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オレ哲

第2回ゲスト『喜安浩平のオレ哲学』第1週

本音トーク満載で話題となっているomoshiiオモシィ連載対談「川本成のオレ哲学」(略してオレ哲)。第2回目のゲストは、ナイロン100℃の俳優であり、演劇ユニット「ブルドッキングヘッドロック」の作・演出家でもある喜安浩平さんです。川本さんとは、アニメ『テニスの王子様』で声優仲間として出会って以来のお付き合い。さて、喜安さんからはどんな「オレ哲」が飛び出しますか!?

COLUMN  2012 2/3 UPDATE

川本:知り合ってから10年超えたんですよ、僕たち。

喜安:もうそこそこの小学生は、中学生になってるからね。

川本:そう例えるとちょっと短いかなぁ(笑)。

喜安:あ、すいません。そうですねぇ(笑)。

川本:10年超えて、あ、今いくつ? 

喜安:今年で37歳になります。

川本:だから1歳違いか? 俺、今年で38歳になるから。

喜安:俺、2月生まれだよ。だからもうすぐ37歳。

川本:あれ、だったら同じ学年だ。

喜安:そうだよ。

川本:同じだったんだ(笑)。何で今頃知るんだよ(笑)。

喜安:だいたいで状況を把握しているから、誰が同い年とかよくわかんなくなってくるんですけども。

川本:そうなんですよね。出会いはアニメの『テニスの王子様』なんですけどね。

喜安:はい。

川本:その時、俺は演劇は、興味あったんだけど、実はあんまりやってなくて、初めて演劇人に会ったの喜安君たちなんです。

喜安:はああ。

川本:で、喜安君にナイロン100℃って劇団にいるって聞いて、観に行って。俺ああいうタイプの芝居を見たの、ナイロン100℃が初めてなんです。

喜安:はははは。

川本:ああいう、なんていうのかな。

喜安:まあ、単純なストレートプレイでもないね。

川本:今まではお笑いはお笑い、お芝居は三越劇場みたいなところで上演されているものとか、そういう認識しかなかったんです。新しいジャンルの、小劇団からの流れっていうものをナイロン100℃で初めて観て、びっくりしましたよね。
喜安:それそこ10年くらい前、もうちょい?

川本:テニプリ始めて、最初の年だったと思う。

喜安:じゃあ、ほんとに10年か11年ぐらいだ。

川本:『東京のSF』って作品。

喜安:『東京のSF』には、忘れられない思い出があるんですよ。

川本:どんな?

喜安:僕は、ナイロン100℃にいるんですけど、声優さんの仕事などが忙しくなって、うまくスケジュールが調整できなくて舞台に出られなった時期があったんですよ。それで、本当に久しぶりに舞台に出たのが『東京のSF』。

川本:そうだったんだ。

喜安:それで、すごく覚えてるのが、稽古初日にまだ役が何も決まって無くて、ただ数ページの台本だけがあって、これを役者を変えながら読むという、劇団内のオーディションみたいなものがあったんです。

川本:なるほど。役者をシャッフルしながら?

喜安:そう。

喜安:そのとき俺ね、みのすけさんが最初に読んだ役を、その後に振られたの。そのとき、「ここで何とかしなかったら、俺はお終いだ!」って思って。

川本:一つのチャンスというか、ターニングポイントだった?

喜安:そう。ナイロン100℃の代表的な役者さんである、みのすけさんが演るかもしれない役を、「ちょっと読んでみろ」って言われた。しかもそれが、一年以上ぶり。そのときの、「ここで何かやらかさないとまずいぜ」っていう後にも先にもなかなかないような緊張感ったら、ハンパなかった!

川本:喜安君はさ、思想がヤンキーっぽいよね。

喜安:(笑)。

川本:男っぽいという意味で。

喜安:そうなんですよね。今日も、やっちゃいましたから。

川本:なになに?

喜安:僕、最近去年の12月ごろからツイッター始めたんですよ。

川本: そうだよね! 僕、喜安君は、ツイッターは絶対やらないと思ってたのに。

喜安:まぁ、ちょっとした気の迷いなんですけど。

川本:何で? 喜安君らしくないぞ、と。

喜安:そうなんですけどね、それは思うところがあって。

知りもしないことでやんやんいうのは卑怯だ

と思って。そういうところも、すごいヤンキーっぽいんですけど(笑)。

川本:たいがいの人は、知りもしないことでヤンヤン言いたがるよね(笑)。

喜安:そこは知った上でヤンヤン言いたいなと。で、始めた結果、思いのほかいっぱいつぶやいてる(笑)。

川本:(笑)ほんと、すっごいつぶやいてるよね。

喜安:結果ね。で、いつも仲良くさせてもらってる知り合いがつぶやいてる内容にも、すぐカチンと来ちゃうのね。

川本:(笑)。ツイッターで?

