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連載

第10回 新谷真弓さん

オレ哲バナー長

第10回ゲスト「新谷真弓のオレ哲学」第3週

_DSC8236連載対談「川本成のオレ哲学」(略してオレ哲)。10回目のゲストは、ナイロン100℃所属の女優であり、声優としても活躍中の新谷真弓さん! 最初にあるのは、やりたいことか成功することか? 二人の共通の友人、清水宏さんを通して感じた男と女の考え方の違いとは!?

COLUMN  2014 12/2 UPDATE

川本:「おちゃめいつ」っていう二人芝居をやってますよね

 

新谷:すごく小さい規模で、何年かおきにやってます。場所は、20人~25人ぐらい入れるカフェで、そこで公演してます。

 

川本:それは、なぜ始めたんですか?

 

新谷:もともとは、自分の好きな人だけ集めて、小さい所でもいいから、自分だけの世界、閉じられた世界を作りたいと思ったんです。それも、決して自己満足ではなく、お客さんも楽しんでもらえるものをやりたい、と。

 

川本:場所がカフェって面白いですよね。

 

新谷:「ひねもすのたり」という阿佐ヶ谷にあるカフェをお借りしているんですが、そのカフェでは、もともと朗読劇とか、いろいろ出し物をやっていて。そこで、「どう?何かやりません?」って誘われまして。いい空間だったから、やろうと。

 

川本:なるほど。

 _DSC8181

新谷:それで、何をしようかな、と思ったときに、まず、広さから考えると一人芝居なんだけど、それはやめようと。私、相手がいないと頑張れないので(笑)。だったら二人芝居が限界かな、ということで、私とゲストの二人芝居に行き着きました。

 

川本:すごい距離感じゃないですか。すぐ目の前でやってる。

 

新谷:2畳ぐらいのスペースでね、国と国の戦いみたいなことをやったり(笑)。

 

川本:スケールの大きなことやってるんですよね。ナウシカとかラピュタみたいなことをちっちゃい空間でやってた。

 

新谷:そうそうそう。

 

川本:壮大なことやってて、おもしろいなーと。

 

新谷:あとは、作・演出の川尻(恵太)さんとやりたかったというのもありますよね。

 

川本:演目は何をやりたいっていうことも、あるんですか?

 

新谷:そうね、私の場合、誰とやりたいか、何をやりたいかっていうことがまずありますよね。そうそう、そんなことに関する話をね、今日しようと思ってたの(笑)。

 

川本:おお。

 _DSC8039

新谷:話は長くなるんですけど、昨日、清水宏さんの公演を観てきたんですよ。

 

川本:ええ。

 

新谷:清水さんはイギリスのエジンバラのフリンジコメディフェスティバルに毎年参加していて、英語でコメディをやってるでしょ。エジンバラに行くまでの自分の体験談を語るっていうスタイルのライブ。東京でもやるから、私、毎回観に行って感動してるんですよ。

 

川本:以前、清水さんにこのコーナーのゲストできていただいたときに、お話聞きましたよ。

 

新谷:あ、そうか。そのライブが今年もあったんだけどね。いつもは、なんだかんだいって結構ミラクルなことが起きて、最後は大団円になるってパターンだったんだけど、今回はいい結果が出なかったみたいで、ちょっと切ない内容だったんですよ。

 

川本:へえ。

 

新谷:清水さん自体が、思い出しながら語ってるのも、ちょっと辛そうで、いつもよりはなんとなく勢いがない感じもしたんだけど、でも逆にそれが、すごく深かったの!

 

川本:なるほど!

 

新谷:打ちひしがれて逃げ込んだ場所で、一時、仮眠しながら自分自身と向きあい語り合って、そこからまた奮起するんだけどね。それが、ものすごくかっこいい!

 

川本:うんうん。

 

新谷:奮起した清水さんは、何年後かに武道館でライブができるぐらい結果を出す!成功する!って誓うんですが……。ここで私は思ったわけですよ!

 

川本:ほう! 何を?

