インタビュー & 特集
mag4連動企画 2 ウォーリー木下さん
4月25日より東京公演が開幕したハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』。その演出家・ウォーリー木下さんにお話をうかがいました。
(撮影/笹井タカマサ 文/武田吏都)
Ⓒ古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
INTERVIEW & SPECIAL 2016 4/28 UPDATE
超人気バレーボール漫画『ハイキュー!!』は“ハイパープロジェクション演劇”と銘打たれて、2015年11月に初舞台化。その演出家として白羽の矢が立ったのがウォーリー木下だ。
「映像技術との融合というのが企画段階からあり、その流れで僕の名前を挙げていただいたようです。『ハイキュー!!』舞台化の案は、たぶんいろんなところから持ち込まれていたはず。その中でこのチームはスポ根ものの汗臭さにあえて逆行するようなデジタル的な要素をプラスするというのを提案したそうなんですね。『ハイキュー!!』の原作者も漫画の世界で新しい挑戦をされている方で、同じように、舞台での挑戦の素材としてこの作品が使われることを喜んでくださったというか。原作サイドと舞台の製作サイドの方向性が、うまいことマッチングしたんだと思います」
製作サイドから木下への最初の声掛けは「バレーボール興味ある?」だったそう。
「『ハイキュー!!』という名前は出ませんでした(笑)。なので、僕も構えずにいられたというか。もともとスポーツと演劇は相性がいいと思っていて、大学を卒業して劇団を旗揚げした頃に、マラソンとか蹴鞠とかを題材にした作品をやっていたんですよ。だから久しぶりにスポーツものができると思ってうれしかったですね」
(木下が影響を受けた90年代の小劇場ブームのスタイルを)それらを全く知らない世代の若い俳優たちが受け継ぎ、体現しているところも面白い。
「このぐらいの世代の男優ばかりのカンパニーというのは初めてですが、すっごいやりやすかったです。座長の須賀(健太)くんがベテランというのもあるのか、若いカンパニーという意識は、僕の中にはなかったですね。みんなめっちゃ真面目で、自分たちで考えて自主的にどんどん積み上げていってくれる。それはまさしく劇団に近い作り方でした。全員の意識がものすごく高い。そして異常に仲がいい(笑)」
(『omoshii mag』vol.4より抜粋)
[プロフィール]
ウォーリー木下
うぉーりー・きのした
1971年12月20日生まれ、東京都出身。
演出家・劇作家・フェスディレクター。sunday(劇団☆世界一団を改称)の代表で、全ての作品の作・演出を担当するほか、劇団以外の公演も数多く手がけている。
[公演情報]
ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』”頂の景色”
[大阪] 2016年4月8日(金)~4月17日(日) シアターBRAVA!
[東京] 2016年4月25日(月)~5月8日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo
原作:古舘春一『ハイキュー!!』(集英社『週刊少年ジャンプ』連載中)
演出:ウォーリー木下
脚本:中屋敷法仁
出演:須賀健太/木村達成/小坂涼太郎 三浦海里 塩田康平 橋本祥平 川原一馬 秋沢健太朗 猪野広樹 冨森ジャスティン ほか
お問い合わせ:ネルケプランニング●03-3715-5624 (平日11:00~18:00)