喜安:うん。(笑)。

川本:それはなに? 個人攻撃されてるわけではないよね?

喜安:ないない。

川本:ぼんやりと言ってることにたいして?

喜安:うんうん。だってね、「小劇場の演出家っていうのは、必ず…」みたいなことを、つぶやいてるんですよ。それに俺はちょっと、カチンときちゃって「俺の演出家としての何を知ってるんだ!」と。

川本:(笑)。喜安君に対して言ってるわけではないよね?

喜安:ないのないの。まったくないの。でも「小劇場の演出家っていうのは…」っていう形で、ひとくくりにされてるわけだから。

川本:(笑)被害妄想?

喜安:(笑)そうなんだけど。なんかもう、向こうにしてみれば、売ってない喧嘩買われたみたいな。

川本:ざっくりとしたこと言ったわけでしょ、向こうは?

喜安:そうそう、でもさっそく「俺は違う。」ってつぶやき返したんだけど、それに対してリプはなかった。

川本:(爆笑)君が悪い。(笑)

喜安:(笑)。僕はこれを哲学と言ってしまっていいのかわからないんですけど、

僕は喧嘩していきたいタイプなんですね。

 

川本:うんうん、非常に共感できます。

喜安:イデオロギー闘争をしたいというか。

川本:わかるわかる。常にその怒りを持っていたい。

喜安:そうなんですね。僕がナイロン100℃に入った当時、ナイロン100℃は作品の中で、作風の相容れない劇団の実名を挙げて笑いを取ったりしてたんですよ。

川本:ほお。

喜安:つまり「俺たちが理解できない作品とは徹底的に闘うぞ」と。「闘う代わりにこっちに来たら、後悔させないぜ」っいう、覚悟を持って喧嘩を売っている先輩の姿を見てきたつもりなんです。だから、僕は

たいしていいとも思ってない物を、いいよって言うのは、かえって愛がないと思ってしまう。

 

川本:そっちの方が逆に愛がないと。

喜安:そう。だから、「何かちょっと違わねーか」っていうところに、ちょいちょい喧嘩を売ってしまいたくなる。器がちっちゃいね。(笑)

川本:いやいや、非常に共感できますね。

喜安:ただどうも、現代的ではないらしくて。

川本:ああ、そうなんだ?

喜安:わかんないんだけど、どうも、ね。空気的に、「あそこの芝居はどうなの」っていう話を、昔ほど皆しなくなった。

川本:喜安君、ほんとは、団塊の世代なんじゃないの?

喜安:そうなんだよね。そう、戦後なのよね。(笑)。

川本:論破し合う。

喜安:そう。どっかねぇ。

川本:たとえばバンドの人たちっていうのも、結構近いかもね。バンドブームの時に、新宿ロフトとか行っても、みんな自分たち以外には「テメェ」っていう雰囲気をかもし出しているでしょ。

喜安:うんうん。

川本:お笑いのオーディションもそうかな。ライブに出るときとかね。皆探りあいというか、ギラギラした蛇みたいな目でお互い威嚇しあって。結果、スベったりして(笑)。で、終わった後に全員で慰め合うっていうね。「やあ、よかったよ」って(笑)。

喜安:それはいいと思う。すごくいいと思う。(笑)


川本:一回、お互いリングに上がった者同士っていう感じでしょ?

喜安:そう。一回ね、リングに上がんなきゃダメだと思ってて。今、

何かよくわからない野っ原で、皆手を繋いで一緒にピクニックしましょうよって言う空気になっちゃってるのが、僕はどうにも解せなくて。

だったらみんな同じ劇団でいいはずだから。

川本:確かに。

喜安:それぞれに違う劇団で違う趣旨の作品を作ってる以上は、そこには突きつめれば相容れない何かがあるはずなんだっていう所を、正面切ってぶつけていいんじゃないかって思うわけですね。

川本:つまり、それは覚悟ってことだね。

喜安:そうです!

川本:自分がやってることへの覚悟。

喜安:最近は、あそこの劇団とここの劇団はこんなふうに違うから面白いんだよという観客の楽しみ方の選択肢を、あえて提示する側が減らしているような気がして。昔の話をするのはナンセンスかもしれないけど、昔は、あそこの劇団に来る客は可愛いよねとか、あそこは客が一杯だけどすっげぇ不細工だよねとか。そういう所にすら、差が出てたんだよね。

川本:色が出てくる。

喜安:そう。色。それが世界を作っていく。例えばKERAさんが若かりし頃は、大人計画の松尾スズキさんと年齢もほぼ同じで、出てきたタイミングも同じで、どちらもサブカルの匂いをさせていて、宮沢章夫さんを師事していて。いろいろ比べられることも多かっただろうけど、でも、客層は微妙に違っていて。かたやがっつりナゴム系、みたいな。

