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インタビュー & 特集

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INTERVIEW!『Honganji』水夏希さん

戦国のダークヒーロー織田信長と仏門のカリスマ、石山本願寺の顕如。混乱の乱世を舞台とする戦国人間ドラマ『Honganji』。大阪、名古屋公演を経ていよいよ2月17日から東京公演が開幕します。顕如を演じる水夏希さんに、公演の見どころや役作りについて、また共演者についてお聞きしました。(取材・文/大原薫、撮影/笹井タカマサ)

INTERVIEW & SPECIAL  2016 2/16 UPDATE

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――織田信長と顕如の対立を描いた『Honganji』。どんな作品に仕上がっているのでしょうか?
これまで信長と顕如の対立について描いた作品はあまりなかったそうですが、今回は信長と顕如が幼馴染だったという新たなフィクションの設定を加えて舞台化されているんです。信長は「鬼の第六天魔王」と呼ばれて非道な人物と言われていますが、実は心の底には優しさを抱いていた人。平和な世の中を作るために、心を鬼にして戦をしているというストリーになっています。信長を演じる陣内(孝則)さんは舞台上では常に大きな声を出して、立ち回りも殺し合いもしていますが、根底には誰しも人間が持っている優しさがラストシーンににじみ出ているんですよね。そういう交錯するのが出てきているのが面白いところだなと思います。

――そして水さんは、信長と対立する石山本願寺の顕如を演じます。
顕如は浄土真宗の僧ですから、動と静でいえば「静」。動かないで人を説得し、思いを届けるというのが難しいです。共演の男性たちが大きな声の迫力の中、静かな威圧感を出さないといけないのに苦心していますね。

――水さんは実際に本願寺にも行かれたそうですね。
はい、プライベートでも行きましたし、本願寺関係者の方にもお会いして本願寺の奥の書院まで見せていただきました。西本願寺のご門主様は、親鸞聖人から直系のお血筋の30代の方で、3メートル手前でも目が合わせられないくらいのオーラをお持ちなんだそうです。顕如は親鸞上人にさらに近い血族の方の役ですから、「これは簡単な気持ちでやってはいけないな」と気を引き締めました。

――実在の人物を演じる難しさもありますよね。
築地本願寺に伺ったとき「舞台ではいろんな人が演じていますから、実際の浄土真宗とは切り離して見ますよ」と言っていただいたのですが、やはり浄土真宗の方々にも実際に納得していただける役作りにしたいと思ったので。浄土真宗のことも勉強したら、自分が納得する部分もたくさんあったんです。「これまで自分が頑張ってきたから、今の自分があるわけではなく、自分が頑張れたこともすべて阿弥陀様のおかげ。協力してくれた周りの方やチャンスをくれた方のおかげだから、奢りを捨てなさい」という教えがあって、ハッとしましたね。

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――脚本の斎藤栄作さんのブログを拝見すると「脚本作りでは水さんにもいろいろ意見を聞いた」とありました。
斎藤さんや演出のウォーリー木下さんともいろいろ話し合いましたね。たとえば、顕如が「私はどうしたらいいのだろうか」と自問自答するシーンがあるんですが、浄土真宗は自分で解決というより、「他力本願」といって、阿弥陀様の力で本願をかなえていただくという教えなんですよ、なので「こうしたらどうですか?」と意見を言わせていただきましたね。

――そうですか、役柄を深くとらえてらっしゃるのですね。今回の水さんは、「静」の演技に挑戦されていらっしゃるんじゃないかと思います。
大迫力の陣内さんと対峙する場面もあって、はじめは「大丈夫かなあ」と思ったんです。でも、大勢の門徒の皆様の思いを背負って本願寺を守るという意味では、宝塚で組子を背負い、お客様の思いを受け止めて舞台を務めるところと共通するものがあるかなと思って。だから、気持ちの置きどころとしては、男役のときと同じようでいいんだと思いました。だから、今はなんだか、普段の気持ちも男役のときみたいにサッパリしちゃって……(笑)。共演者の方にも「こんなにサッパリした元宝塚の方に会ったのは初めてです」と言われました(笑)。

――陣内さん以外にも多彩な共演者が出演していますね。
いろんな出身の方がいらっしゃるんですが、大阪名古屋の公演を経て、バランスが取れてきたなと思います。陣内さんは劇中では怒鳴ってばかりですが、カーテンコールでもお客様をあの手この手で楽しませてくださるし、諸星(和己)さんのエンターテイナーぶりも素晴らしい。平将門役の(市川)九團次さんは本格的な歌舞伎として演じていらっしゃるので迫力があります。そして韓国から来たグァンスとセヨンも、二人とも全然キャラが違うんですよね。セヨンは人懐こくてグァンスは最初人見知りだったんですが、今は本当に皆に心開いてのびのびやっているのを感じます。顕如と対立するルイス・フロイス役の植本(潤)さんは『屋根の上のヴァイオリン弾き』以来の共演です。潤さんと二人で対立する場面が2つあるんですが、毎回いろんな引き出しを出してくるのが面白いですね。

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――『Honganji』の魅力は?
歴史物の面白さもあり、プロジェクション・マッピングでゲーム的な感覚もあり、素晴らしい扮装の2次元的な面白さもある。オープニングは超カッコいいですしね。戦いのシーンもいくつかありますが、今も戦いの歴史は続く中で、最終的には人を信じることが明日につながっていくんだなと思いますね。稽古場でもいろんなジャンルの方がいらっしゃるんですが、人と人が顔を突き合わせてしゃべって、その言葉を信じるからつながっていけるんだなと思うんです。作品を信じること、自分の役と相手役を信じること。そういう思いでつながった作品だなと思います。

――さて、この夏ブロードウェイミュージカル『シカゴ』宝塚OGバージョンがニューヨークで公演される事が発表になりましたね。水さんもヴェルマ役でご出演です。
そうなんです。今は『Honganji』をやっているので、『シカゴ』のあの衣装で踊っている姿が自分でも想像つかないですし、『Honganji』で初めて私を見た方は『シカゴ』を見たらびっくりされるかもしれません(笑)。ブロードウェイで本物の『シカゴ』をやっているすぐそばで上演する。しかも、女性だけの『シカゴ』は世界初なので、それをニューヨークでできるのはありがたいことだなと思います。また、体を鍛え直して頑張らなきゃ。
今もマチネとソワレの間には筋トレをして汗をかいているんですけど(笑)。その前にミュージカル出演もありますし、作品ごとにまったく違う筋肉やメンタルを必要とされるなと思いますね。今年もいろいろやらせていただけることに感謝しながら、前向きにチャレンジしていきたいですね。

スターシアタープロデュース
舞台『Honganji』
原作:保志忠彦  演出:ウォーリー木下 脚本:斎藤栄作  
衣装:小篠ゆま 題字:紫舟

出演: 陣内孝則/市川九團次/水夏希/諸星和己
大橋吾郎(特別出演)/渡辺大輔/滝口幸広/佐野和真/ルウト ほか
ゲスト出演:Wキャスト グァンス(超新星) セヨン(MYNAME)
東京:2016年2月17日(水)~2月27日(土) EX THEATER ROPPONGI
大阪:2016年1月20日(水)~1月24日(日) 新歌舞伎座
名古屋:2016年1月29日(金)~1月31日(日) 中日劇場

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水夏希(みず・なつき)
元宝塚歌劇団・雪組トップスター。1993年宝塚歌劇団入団。2007年トップ就任後は、『エリザベート』トート役などさまざまな役を務め、宝塚初の天覧公演の主演も務めた。2010年退団後もテレビや舞台を中心に女優として活動している。

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