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第15回ゲスト「丸尾丸一郎のオレ哲学」第2週

_DSC3174_サイズ変更 連載対談「川本成のオレ哲学」(略してオレ哲)。15回目のゲストは、「劇団鹿殺し」代表の丸尾丸一郎さんです。劇団結成から16年目の今年、『電車は血で走る』『無休電車』の電車二部作が一挙上演され、ゲストとして登場するのが川本成さん。公演直前、丸尾さんとのロング対談を3週分を3日間にて一挙公開。2回目のお話は、お二人の演劇に対する原動力、さらに今までを振り返っての本音に迫ります。

COLUMN  2017 5/28 UPDATE

丸尾:今の成さんを動かす一番の動力というのは、なんですか? 例えばね、仕事の野心なのか、それとも感謝の気持ちなのか、それとも奥様やお子さんと幸せに暮らす、例えば一緒に旅行に行くとかプライベートを充実させるとか、いろんなことがあると思うんですが、もちろん1つではなくてミックスされてれると思うんですけど、何が強いんですか?

川本:今の話とまさに通じるようなことかもしれないんだけど、昔は自分がどうだとか、自分が目立ちたいとか、あいつはダメだとか、それはもう欲望みたいなことなんだけど、それが強かった。それで大体嫌われていって、気付いたら友達が1人もいない状態になっていくんだよね、自分のことしか考えてないから。

丸尾:えー、それ成さんが?

川本:そう。オレもそうだったんだけど、完全に誰も味方がいなくなるっていう。当たり前だよね、だって自分のことしか考えてないんだから。そうなると、これはいかんとどこかのタイミングで何かの壁にぶち当たる。ストーリーは進んでいって戻るわけにはいかないから、起承転結っていうことに順序としてはなっていくんだけど、ページを進んでいかなきゃいけないから、そうすると壁にぶつかる時ってあるじゃない? そうすると、いかん、オレが好きなことをやっててもお客さんが笑ってなければしょうがないってことを感じて、そういうことも含めて1人ではやってなかったってことに気付くわけよ。

_DSC3157_サイズ変更丸尾:うんうん。

川本:1人でやってると思ってたんだよね。それでやっぱり、誰かのために何かをするということに挑まないといけないんだなってことになってくる。この作品にロックっていう表現がいっぱい出てくるじゃん? それとすごい通じる部分があるんだけど、若い頃からロックをやってたら、体制に対して尖るのよ。学校クソ食らえ、社会なんて知ったことかって。わかりやすく言えば、尾崎みたいな。でも年をとっていくと、売れていく人ってお金が儲かったりするから社会に対して尖れなくなってくるの。そういう人って何をするかっていうと、バンドなら解散するか、自分を曲げるかしかなくなってくるじゃない。だからそこで続けてる人にセンスが問われるわけ。尾崎は奇しくもあの時点で亡くなってしまったからストップしちゃってるけど、甲本ヒロトとか奥田民生ってすごくて、ロックの矛先を変えていくのよ。

丸尾:なるほどね。

川本:「TRAIN-TRAIN」みたいな歌は、もうヒロトは歌わないのよ。で、どんどんバカロックになっていってない?

丸尾:なんか、そうですよね。

川本:奥田民生が「愛のために」を出した時に衝撃だったの。結局、いろんなことをやってたんだけど、愛について語り出した。でも、それがやっぱりロックってことだと思う。ロックってつまり変化をしていくことだと。破壊してから想像する。1回建てた家を自ら壊して、新しい家を建てるみたいなことがロックってことなんだな、と…。

丸尾:そのロックを続けていくってことですよね。一瞬の、瞬間のロックだったら誰だって衝動的なことでできるかもしれないけど。

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川本:「ロック風」ってことと「ロック」っていうのは大いに違うって思っていて、オレもやっぱり、今までやったことを壊してまで新しいことをしなくちゃいけないな、と思っている。だから、ずっと辛いよね。そりゃそうなんだよ、だってせっかくずっと作ったモノを壊すんだから。でもそれをしないと、多分、次の家は建たないんだよね。1回更地にしないと。でも更地にしてもただの更地じゃないんだよね。いろんなことは残ってるから、財産というような意味でね。まあまあ、そういう思いは通じるんじゃないかな。だって劇団、続けてるじゃないですか。

丸尾:そうですね。僕は、この話にも出てくるけど、自分の電車というか、自分が人を乗せて走ってるようなイメージ ですね。自分勝手に止まることはしない。たまに回りにもいるけど、ふわっと消えるようなタイプの人間には絶対ならない ですね。

川本:なるほどね。

丸尾:人を乗せてるっていう感覚だから、フェードアウトみたいなこともしないし、逃げ出すこともしないし、ちゃんと 辞めるときはしっかり振り返って「ごめん!これ以上はもう無理です」って言います ね。

川本:何か自分の中に今までの後悔とか、潔くなりたいって思ってる部分ってあるの?

