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連載

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第3回ゲスト『佐野大樹のオレ哲学』第1週

タレントで、舞台・役者・声優・ミュージシャン・プロデューサーとしてマルチに活躍の川本:成(あさりど)さんがホストとなって、エンタメ業界のみなさまに聞く、「オレの哲学とは?」。

連載対談「川本成のオレ哲学」(略してオレ哲)。第3回目のゲストは、男性だけの演劇ユニット*pnish*(パニッシュ)リーダーの佐野大樹さん。以前からの知り合いが、ミュージカル『冒険者たち』で急接近! いまではすっかり意気投合している川本さんと佐野大樹さんの対談の行方はいかに!?(写真/下坂敦俊、構成・文/中村恵美)

COLUMN  2012 3/23 UPDATE

川本:もうずいぶん長い付き合いになりますね。大樹っちゃんとも。

佐野:もともと、*pnish*(パニッシュ)の他のメンバーと仲良かったんですよね。

川本:メンバーの森山栄治くんとアニメで知り合って、「僕、グループやってんですよ」って聞いてね。それで見に行って。

佐野:イベントに出てくれたんですよね。もう8、9年前くらい。そこから、成くんに舞台の演出とかしてもらって。

川本:そうなんですよ。それで、*pnish*っていうグループが、踊って、歌って…。

佐野:歌わない!

川本:あ、歌ってないか。大樹っちゃんは歌わない。

佐野:そう。

川本:なぜ歌わないんでしたっけ?

佐野:やっぱり芝居を追求したいという熱い心がありますから。

川本:そうじゃないでしょ。苦手なんでしょ(笑)

佐野:(笑)、歌うのは好きなんですけどね。お客さんが納得するかどうかの問題ですからね。

川本:それ以来、随分な腐れ縁になりましたね。「ガンバの冒険」を舞台化した『冒険者たち』というミュージカルを一緒にやった時から、ぐっと仲良くなったのかな?

佐野:毎日飲みに行ってましたね。

川本:うん、毎日行ってましたね。で、この段階で大樹っちゃんの哲学でも聞いてみたいなという事なんですよ。オレ、大樹っちゃんは、強い人間だと思うんですけど、実は最初、「何でこの人が*pnish*のリーダーなんだ?」って思ってたんですよね。

佐野:(笑)。

川本:身体がバラバラになりそうな動きするし、歌はものすごいし、滑舌はよくないし(笑)。

佐野:ひどいー(笑)。

川本:なのにリーダーって、なんでだろう?って。でも、最近はよくわかるね。

佐野:ほんとですか! ありがとうございます!!

川本:リーダーとしてのこだわりとかあるんですか?

佐野:いや…。

川本:…じゃあ、*pnish*の中ではあるんですか?

佐野:まあ、最近30歳を過ぎて、考えが緩くなったというか、若い奴ら4人で*pnish*になって10年ですが、皆、我が強くて、意見を譲らないんです。リーダーという事でガンガンいこうと思ったんですけど、最近になって、「別に、それでもいいんじゃない?」っていう事が増えてきたんですよ。

川本:昔は言い合ってたんですか?

佐野:言い合ってましたね。意見が違えば喧嘩して「いや絶対ない!」ってもう完全否定。

川本:誰かが折れるの、それは?

佐野:不服な感じで折れる。「俺はいいと思ったんだけどなぁ…ブツブツ」って。でも、最近は「いいんじゃない? それ試してみる?」って譲るようになりました。

川本:*pnish*は、グループだけじゃなくて個々に活動してるのも、関係あるのかな?

佐野:あるかも。とにかく演劇に対してだと、たとえば演出家が「右に行け」といっても、どうしても気持ち悪い時ってあるじゃないですか。そういう時に、「いや俺の気持ち的に、右へは行けない」って言う人、よくいますよね。

川本:いるいる。

佐野:そういうのが嫌になってきた。

川本:昔はそれ、してたでしょ?(笑)


佐野:うん。してた。(笑)昔はそれはカッコイイって思ってたんですけど。この人、役作りしてんなぁって。

川本:気はずかしくなってきたんでしょ?