 

新谷:男の人は、結果を出したり、成功しないといけないものなんだなぁと。立身出世が大事というかね。かっこいいんだけどね。女の人とはそこが違うなぁと。

 

川本:ああ。

 

新谷:知り合いの男の役者さんと話してても、同じようなことを感じたんですよね。その人は今は結構売れているけど、若い頃はちっとも売れなかったんですって。

 

川本:はい。

 

新谷:自分よりも明らかに実力のない人が、どんどん売れていくのを見て、自分はバイトで皿洗いなんかをしながら、「俺の方が、絶対才能はあるし、明らかに巧いのに!」と反逆の牙を研いでいた、という……。

 

川本:反逆の牙!

 

新谷:男の人は、成功したい!俺の方がいい!売れたい!と思いながら、ずっと牙を研いでるんですよ。しかもね、彼は、売れた今でも、まだ研いでるんですよ。どれだけ研ぐんだって話ですよ(笑)。もう牙、爪楊枝みたいになっちゃてるよ!

 

川本:めちゃめちゃ細いよ!(笑)。

 _DSC8080

新谷:『あしたのジョー』のジョーのようにハングリー精神を持って、飢えに飢えた一匹狼のように、あるいはストイックな侍のように、とことんまで自分を追い込んで、まるで挑むようなやり方をするのが男の人だなと。そして、とにかく成功することが、大きな価値を持っているんだなぁと。

 

川本:そうですね。

 

新谷:成功するために、自分の条件を省みて、商品価値をすごく考えるでしょ? そのハングリー精神がすごいなぁと。

 

川本:女性は違う?

 

新谷:女は、成功というよりも、やりたいことをやれるかっていうのがすごく大きいような気がする。

 

川本:やりたいこと?

 

新谷:そう。例えば、キャバ嬢の世界を描いた漫画「嬢王」なんかは、女性版の成り上がりの話だし、そういうタイプの人もいるだろうけど、大体の人は、というか、少なくとも自分は、やりたい人とやりたいことがどれだけやれるかということが一番重要だから。それができるんだったら、バイトしたって構わないし、それで食べていかなくても貧乏でも別にいいし。やりたいことがやれれば、単純にそれでいい。

 

川本:はぁ~、なるほど~。

 

新谷:売れたいとか、自分の商品価値なんてほとんど考えたことない。逆に言えば、20代のときに、そういうことを考えたらもっと売れたのかもしれないね(笑)。その頃は、いかに緑魔子に近づくか!しか、考えてなかったから(笑)。

 

川本:(笑)。僕は完全に男の思考ですね。清水さんと同じ。今の新谷さんの話を聞いていても、俺だったらどうするだろう、って考え出しちゃう。面白い舞台を観ている時もそう。

 

新谷:牙を研ぐわけですね!

 

川本:そうなんですよ! 今日だって牙研いできたしダンベル上げてきましたよ!(笑)。

 

新谷:(笑)。

 

川本:僕はきっと、ずーっと、死ぬ直前まで、僕だったらこうするだろうな、とかばっかり言ってるんですよ。死ぬ1秒前まで。満足しないってことなんでしょうね。それが悪い所でもあり、いい所でもあるんでしょうけど。

 

新谷:そっかー。

 

川本:逆に言うと、だから、新谷さんみたいに、違う思想の人にものすごく惹かれるし興味があるんだと思いますよ。さっきの話の、清水(宏)さんが、一晩中ひとりで対話したってところもね、共感できる。わかります。

 

新谷:ライブを観ていると、壮絶で鬼気迫るものがありましたよ!

 

川本:なるほど。

 

新谷:男の人のように、成功するってことを考えてたら、私なんて、枷ができてしまって演じられないと思うんだけどね。でも、男の人って成功欲と表現欲がイコールなんだなって思う。成さんはどうですか? 成功するためには自分はどうあるべきだって常に考えてる?