川本:うんうん。

喜安:そんな微妙な空気感の違いや客席の空気そのモノも、われわれ客は楽しんでいた所がある。お客さんの空気込み。それがライブですから。ああ、ここ笑うんだとか、こういうとこで反応するんだとか、その劇団ならではの感じを楽しめるという所も醍醐味だったんだけど、今は、どの劇団を観に行ってもあんまり変わんないんだよなって。

川本:なるほどなるほど。最近は劇団も、お客さんも似たような感じになってきたんだよね。喜安君を見てると、精神的に安定すると、自分がつまんなくなっちゃうって思ってるって気がするんだけど。常に違う道を掘りたい人なんですか?

喜安:そうなんだと思う。

アンパイは選びたくない。

例えば、お客さんの反応が良くてうまくいったら、サービス精神では、もう一回同じようなことするのが妥当なのかもしれない。だけど、もう一つ自分なりに負荷を掛けて、次の段階に行こうとしないと、続けていく意味がないんじゃないかと思っている。

川本:加圧トレーニングをずっとしていくような。

喜安:そうそうそう。

川本:マッチョになっていく。

喜安:逞しくなっていくね(笑)。維持は停滞。それ以上はないわけだから。

進化なのか変化なのか自分でその時にわからなくても、とにかく転がしていかないと。

 

川本:自分でも予想できないことをしていかないとね。

(2週に続く)

ゲスト・プロフィール 喜安浩平(きやす・こうへい)

1998年ケラリーノ・サンドロヴィッチが主宰するナイロン100℃『Φ(ファイ)』で舞台デビュー。以来、ナイロン100℃の俳優として、演劇ユニット「ブルドッキングヘッドロック」の作・演出家として、さらには、人気アニメ『テニスの王子様』海堂の声優として、さまざまなジャンルで才能を花開かせている。川本主宰「時速246億」にも、vol.03より脚本を提供している。現在、ブルドッキングヘッドロックの次回公演『スケベの話』の上演に向けて、稽古の真っ最中。


ホスト・プロフィール 川本成(かわもと・なる

欽ちゃん劇団1期生として在籍。1994年“あさりど”結成。主な出演番組としてTV『笑っていいとも!』9代目いいとも青年隊、『王様のブランチ』他、TV・ラジオ・舞台に多数出演。現在はTV『スタイルプラス』へのレギュラー出演や、アニメ『テニスの王子様』、『遊戯王デュエルモンスターズGX』他で声優として活躍の場を広げ、舞台では『小堺クンのおすましでSHOW』、『冒険者たち』他、また自ら『時速246億』を主宰し、定期的かつ精力的に舞台をプロデュースしている。 


★お知らせ★その1
喜安浩平さん作・演出の舞台のおしらせです!
2010年度サンモールスタジオ最優秀団体賞受賞記念公演
ブルドッキングヘッドロックvol.22 女々しくてシリーズ
『スケベの話』
日程:2012年2月29日(水)~3月11日(日)
会場:サンモールスタジオ
作・演出:喜安浩平
出演者:
<セイなる夜編>
永井幸子 山口かほり 藤原よしこ 深澤千有紀 伊藤聡子 津留崎夏子 林生弥
陣内ユウコ 深川奈緒美(あやかし髑髏) ザンヨウコ 栩原楽人
<バットとボール編>
西山宏幸 篠原トオル 寺井義貴 小島聰 猪爪尚紀
小笠原東院健吉 藤原慎祐 松木大輔 緑川陽介
川村紗也(劇団競泳水着) 佐藤みゆき(こゆび侍)
チケット予約・お問合せ:http://www.bull-japan.com/

★お知らせ★その2
川本成さん出演舞台のおしらせです!
SUGARBOY「Fruits」
日程:2012年2月8日(水)~19(日)
会場:下北沢・小劇場楽園
脚本・演出:川尻恵太
出演:今立進(エレキコミック)・鬼束道歩・川本成(時速246億)・高橋良輔・民本しょうこ・辻本耕志(フラミンゴ)・宮下雄也(RUN&GUN)・諸岡立身(トーキョーハイライト)
チケット:前売:¥4,000 当日:¥4500 <発売中>
チケット予約・お問合せ:http://sugarboy.jp/

★お知らせ★その3
河村隆(CV:川本成)4thシングル発売のお知らせです!
あの場所まで-sloping road-
発売日:2012年2月15日(水)
定価:¥1,000(税込)
メディア:マキシシングル
品番:NECM-10170
発売元:株式会社ティー ワイ エンタテインメント
販売本:キングレコード株式会社
(C)許斐剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト

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