佐野:うん。どっちかって言うと、

演出家のやりたい事を表現してあげるのが一番かっこいいんじゃないか

って、思うようになってきた。

 

川本:それは、やっぱり自分が、演出したり、脚本書いたりするようになってからでしょ?

佐野:それもあるかもしれませんね。

川本:人の苦労がわかってきたってことですか。昔は喧嘩屋タイプでしたよね。大樹くんは。

佐野:そうですね。

川本:*pnish*の中ではやっぱり、一番ゴリゴリだったよね。

佐野:頑固なんですかね、たぶん。今も変わらないですけど、根本は。

川本:*pnish*は、もともと演劇をやろうって集まった4人なの?

佐野:はい。

川本:ダンスとかも踊ってたじゃないですか、当時。

佐野:ああ、踊ってましたね。ちょっとアイドル路線でしたから(笑)。イケテル風な。

川本:イケテル風ね(笑)。大樹っちゃんは、それこそストリートから始めたんでしょ。そこで踊ってたの?

佐野:そうです。でも、初めは、コントとかやってたりしてたんですよ。

川本:路上で?

佐野:はい。代々木のNHK前の並木通りで。今思うと、おそろしいことやってたなって。
ほとんどあらすじ憶えてないんだけど、すごくつまんない物を嫌々やってた感じがする。

川本:嫌々って(笑)、誰が考えたの?

佐野:土屋(裕一)とか。「つまんねーな、こんなの」とか思いながらやってた(笑)。

川本:人、来た?

佐野:全然ダメ。大体5分ぐらいのコントを作ってたんですよ。でも、これって頭から見ないと意味分かんないじゃないですか。

川本:ストリートで演劇やると、ね。

佐野:そう。そこに気がついたんですよ。何回かやってみて、なんだか皆、素通りしていく。つまんないのもあるけど、大体頭から見てないんだから、何やってるがわかんないよ、と。

川本:ばかじゃん!(笑)。当たり前じゃん。

佐野:(笑)、ね。

川本:音楽だったら途中から聞けるけど、演劇は途中から観られないよ。

佐野:(笑)観られない。「何で急に叫んでんだ、あの人?」ってことになっちゃう。
そこで、ダンスにしようと踊り始めた。

川本:今、振り返って、自分がアホみたいだったと思うとするじゃん?

佐野:(笑)うん。

川本:でも、やってよかった?

佐野:よかったと思いますよ。駄目なこともわかるじゃないですか、いっぱい。

川本:なるほど、やってみて駄目だったことに気付く。

佐野:気付く。

川本:つまりそれは、演劇をストリートでやっちゃいけないとか。

佐野:とか(笑)。

川本:どれくらいの期間やってたの? 

佐野:4年間くらいやってましたね。

川本:4年間やって、気づいたの、いつぐらい?

佐野:初めの2か月ぐらいで気づきました。

川本:2か月も気づかなかったの!?すごいねぇ(笑)。20代のそのころに、今の状態は想像できましたか?

佐野:まったくできなかったですね。当時から

好きなことを仕事にしてること自体、すごく満足

というか嬉しい気持ちはありましたけど、稽古なんかは、公園でやってましたからね。まだまだお金なかったから。

川本:あれ、ちょっと環境変わってきたかな?って、思ったのはいつごろ?

佐野:やっぱり、ギャラをもらい始めた時ですね。

川本:(笑)なるほど。

佐野:あ、ギャラもらえるんだっていう(笑)。

川本:演劇って趣味だと思ってたのに、みたいな(笑)。

佐野:そう。お金もらえなくても、俺らやってるぜ的なかっこよさでいいんじゃね?っていうスタンスでいましたから。最近は、もらうものは、ちゃんともらいますけどね(笑)。

川本:*pnish*でやる時のこだわりというか、昔も今もかわらずに、こういうものをやりたいっていうのは、大樹っちゃんの中であるの? 

