

◆大阪公演
11月2日(水)~6日(日) オリックス劇場 HP http://www.kinkyboots.jp/

 


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