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インタビュー & 特集

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INTERVIEW! フランク・ワイルドホーン氏(3回連載)Part.3

ミュージカル『ジキル&ハイド』の作曲家、フランク・ワイルドホーン氏。最終回は、作曲や音楽について、そして12月にいよいよ上演される『GOLD~カミーユとロダン~』を中心に、『BONNIE&CLYDE』や『ドラキュラ』など、近々の作品にまつわるお話を伺った。(写真/熊谷仁男、取材・文/高橋彩子)

INTERVIEW & SPECIAL  2011 11/26 UPDATE

——part.2で、ワイルドホーンさんご自身が作品の一観客だというお話がありました。でも、何もないところから音を組み立て、楽曲を作られる点は、ほかの観客とはやはり違いますよね?

 そうでもないんだ。自分にとって作曲とは、釣りみたいなもの。つまり魚は、作るんじゃなくて、そこに既にいるんだ。僕はピアノに向かい、魚を釣り上げる。だから、大漁の日もあれば、何も釣れない日もあるというわけ。

 ——とはいえ、悲劇なのかハッピーエンドなのか、作品のタイプによって、“釣りたい魚”もさまざまなのではないかと思います。どうやって狙いを定めますか?

 確かにミュージカルでは脚本があるし、ほかにも何かと制約は多い。物語を進行させる音楽が必要な場合もあれば、登場人物の感情や思考を表現する曲が求められている場合もある。だから確かに、その時その時で魚は違うけれど、それは技術的なことだよね。

インスピレーションと技術の両方を、僕は常に学び、磨いているんだ。

 作曲のモードということで言うなら、作品の内容によって、大きく変わるということはない。映画やアメフトの試合の映像を、音だけ消して見ながら作曲して、実際に作品になったものも多いし。

 好きなのは、歌う人の声がわかっている状態で作曲するケースだね。

 いずれにしても僕は、感性を大事にして作曲していく。脚本家や作詞家は「ここでこの人は何を考えるか」と思考するかもしれないけど、作曲家にとって大切なのはやっぱり「感じる」ことなんじゃないかな。

 ——なるほど。実際、ワイルドホーンさんの音楽には、内容に関わらず、根底に生命や愛に対する讃歌の念が感じられます。

 愛は音楽と同じで国境を知らないからね。

僕は「MWB」という名前の会社を持っているんだけど、これは「MUSIC WITHOUT BORDER=国境なき音楽」の略。僕の信念なんだ。

 『ジキル&ハイド』や『ドラキュラ』のような闇の色合いが勝っている作品であっても、希望はどこかしらに込めたい。闇が立ち込めても、光はなければいけないのだから。

 ——国境というお話が出たところで、言語についてご意見をお聞かせください。ご自身の作品が日本語で歌われるのを聴いて、どうお感じになっていますか?

  最初は不思議な感じがしたけれど、もうすっかり耳になじんだよ。日本語は母音が長くて多いから、聴いていると心地良い。

日本の観客のみなさんと、これだけ通い合うことができるなんて、自分は幸せだと思う。

 この先2年ほど、日本ではクレイジーなくらい、上演作品が目白押しなんだ。『GOLD~カミーユとロダン~』『BONNIE&CLYDE』『ジキル&ハイド』『ルドルフ ザ・ラスト・キス』…などなど。今からわくわくしているよ! 

 ——まずは『GOLD~カミーユとロダン~』が開幕しますね! 

  音楽的な俳優がそろったのが、すごく嬉しいよ。

 新妻聖子さんはまさに国境を越えるような美声の持ち主で、トーンもピッチも広く、情感豊かだし音楽の理解も深くてファンタスティック。

 石丸幹二さんは実に豊かなバリトンで、素晴らしい。『ジキル&ハイド』も待ち切れない! 伊礼彼方さんもとてもきれいな声で、いいね。

 演出の白井晃さんとのコラボレーションも楽しみだし、本番が待ち遠しいな。これまでにも、シュウ(小池修一郎)さんとはたくさんの仕事をご一緒し、友人としても様々なことを教えてもらった。アメリカ人のアーティストとして、日本人のアーティストと仕事をするのって、本当に刺激的だよ。

 ——作曲家として充実した活動を送られる中、何か転機を迎えつつある感触や予感はおありですか?

  あるけれど、それは一つではなく複数。というのも、いつも、自分を定義し直さないといけないような作品を書いているから。

『BONNIE&CLYDE』では、アメリカ的・カントリー的な音を使い、大恐慌という時代も意識した。今作っている『ハバナ』というミュージカルではキューバ音楽をどう自分流に取り入れるかを勉強しているところなんだ。

 ——常に分岐点にあり、学び続けておられるといった感じでしょうか?

  まさしく。僕は目の前に登るべき山がないと、朝、起きることができない人間だからね。あらゆる人・ものから学び、スリルを味わい、挑戦や課題を克服することが、自分にとっての喜び。今後も、みなさんとともに素晴らしい冒険の日々を送りたいと考えているよ!

 

★公演情報はPART1をご覧ください。または、直接公演情報ページをご覧ください。

 

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