佐野:多少は変わってきてはいますけど、最近シチュエーションコメディーなんかはオモロイなとか思ってるんです。もともと活劇が好きだから。

川本:大樹っちゃんは、活劇を絵にかいたような演技をしますからね。ほんと漫画みたい。

佐野:漫画が好きなんですね。だからかもしれないですけど、シチュエーションコメディーに漫画の要素が組み込められたら、面白いのかなとか。

川本:活劇好きというのは、ずっと変わってない感じですか?

佐野:変わってないですね。

川本:何からの影響? 

佐野:もともと舞台で、「あ、こんな表現できるんだ」と思ったのがTEAM 発砲・B・ZINの作品だったんですよ。

川本:あー、なるほど。

佐野:それを見てて、「あ、おもれーな」って。キャラクターもすべて、漫画を舞台にしている感じがして、「こういう舞台もありなんだ」って。*pnish*は、そのころは、ヒューマンドラマやってましたから。

川本:ヒューマンドラマ! 好きなの!?

佐野:うん。

川本:ムリムリムリ、*pnish*にヒューマンドラマなんか(笑)。

佐野:(笑)、社会人野球の話だよ! いけたんですよ(笑)。でも、TEAM 発砲・B・ZINを見てから、路線が少しずつ少しずつ変わっていった感じがしましたね。

川本:だから、以前大樹っちゃんが脚本を書いたときに、TEAM 発砲・B・ZIN主宰のきだつよしさんに演出をお願いしたわけですか。

佐野:そうそう。

川本:だったら、最初にきださんに会った時は、「わーっ」て思った?

佐野:思いましたね。きださん、昔超怖かったんで。今も怖いですけど(笑)。

川本:(笑)。

佐野:それから、劇団武者修行みたいなこともやったんですよ。1年間、いろんな劇団を回ったんです。今思うと何であんなことやってたんだろうとも思うんですけど。それこそ、TEAM 発砲・B・ZINから始まって。でも、稽古場入った時に、怒号ばかりで「うわーこえーなー」って。ただ、きださんの芝居の作り方をみてると、「あ、考え方が似てるな」って思いました。

川本:どんなところ?

佐野

どうしたら、わかりやすくなるか。

たとえば、コマ割りの漫画を舞台にするときってどうすればいいか、と考える。コマを立体化するにはどうすればいいか。絵的にわかりやすくするには、どんな芝居・演技をつければいいか、とか。

川本:つまり佐野大樹さんの漫画チックな演技の根っこには、「わかりやすさ」という筋があるわけですか。

佐野:そうなんです。たとえば、右向かって走る時に、いったん左に体を向けて形を作る、みたいな。

川本:「トムとジェリー」によくある感じですね(笑)。

佐野:そうそうそう。

川本:それって、リアリティーの部分とは反しますよね。

佐野:はい。でも、それを熱を持ってやることによって、そのキャラクターが実在するようにみえるんです。

川本:なるほど。

佐野:そうして、お客さんに愛されていく。

川本:なるほどリアリティーというのは確かにそうだよね。リアルにやることだけがいいわけじゃない。殺人犯の役だったら、本当に刺したほうがリアリティーがあっていいかっていうと、決してそういうものではないもんね。

佐野:そうですよ(笑)。

川本:漫画的なことを、いかにも何も疑わずやってると、意外とすんなり見られるもんね。

佐野:うん。

川本:大樹っちゃんがびっくりする時の芝居って、ほんとに漫画の目ん球がギュッて出る感じ、やるもんね!