丸尾:不義理が嫌です。過去振り返っても自分が不義理なことしたなっていうこともあるんですけど、僕は元々自分がどんな人間になりたいかって言ったら、義理を通す人間になりたい っていうのが一番強いですね。お金持ちとか、温かい家庭とかより、僕個人の人物像としては、一本筋が通った男になるっていう目標の方が強いかもしれないです。

川本:いいじゃないですか。

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丸尾:なんか、なんとなく、そういう人ってかっこいいじゃないですか。男から見て。

川本:わかる、わかるよ。

丸尾:ここに立ち続けてるというか、この人は曲がらないというか。

川本:やっぱりさ、人間力や人望って意識したりするじゃない? 若い頃なんかそんなことどうでもよかった部分があるけどさ、今は、そうだよな、人だよなって思うよね、やっぱり。今回2作品やるじゃない? どうして一気に2本やることに?

丸尾:去年15周年で3本作品をやったんですけど、劇団として16年目の今年は、劇団本公演はこの1本だけなんです。それで、本多劇場3週間という大人計画とかナイロン100℃とかの先輩方にまた1歩近づいた期間を本多劇場から提案していただいたこともあって、せっかくの機会だし、やっぱり自分たちの新たな可能性、しかもお客さんに対して楽しんでもらう、鹿殺しはまだまだどこまでもいくつもりなんだっていうところを見せる、そういったアクションをしたいなって思った時に、普通の単独公演でふわっと終わるのは嫌だったんですよ。なんかここに一本杭を刺したかった。その時に僕たちの代表作と呼べるならこの2作。「電車二部作同時公演」を本多劇場でやれないか、しかも5年後の世界が繋がってるような話なので、これは地方から来たお客さんも昼夜とかで一緒に観れるような機会を作りたいなと。僕も39だから体力的にもキツいので、もしかしたらこういった機会を作れるのが最後かもしれないし、だからそれにチャレンジしてみようと思ったのが強かったですね。

 

川本:そうだよね、稽古もね、2個やってるんですよ。2時間のやつを。ダイジェストにしないで。

丸尾:プレ稽古をやって、今日から本稽古なんですけど、プレ稽古も2週間半位ですよね? 通し稽古ももうそれぞれしてるんですけど、いやあすごい集中力で皆さんがやってくれて、やっぱゲストの方々が、最初そういうつもりじゃなかったと思うんですけど、オクイさんが台本を離しちゃった時から離さないといけない空気になっていき、これは僕も含めてね、それがみんな本気でやっていかなきゃいけないんだっていう雰囲気になっていって2週間半、すごい集中力でね。

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川本:結局はみんな負けず嫌いなんじゃないのって気はするけどね。まあ、ゲストだからね。ゲストってお客さんて意味もあるけど、呼んでもらってるって意味もあるよね、やっぱりね。でもね、オクイさんが台本離しちゃったらねー、オクイさんは最後まで台本持ってなきゃダメだよねー。後輩に対する圧力だよねー。オクイさんは一番年上なんだから、どーんとしてまだ大丈夫だよっていう空気にしなきゃいけないのに、台本離してプレッシャー与えるっていう。なーにやってるんですか、オクイさん(笑)

丸尾:最初からめちゃめちゃすごい世界観背負って入ってくるからね(笑)

川本:でもオクイさんも自分の思いをfacebookに書いてあったけどね。ゲストはゲストで、何で呼んでもらったんだろうっていうのを考えるよ、オレも。

丸尾:あーそうか。でも成さんて、自分の団体とゲストで出る時って、立ち位置はどう違うんですか? まあ大きくは変わらないと思うんですけど。

川本:まあ、ゲストの時は気取るよね。

丸尾:気取る!?