 

川本:僕は、もともとの自分はこうだって決め込んじゃうタイプだから、敢えてそうでないようにしてる。そうしてると確固たる自分というのが、逆になくなっちゃった。自分との勝負というかね。

 

新谷:うんうん。

 

川本:そう考えると、成功に向かって自分を見つめ直して自分を奮い立たせるのとは、違うような気もするし、同じような気もするし。

 

新谷:どうなんだろうね。

 

川本:油断してると自分を決めて枠にはめちゃうんだよね。それでつまんないことになっていくことがあるので、そうじゃないようにしてる。

 

新谷:そっか。

 _DSC8196

川本:だから、あえて怖いことしようとしますねえ、最近は。

 

新谷:あ、チャレンジ好きですもんね! 成さんもよく「チャレンジしなきゃ」とか「メリットが、デメリットが・・・」って言ってるなと思ってたんですよ。

 

川本:そうそう。

 

新谷:だから、男の人はそうなんですよ!

 

川本:ですね。結局(笑)そう考えると、女性は強いなあ。

 

新谷:強くはないですよ。気ままなんじゃないかな?

 

川本:ああ、なるほど。

 

新谷:別に、誰かに食べさせてもらおうとは思わないけど。そこまで深刻に考えてない。

 

川本:男は、生活がかかっている(笑)。

 

新谷:この前ク・ナウカさんの名作『マハーバーラタ』(上演はSPAC)を観たんですけど、主演されてた美加理さんがすごすぎて、素敵すぎて。美しすぎて泣いてしまったんですよ。理由のわからない涙。嫉妬でもなく、負けたと思ったわけでもなく。人をこういう気持ちにさせたい、というのではなく、ただただ美しいこと。そういうことがやれたら最高ですよね。

 

川本:なぜだかわからないけど、人を感動させるもの、そういうもの自体に惹かれるわけですね。

 

新谷:そうなの。

 

川本:僕なんかは、新谷さんの感受性で動いているのと比べると、理屈っぽいワケですよ。だけど、本当は理屈なんてわかってないくせに。

 

新谷:(笑)。

 

川本:理屈で安心しようとしてるんだと思う。

 

新谷:なるほどね。

 

川本:よし、これからは何を観たらいいのか、新谷さんに聞こう! 本当にいろいろとよく知ってますよね。

 

新谷:偏ってますよ、私。好みじゃないものは全く観ないし。新しいものにもそんなに興味はないし。

 

川本:新谷さんが観るもの好きなもの、観たいなぁ。

 

新谷:じゃあ、ク・ナウカの演出宮城さんは、静岡に今拠点があるので、今度一緒に観に行きましょう。

 

川本:静岡に!?

 

新谷:宮城聰さんが、今SPAC-静岡県舞台芸術センターの芸術総監督に就任なさってるんですよ。森の中での野外劇がまた素敵だそうなんで、是非!

 

川本:では、今度一緒にシラス丼でも食べながら、行きましょう!!

 

(新谷真弓さんの「オレ哲学」は今回で最終回です。次回のゲストをお楽しみに!)

 

ゲスト・プロフィール 新谷 真弓(しんたに・まゆみ)
広島県出身。NYLON100℃(ないろんひゃくどしー) 劇団員。
1995年よりケラリーノ・サンドロヴィッチ主宰「ナイロン100℃」劇団員として多くの公演に出演。客演も多く、性別を超え様々な役を演じる。映像作品では持ち前の個性を生かし、声優としても活動。自主企画“おちゃめいつ”を主宰、不定期に公演を行う。
近年の主な舞台出演作は「黒い十人の女〜version100℃〜」(ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出)、「騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談」(蜷川幸雄演出)、「ママと僕たち」(村上大樹演出)、時速246億vol.B「theatrical」(川尻恵太演出)等。声優としての出演作はアニメ「キルラキル」(蛇崩乃音役)、「黒執事 Book of Circus」(ウェンディ役)等。
公式サイト http://shintanya.com/
twitter @shintanimayumi