佐野:(笑)そうですね。いろいろ見てきた中で、そういうタイプのお芝居を、一つの表現方法としてできるようになったのは、よかったと思っています。自分の中で、

漫画のようなキャラクターが本当にすごく好き

だからこそ、ですね。

(2週目につづく)

 

 

ゲスト・プロフィール 佐野大樹(さの・だいき)
役者・演劇ユニット*pnish*(パニッシュ)のリーダー。2001年7月1日活動開始、同年10月に初公演『パニックラッシュ』を上演。以降、*pnish*本公演、プロデュース公演などを行いつつ、活躍の幅を広げている。09年1月初の単独プロデュース公演『アヤカシ奇譚』を上演。また11年8月には、実兄である佐野瑞樹とのプロデュースユニットWBBを発足し、『サムライ・ナイト・フィーバー』を上演。4月に第2弾『プレイスター』が控えている。

ホスト・プロフィール 川本成(かわもと・なる)
欽ちゃん劇団1期生として在籍。1994年“あさりど”結成。主な出演番組としてTV『笑っていいとも!』9代目いいとも青年隊、『王様のブランチ』他、TV・ラジオ・舞台に多数出演。現在はTV『スタイルプラス』へのレギュラー出演や、アニメ『テニスの王子様』、『遊戯王デュエルモンスターズGX』他で声優として活躍の場を広げ、舞台では『小堺クンのおすましでSHOW』、『冒険者たち』他、また自ら『時速246億』を主宰し、定期的かつ精力的に舞台をプロデュースしている。 

 

★お知らせ★その1
佐野大樹さん出演の舞台のおしらせです!

DANCE ACT『ニジンスキー~神に愛された孤高の天才バレエダンサー~』
日程:2012年4月1日(日)~8日(日)
会場:天王洲銀河劇場
構成・演出:荻田浩一
出演:東山義久/安寿ミラ/岡幸二郎/遠野あすか/舞城のどか/佐野大樹/東文昭/
長澤風海/加賀谷真聡/和田泰右
お問合せ:銀河劇場チケットセンター 03-5769-0011(平日10:00~18:00)

WBB vol.2『プレイスター』
日程:2012年4月25日(水)~5月6日(日)
会場:全労済ホール/スペース・ゼロ
作:金沢知樹(劇団K助)
演出:きだつよし
出演:佐野瑞樹 佐野大樹/津田健次郎/高木万平/倉貫匡弘 内海大輔 下園愛弓/
別紙慶一 押見啓太/池田政典
お問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00~19:00)

★お知らせ★その2
川本成さん主宰 時速246億公演のおしらせです!
時速246億vol.A「No.721」
公日程:2012年4月24日(火)~5月2日(水)
会場:新宿シアターモリエール
作・演出:御笠ノ忠次
出演:飯野雅彦・海老澤健次・郷本直也・清水宏・DAIZO・豊永利行(スーパーエキセントリックシアター)・藤原祐規・宮下雄也(RUN&GUN)※50音順/川本成
料金:前売¥4,500 当日¥4,700(全席指定・税込) 
チケット:e+・ローソンチケットにて発売中
      e+(イープラス)http: //eplus.jp/jisoku246oku/(PC・携帯)
ローソンチケットhttp://l-tike.com/jisoku246oku/(PC・携帯)
           0570-084-003(Lコード:30092) 0570-000-407(オペレーター対応)
ローソン店内Loppiで直接購入頂けます
時速246億ホームページ:http://www.jisoku246.com/
お問合せ:萩本企画 欽劇事務局 03-3795-5259

★お知らせ★その3
不二周助(CV:甲斐田ゆき)と河村隆(CV:川本成)のユニット「茄子」のCDが発売となりました!
「さよなら春の日」
発売日:2012年3月14日(水)
定価:¥1,000(税込)
メディア:マキシシングル
品番:NECM-10172
発売元:ティー ワイ エンタテインメント
販売本:キングレコード株式会社
(C)許斐剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト

★お知らせ★その4
河村隆(CV:川本成)4thシングルが発売となりました!
「あの場所まで-sloping road-」
発売日:2012年2月15日(水)

定価:¥1,000(税込)
メディア:マキシシングル
品番:NECM-10170
発売元:ティー ワイ エンタテインメント
販売本:キングレコード株式会社
(C)許斐剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト

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