川本:いやいやそんなことはないけど(笑)ゲストの時は緊張するよ、やっぱり。例えば鹿殺しなら鹿殺しのスタイルがあるじゃないですか。そのスタイルに飛び込んで混ぜてもらうわけだから、1回全乗りしないといけないなと思ってるのよ。まず最初に「オレはこうだからね」って言ってもしょうがないから。そのスタイルに全乗りするのがプレ稽古期間かなーっていう感じだよね。一緒にやるってことはそういうことというか。いろんなスタイルがあるじゃないですか、作ってきたスタイルが。そこに全乗りするのが実は楽しい。だからキョロキョロと空気を読んでるというか、どんな感じなんだろうって。

(3週目に続く。現在特別企画として、3日間連続一挙公開中です。続きは明日をお楽しみに)

 

ゲストプロフィール 丸尾丸一郎(まるお・まるいちろう) 
座長 菜月チョビとともに劇団鹿殺しを旗揚げ。作家、演出家、俳優。家族や仲間・夢と現実といった普遍的なテーマを、生身の自分から出た等身大の言葉と叙情的な歌詞を用いて、独特の世界観で描き出す。代表作である「スーパースター」は 第 55 回岸田國士戯曲賞最終候補に選出。役者として、PARCO presents「カフカの『変身』」(主演:森山未來)、映画「モテキ」(大根仁監督/主演 森山未来)、舞台「リンダリンダ」(作・演出 鴻上尚史/主演:松岡充)等に出演。2015年には「残酷歌劇-ライチ☆光クラブ」で脚本を担当する。作・演出として、舞台「ジルゼの事情」(2014年 主演/Cocco)、NHKラジオ「劇ラヂ!ライブ」、映画「ピースオブケイク」(田口トモロヲ監督)劇中劇を手がけ、さらに砂岡事務所プロデュース「絵本合法衢」、乃木坂46主演舞台「墓場、女子高生」で演出をつとめるなど、ジャンルを超えた作品作りに定評がある。


ホストプロフィール 川本 成(かわもと・なる) 
欽ちゃん劇団1期生として在籍。1994年“あさりど”結成。主な出演番組としてTV『笑っていいとも!』9代目いいとも青年隊、『王様のブランチ』他、TV・ラジオ・舞台に多数出演。現在はTV『スタイルプラス』、ラジオ『ナルウザクスダの!』、『おしゃべり会戦車部』へのレギュラー出演や、アニメ『テニスの王子様』、『遊戯王デュエルモンスターズGX』、『GON』、『義風堂々!!』他で声優として活躍の場を広げ、舞台では『小堺クンのおすましでSHOW』、『男子はだまってなさいよ!聖バカコント』、『ブルドッキングヘッドロック おい、キミ失格!』、『月刊「根本宗子」忍者、女子高生(仮)』他、自ら『時速246億』を主宰し、定期的かつ精力的に舞台をプロデュースしている。2016年に細川徹(男子はだまってなさいよ!主宰)を作・演出に迎え上演したSFコメディ「バック・トゥ・ザ・ホーム」の再演&続編を2018年秋に同時上演することが発表され話題を呼んでいる。趣味の分野では映画好きで、大の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ファン。この作品を語らせたら右に出る者はいない、と本人が自負している。(あくまでも本人が)

 

 

★丸尾丸一郎さん、川本 成さん お知らせ★
<舞台>
劇団鹿殺し電車二部作同時上演「電車は血で走る」「無休電車」
<東京公演>2017年6月2日(金)~18日(日)本多劇場
<大阪公演>2017年6月23日(金)~25日(日)サンケイホールブリーゼ
http://shika564.com/densha-w/


★丸尾丸一郎さん お知らせ★
<舞台>(脚本)
應典院舞台芸術大祭 space×drama ○(わ) 「レクイエム」
満月動物園 (2004年優秀劇団)×脚本:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し[2003年優秀劇団])
2017年6月9日(金)〜11日(日) @シアトリカル應典院

<舞台>(脚本・演出)
OFFICE SHIKA PRODUCE VOL.M「不届者」
作・演出:丸尾丸一郎
主演:松岡充
2017年 秋上演決定

★川本 成さん お知らせ★
<舞台>
時速246億 川本成ソロ公演「独走」
2017年9月6日(水)~10日(日)@劇場MOMO
http://www.jisoku246.com/

<テレビ>
アナログBANBAN
AT-X 初回放送 毎月第一日曜22:30~23:00
https://www.at-x.com/program/detail/7978

<ラジオ>
ナルウザクスダの!
インターネットラジオステーション音泉 毎週月曜配信
http://www.onsen.ag/

おしゃべり会 戦車部
インターネット放送局 ケーズステーション 不定期配信
http://www.kzstation.com/

blog「Naru’s blog’n boy」 http://ameblo.jp/kawamotonaru/
twitter @Runarurunaru

 

 

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