ホスト・プロフィール 川本成(かわもと・なる)
欽ちゃん劇団1期生として在籍。1994年“あさりど”結成。主な出演番組としてTV『笑っていいとも!』9代目いいとも青年隊、『王様のブランチ』他、TV・ラジオ・舞台に多数出演。現在はTV『スタイルプラス』、ラジオ『ナルウザクスダの!』へのレギュラー出演や、アニメ『テニスの王子様』、『遊戯王デュエルモンスターズGX』、『GON』、『義風堂々!!』他で声優として活躍の場を広げ、舞台では『小堺クンのおすましでSHOW』、『冒険者たち』、『男子はだまってなさいよ!聖バカコント』他、自ら『時速246億』を主宰し、定期的かつ精力的に舞台をプロデュースしている。趣味の分野では映画好きで、大の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ファン。この作品を語らせたら右に出る者はいない、と本人が自負している。(あくまでも本人が)

★お知らせ その1★
新谷真弓さん出演のwebラジオ番組がCD化されます!
ラジオCD「キルラキルラジオ改」
発売日:2014年12月17日(水)
価格:3,000円+税
発売元:タブリエ・コミュニケーションズ株式会社
販売元:タブリエ・コミュニケーションズ株式会社
JANコード:4531894596264
商品番号:TBZR-0343/0344
収録内容:
DISC1:新規録りおろしラジオ 約40分収録予定
DISC2:ディレクターズカット版ラジオアーカイブ第1回~第4回 200分以上をMP3にて収録
http://www.onsen.ag/program/killlakill2/#cd

★お知らせ その2★
新谷真弓さん出演作のテレビ放送のお知らせです!
2014年年4~5月に青山円形劇場にて上演されたナイロン100℃ 41st SESSION『パン屋文六の思案~続・岸田國士一幕劇コレクション~』が下記日程にて放送されます。
2015年1月4日(日) NHK Eテレ 後2:30~5:00
Eテレシアター「パン屋文六の思案~続・岸田國士一幕劇コレクション~」
http://www.cubeinc.co.jp/news/#11

★お知らせ その3★
新谷真弓さん出演舞台のDVD発売のお知らせです!
ナイロン100°C 41st SESSION『パン屋文六の思案〜続・岸田國士一幕劇コレクション〜』
発売日:2015年1月21日(水)
販売価格:6,190円+税
品番:PCBE-54050
※cubeオフィシャルサイトhttp://cubeinc.co.jp/、ポニーキャニオンにて販売予定

★お知らせ その4★
新谷真弓さん出演舞台のお知らせです!
「ママと僕たち」
日程:2015年2月7日(土)~15日(日)
劇場:AiiA Theater Tokyo(アイア シアタートーキョー)
作・演出:村上大樹(拙者ムニエル)
出演:鯨井康介、平野 良、味方良介、
安川純平、原嶋元久、矢田悠祐/
佐藤真弓、新谷真弓、大村彩子、千代田信一
中野咲希、小林煌真、杉浦樹子、茂木拓也/
今井ゆうぞう/廣川三憲
※シークレットBABY!(日替わり)
前売り開始:2014年12月7日(日)AM10:00
料金:6300円(前売・当日/全席指定/税込)
※チケット取り扱いなど詳細はこちらをご確認下さい。
http://www.nelke.co.jp/stage/mamaboku_fes/

★お知らせ その5★
川本成さん出演イベントのお知らせです!
宮下雄也歳末ソロイベント「進年会」
日時:12月7日(日)18:30開場/19:00開演
会場:よしもと∞ホール
出演:宮下雄也、岩尾望(フットボールアワー)、川本成、根本宗子、八神蓮、横山真史
チケット:2,000円/チケットよしもとにて発売中


★お知らせ その6★
川本成さん出演舞台のお知らせです!
月刊「根本宗子」第10号『もっと超越した所へ。』
日程:2015年5月9日(土)~17日(日)
劇場:下北沢ザ・スズナリ
作・演出:根本宗子
出演:根本宗子、梨木智香、大竹沙絵子、あやか、
   川本成(時速246億)、小沢道成(虚構の劇団)、猪股和磨(ぬいぐるみハンター)、

 

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